事業内容
ローツェ株式会社は1985年創業の半導体・FPD関連装置メーカーで、連結子会社14社を含むグループを形成する。主力事業は半導体製造前工程で使用されるEFEM・ウエハソータ・N₂パージ対応ウエハストッカ等の無塵搬送装置の開発・製造・販売であり、売上高の約99%を占める。
主要顧客はApplied Materials, Inc.(2025年2月期売上高の19.3%)をはじめとする半導体製造装置メーカーや大手ファウンドリー。台湾・韓国・米国・中国・ベトナム・シンガポール・ドイツに拠点を持ちグローバルサポート体制を構築。
ライフサイエンス事業では創薬・細胞培養向けインキュベータを展開し、将来の多角化を図っている。
ビジネスモデル
顧客仕様に対応した受注生産型の装置販売が収益の根幹であり、2025年2月期の受注高は110,081百万円(前期比123.3%)に達した。ベトナム子会社を主力製造拠点とするコスト競争力を持ちつつ、各国拠点での迅速なサポートで顧客満足を高める。
加えて、部品・修理他の売上高が8,943百万円(前期比143.0%増)と拡大しており、装置稼働後のアフターマーケット収益が安定的な収益源として機能し始めている。
企業の強み
EFEMやウエハソータ等の大気用ウエハ搬送装置はApplied Materials社向けに年間24,018百万円(売上高の19.3%)を供給するなど、グローバルトップ装置メーカーへの採用実績を持つ。EUVレチクルストッカーやカメラ付ロボット搭載ソーターなど次世代製品の開発も継続している。
2025年2月期の営業利益率は25.7%(営業利益32,024百万円/売上高124,406百万円)と高水準を維持。2022年2月期の23.6%から一貫して25%超を確保しており、ベトナム拠点を活用した効率的な生産体制とグローバル販売網が高い利益率を支えている。
2025年2月期末の自己資本比率は62.8%(前期59.1%から改善)、現金及び現金同等物61,330百万円に対し有利子負債残高は31,614百万円であり、実質的なネットキャッシュポジションを維持。営業CFは36,791百万円と前期(15,544百万円)から大幅に改善し、財務的な安定性は高い。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2022期67,004百万円→2023期94,518百万円→2024期93,247百万円→2025期124,406百万円→2026期128,794百万円と概ね拡大基調。2026年2月期は増収ながら営業利益が31,154百万円(前期比2.7%減)と減益に転じたが、2027年2月期第1四半期は売上高37,206百万円(前年同期比12.5%増)・営業利益10,230百万円(同21.2%増)・営業利益率27.5%と利益率が明確に改善。
外部要因として生成AI需要拡大を背景とするデータセンター向け半導体投資の加速、および為替の円安効果が業績を押し上げている。通期予想(売上高159,021百万円、営業利益38,112百万円)は前期比それぞれ23.5%増・22.3%増と高成長を見込む。
成長戦略
技術力強化・生産能力増強・グローバルサポート拡充の3軸で持続成長基盤を構築
ベトナム子会社RORZE ROBOTECH CO., LTD.での新工場建設を推進。2028年春の稼働を予定しており、急増する受注(2027年2月期第1四半期受注残高68,736百万円)に対応する供給能力の確保が目的。生産コスト競争力の向上にも寄与する見込み。
2027年2月期第1四半期の分析装置受注高は2,366百万円(前年同期比396.3%増)、受注残高4,672百万円(同134.1%増)と急拡大。先端半導体プロセスにおける品質管理ニーズの高まりを背景に、搬送装置に次ぐ第2の収益柱として育成中。
創薬・細胞培養向けインキュベータ事業は2027年2月期第1四半期売上高131百万円(前年同期比18.8%増)、受注高741百万円(同502.8%増)と受注が急増。セグメント損失119百万円が続くが、受注残高772百万円(同539.1%増)が次期以降の売上貢献を示唆しており、収益化に向けた転換点が近づいている。
Applied Materialsへの販売高は2027年2月期第1四半期に8,130百万円(前年同期比60.7%増、売上構成比21.9%)へ急拡大。米国向け売上高も11,068百万円(前年同期比34.9%増)と最大地域に成長。先端ロジック・メモリ向け装置需要の取り込みが加速している。
最終更新: 2026年7月17日

