事業内容
TOWA株式会社は1979年創業の半導体製造装置・精密金型メーカーで、京都に本社を置く。主力の半導体製造装置事業ではモールディング装置・シンギュレーション装置・精密金型を世界の半導体メーカーに供給し、売上高の約92%を占める。
メディカルデバイス事業では医療機器向けプラスチック成形品・組立品を手掛け、レーザ加工装置事業ではTOWAレーザーフロント株式会社を通じてレーザ加工装置を展開する。グループは当社を含む22社で構成され、台湾・中国・韓国・マレーシア・欧米など世界各地に販売・製造拠点を有する。
主要顧客は大手メモリメーカーや先端ロジック半導体メーカーを中心とした半導体製造企業である。
ビジネスモデル
全製品が受注生産方式であり、顧客の設備投資計画に連動して売上が発生する。装置の初回納入後は稼働率向上に伴うTSS(アフターサービス)や消耗品としての精密金型の継続需要が生まれ、リカーリング収益を補完する。
研究開発費816百万円を投じた技術革新により高付加価値製品を継続投入し、製品ミックスの改善を通じた利益率向上を目指す構造となっている。
企業の強み
汎用DRAM・HBM向け設備投資の回復局面において、メモリ分野で高い採用実績を有するモールディング装置の需要を着実に取り込み、2026年3月期に過去最高売上高54,365百万円を達成した。長年の顧客関係と製品実績が新規受注の参入障壁を形成している。
台湾・中国・韓国・マレーシア・シンガポール・欧米・インド(2025年4月設立)など世界22社体制を構築。2026年3月期には台湾・中国向け売上が増加し、受注高は前年同期比124.2%増の54,067百万円を記録。現地密着の販売・サービス体制が競合との差別化要因となっている。
2026年3月期末の自己資本比率は66.4%、現金及び現金同等物は26,381百万円。取引銀行6行と総額18,500百万円の当座貸越・コミットメントライン契約を締結し、未実行枠7,000百万円を確保。財務健全性が積極的な設備・研究開発投資の継続を支えている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2024年3月期の50,472百万円を底に2期連続増収となり、2026年3月期は54,365百万円と過去最高を更新。しかし営業利益は2022年3月期の11,505百万円をピークに低下傾向が続き、2026年3月期は6,917百万円(営業利益率12.7%)と5期ぶりの低水準。
外部要因として期初の米国関税政策の影響で低調なスタートとなったが、下期からの汎用DRAM向け投資回復が売上を牽引。一方、コンプレッション装置の初号機案件に伴う先行コスト負担と高利益率製品の比率低下が利益を圧迫した。
当期純利益は4,593百万円(前期比43.4%減)と大幅減益。2027年3月期は売上高64,000百万円・営業利益10,240百万円と大幅回復を予想している。
成長戦略
TOWAビジョン2032に基づきAI・メモリ投資需要を取り込み2028年3月期売上高71,000百万円を目指す
AI向けメモリおよびPLPを活用した次世代ロジック半導体向けに独自のコンプレッション装置の採用拡大を推進。初号機案件の先行コスト負担が一巡することで、2027年3月期以降の製品ミックス改善と利益率回復を見込む。
当期にTOWA SEMICONDUCTOR INDIA PRIVATE LIMITED、TOWA MALAYSIA SALES & SERVICES SDN. BHD.、和創半導体設備(深圳)有限公司を新設し連結子会社21社体制へ拡大。生産能力維持・拡充のための有形固定資産取得(当期3,274百万円)を継続実施。
医療分野向けプラスチック成形品・組立品の底堅い需要を背景に、人件費等への投資を継続し事業規模を拡大。2026年3月期売上高は2,487百万円(前期比9.9%増)と堅調に推移しており、一貫生産体制の強化による付加価値向上を図る。
主力のレーザトリマ装置向け設備投資需要の低迷により2026年3月期は営業損失53百万円に転落。発振ユニット内製化によるコスト競争力強化とサブスクリプションビジネスへの転換、半導体プロセス分野への新規参入により中期経営計画の売上高28億円目標達成を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

