株式会社小松製作所 logo

株式会社小松製作所

6301東証プライム機械

株式会社小松製作所 logo
株式会社小松製作所6301

事業内容

小松製作所(コマツ)は1921年創業の建設・鉱山機械の世界的大手メーカーである。油圧ショベル・ブルドーザー・ダンプトラック等の建設機械から、地下鉱山機械・露天掘り機械等の鉱山機械、林業機械、産業機械まで幅広い製品群を持つ。

連結子会社211社・持分法適用会社39社を擁し、売上高の約90%を海外が占めるグローバル企業。建設機械・車両セグメントが連結売上高の約92%を占める中核事業であり、リテールファイナンス・産業機械他の3セグメントで構成される。

主要顧客は建設会社・鉱山会社・インフラ事業者等で、米州・欧州・アジア・オセアニア等に幅広く展開している。

ビジネスモデル

コマツの収益モデルは、建設・鉱山機械の製造・販売を基盤としつつ、KOMTRAX(稼働管理)・スマートコンストラクション・AHS(無人ダンプトラック運行システム)等のデジタルソリューション、リマニュファクチャリング等のアフターマーケットサービス、そして機械販売に連動したキャプティブファイナンス(リテールファイナンス事業)を組み合わせた複合型モデルである。製品販売後も継続的な収益を獲得する「コト価値」の拡大を中期経営計画の柱に据えている。

企業の強み

KOMTRAX配車台数827,286台、AHS累計稼働台数1,016台(2026年3月末)、ICT建機化率28.7%(日米欧豪)を実現。スマートコンストラクションや鉱山向け自動化システムを実際に商用展開しており、競合が短期間で模倣困難な実績ベースのデジタルプラットフォームを保有する。

2025年度の海外売上高は3,708,168百万円と連結売上高の約90%を占め、米州・欧州・アフリカ・オセアニア等に分散展開。アジア・中国の需要低迷(アジア前年度比32.9%減)を米州(同6.7%増)・欧州アフリカ中近東(同10.3%増)が補完し、売上高全体では前年度比0.7%増を維持した。

2025年度の研究開発費は121,177百万円(前年度比9.7%増)。電動ミニショベル・電動油圧ショベルの市場導入、パワーアグノスティックダンプトラックの実証開始、Applied Intuition社との次世代SDVアーキテクチャ協業など、電動化・自動化領域での具体的な技術開発実績を積み上げている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の建設機械・車両セグメント利益は491,118百万円(前期比18.0%減)と大幅減益。外部要因として、インドネシアにおける石炭価格の低調推移が鉱山機械需要を直撃し、アジア地域売上高が前期比32.9%減と急落した。

中国も不動産市況低迷と鉱山機械需要減が重なり5.5%減。コスト増と販売量減少が重なり、セグメント利益率は前期15.8%から12.9%へ2.9ポイント悪化した。

2027年3月期の会社予想は売上高4,118,000百万円(前期比0.4%減)、営業利益508,000百万円(同10.5%減)、当社株主帰属純利益318,000百万円(同15.5%減)と2期連続の減益見通し。建設機械・車両部門では米国の関税政策の影響を含む原価上昇、固定費増加、鉱山機械本体の需要減が重なる。

配当性向は45.9%(2026年3月期)から53.8%(2027年3月期予想)へ上昇し、利益水準に対する配当負担が高まっている点に留意が必要。

2026年3月期においてリテールファイナンス部門は債権残高拡大と資金調達コスト低下により利益36,588百万円(前期比24.4%増)、産業機械他部門は自動車向け大型プレス販売増と半導体向けメンテナンス増により利益37,937百万円(同38.5%増)と両部門が増益。ただし両部門合計でも建設機械・車両の減益幅(107,756百万円減)を補うには至らず、主力セグメントの回復が業績反転の鍵を握る。

2027年3月期は産業機械他も減益予想であり、全セグメントが逆風下に置かれる。

成長戦略

新中計「Driving value with ambition」でイノベーション・成長性・経営基盤革新の3本柱を推進

ICT建機化率28.7%(日米欧豪)、AHS累計1,016台を達成。スマートコンストラクション®の継続普及とコト価値(サービス・データ収益)の拡大により、機械販売後の安定収益基盤を強化する。

米州・欧州・アフリカでの一般建機需要取り込みと中南米での鉱山機械販売拡大を推進。アジア(インドネシア)の石炭価格低迷による需要減が課題であり、地域分散と製品ミックス改善が急務。

SRC of Lexington社(リマニュファクチャリング事業、2026年2月買収)、Malwa Forest社(林業機械、2026年4月買収完了)により、アフターマーケットと新製品領域を強化。部品・サービス収益の安定化を図る。

年間配当190円(2026年3月期・2027年3月期予想とも同額)を維持し、配当性向45.9%(2026年3月期)。2026年4月に上限1,000億円・2,500万株の自己株式取得・消却を決議し、資本効率向上と株主還元を両立する方針。

2029年3月期より従来の米国会計基準からIFRSへ移行予定。資本市場における財務情報の国際的比較可能性向上を目的とし、グローバル投資家へのアクセシビリティ改善を図る。

最終更新: 2026年7月19日