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ナブテスコ株式会社

6268東証プライム機械

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事業内容

ナブテスコ株式会社は、2003年に帝人製機とナブコの経営統合により設立された精密機器メーカーで、国内17社・海外54社を含む71社のグループを擁する。事業は①産業用ロボット向け精密減速機を中核とするコンポーネントソリューション、②鉄道・航空・舶用・商用車向けモーションコントロール製品を提供するトランスポートソリューション、③建物用自動ドア・プラットホーム安全設備を手掛けるアクセシビリティソリューションの3セグメントで構成される。

主要顧客は産業用ロボットメーカー、鉄道事業者、航空機メーカー、建設・不動産事業者等に及び、国内外の社会インフラを幅広く支える。2025年12月期の売上高は307,912百万円。

ビジネスモデル

各セグメントで製品の設計・製造・販売・据付・保守・修理を一貫して手掛けるビジネスモデルを採用。新車・新設向けの初期販売に加え、MRO(Maintenance, Repair and Overhaul)需要を継続的に取り込むことで安定的な収益基盤を形成する。

トランスポートソリューション事業(売上高100,473百万円、営業利益率13.3%)とアクセシビリティソリューション事業(売上高110,668百万円、営業利益率8.2%)が安定収益を担い、コンポーネントソリューション事業がサイクル回復局面での成長を牽引する構造となっている。

企業の強み

コンポーネントソリューション事業において、産業用ロボット向け精密減速機「RV™」を中核製品として展開。2025年12月期は在庫調整一巡と需要回復により売上高が前期比17.3%増の79,325百万円、営業利益は前期比103.2%増の5,420百万円と大幅回復。

中国売上高は前期比32.4%増の43,403百万円に拡大し、グローバル需要を着実に取り込んでいる。

鉄道・航空・舶用・商用車(トランスポート)、自動ドア・プラットホーム安全設備(アクセシビリティ)、産業用ロボット部品(コンポーネント)と異なる需要サイクルを持つ3事業を保有。2025年12月期においてトランスポートが営業利益13,586百万円(利益率13.3%)、アクセシビリティが9,085百万円(利益率8.2%)と安定収益を確保し、コンポーネントの変動リスクを補完している。

国内17社・海外54社の計71社グループを構築。欧州ではGilgen Door Systems AG(スイス)を中心に自動ドア事業を展開し、2025年12月期にAccess Entry Pty Ltd.を連結子会社化(持分比率33%→80%)してオーストラリア市場も強化。

中国では鉄道・精密減速機・舶用の複数拠点を保有し、多地域での生産・販売体制を整備している。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期のコンポーネントソリューション事業は営業利益が前年同期比394.5%増の1,969百万円と急拡大した。中国・韓国の自動車メーカー向け産業用ロボット設備投資の回復が主因だが、中国の設備投資サイクルは政策・景気動向に左右されやすく、外部要因として持続性の見極めが必要。

受注残高20,203百万円(前年同期末比28.5%増)は先行指標として前向きだが、中国リスクへの感応度は引き続き注視すべき点である。

2026年12月期第1四半期の好業績を受け、通期の親会社帰属当期利益予想を17,600百万円から18,600百万円へ引き上げた(売上高・営業利益予想は327,000百万円・27,700百万円で据え置き)。Project 10による収益性改善が想定以上に進捗しており、第1四半期の営業利益率9.9%は通期予想(営業利益率8.5%相当)を上回るペース。

ただし中東情勢の緊迫化による影響は業績予想に未織り込みであり、下振れリスクとして留意が必要。

2026年1月にコムテスコ株式会社の70%をComer Industriesへ譲渡し、油圧機器事業は持分法適用会社へ移行。第1四半期の持分法による投資利益は1,393百万円(前年同期343百万円)と大幅増加し、税引前利益の押し上げに寄与した。

事業売却により連結資産は前期末比19,378百万円減少し、資本効率の改善が期待される一方、非支配持分の減少(16,902百万円→11,916百万円)や連結範囲縮小の影響も継続的に確認が必要である。

成長戦略

Project 10による収益再興とスマートモーションコントロールへの進化を両輪で推進

原価低減・固定費抑制・生産効率向上を通じた営業利益率10%超の達成を目指す活動。2026年12月期第1四半期の売上高営業利益率は9.9%に達し、通期予想(8.5%相当)を上回るペースで進捗。全セグメントで利益率が改善しており、特にコンポーネント事業の急回復が全社利益率を押し上げている。

2026年1月にコムテスコ株式会社の70%をComer Industries S.p.A.へ譲渡完了。3コア事業(コンポーネント・トランスポート・アクセシビリティ)への経営資源集中と資本効率向上を図る。持分法適用会社化により投資利益(第1四半期1,393百万円)を継続的に取り込む構造に移行。

中国・韓国の自動車メーカー向け産業用ロボット設備投資の回復を捉え、精密減速機の生産・販売体制を強化。2026年3月末のコンポーネント事業受注残高は20,203百万円(前年同期末比28.5%増)と積み上がっており、今後の売上拡大の基盤となっている。一般産業向けの需要回復も並行して進捗。

防衛費増額を背景とした航空機器需要の拡大、中国を中心とした新造船向け舶用機器需要の好調を取り込む。トランスポート事業の受注残高は114,457百万円(前年同期末比18.1%増)と高水準を維持。

欧州・北米・アジアのグローバル拠点を活用した海外売上の拡大も継続(欧州売上高17,007百万円、前年同期比18.5%増)。

最終更新: 2026年7月17日