事業内容
木村工機株式会社は1945年創業、1952年にプレートフィンヒーター・クーラーの製法を確立して以来、約80年にわたり業務用空調機器の製造販売に特化してきた。主力製品は冷温水式エアハンドリングユニット(AHU)、ファンコイルユニット(FCU)、空冷ヒートポンプ式外調機、工場用ゾーン空調機など。
顧客層はオフィスビル・商業施設(商業分野)、工場(産業分野)、病院・学校・ホテル(保健分野)と多岐にわたり、ゼネコン・サブコンを通じて最終施主へ製品を供給する。個別受注生産を基本とし、年間約2千件の顧客要望を製品開発に反映させる体制を持つ。
2020年に東証市場第二部上場、2022年にスタンダード市場へ移行。
ビジネスモデル
顧客ごとの仕様に応じた個別受注生産を基本とし、制御機能・省エネ性能に優れた独自製品(高性能タイプ)を中心に販売することで高い粗利率を確保する。営業部門が積算業務を自ら手掛け、主要拠点に営業技術部門を配置することで技術提案力を強化。
2026年3月期の売上高営業利益率は25.6%(前期比2.7ポイント改善)に達しており、独自製品主体の販売ミックスが高収益構造を支えている。
企業の強み
楕円管熱交換器(オーバルコイル)や斜平形楕円管熱交換器など特許に裏付けられた独自技術を保有し、競合が模倣困難な製品差別化を実現。さらに空調機器に合わせた制御システムを内製できる技術を持ち、2026年1月には最大930台を一括管理できる「KD式空調制御盤」を開発。
制御機能・省エネ性能に優れた高性能タイプが市場で高評価を得ている。
2026年3月期の売上高営業利益率は25.6%(前期比2.7ポイント改善)。売上高は2022年3月期10,200百万円から2026年3月期17,922百万円へ4年間で約1.76倍に拡大する一方、営業利益は同期間に1,089百万円から4,589百万円へ約4.2倍に増加。
独自製品主体の販売ミックスと個別受注生産による付加価値確保が高収益体質を支えている。
6年にわたる八尾製作所再開発工事が2026年3月に完了し、累計投資額8,621,000百万円(注:有報記載は8,621,000千円=8,621百万円)の製造基盤を整備。2026年1月には八尾技術研究センターを開所し、新冷媒対応製品開発・制御システム高度化の拠点とした。
河芸製作所でも技術研究所を建設中(2026年10月運用開始予定)であり、二拠点の研究開発体制が競争力の源泉となっている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期10,200百万円→2023期11,703百万円→2024期13,853百万円→2025期16,042百万円→2026期17,922百万円と5期連続増収。営業利益は同期間1,089百万円→1,573百万円→2,679百万円→3,676百万円→4,589百万円と拡大が加速。
売上高営業利益率は2022期10.7%から2026期25.6%へ大幅改善。外部要因として、国内設備投資需要の堅調継続と改正労働安全衛生規則施行による工場用空調需要の拡大が業績を後押し。
八尾製作所再開発完了による生産性向上も寄与。特別損失(固定資産除却損67百万円)を吸収しての最高益更新は収益力の高さを示す。
成長戦略
製造・研究開発基盤の強化と新分野開拓で持続的成長を追求
八尾製作所の再開発工事が2026年3月に完了し、生産性向上に寄与。建物(純額)が前期4,073百万円から6,321百万円へ増加し、製造基盤の物理的強化が完了。積み上がった受注残の消化加速が2027年3月期業績への貢献を見込む。
2025年12月に八尾技術研究センターが竣工。新冷媒対応製品の開発加速、様々な温湿度環境を構築した制御システムの高度化検証を推進。次世代製品の競争力強化に向けた研究開発体制が整備された。
河芸製作所(三重県)においても技術研究所の建設を開始。八尾技術研究センターと合わせた研究開発拠点の複数化により、製品開発力のさらなる強化を図る。建設仮勘定555百万円が計上されており投資継続中。
農業・畜産分野向け陽圧空調の実用化開発を加速し、食の安定への貢献を目指す新分野展開。既存の産業・商業・保健分野に加えた第4の収益柱の構築を狙う。試験研究費は前期28百万円から32百万円へ増加。
改正労働安全衛生規則施行を追い風に、換気・陽圧化による衛生管理を訴求した営業施策を展開。工場用ゾーン空調機の売上・受注が増加し、受注残が積み上がった状態で2027年3月期業績への寄与を見込む。
最終更新: 2026年7月19日

