事業内容
守谷輸送機工業株式会社は1950年創業のエレベーター専業メーカーで、荷物用エレベーターを主力に、船舶用エレベーターも展開する。設計・開発、製造、販売、据付から保守・修理・リニューアルまでを一貫して担う体制を整備しており、物流施設・冷凍冷蔵倉庫・半導体工場・データセンター・造船会社等を主要顧客とする。
国内は3工場・11支店事務所・50サービス拠点で全国をカバーし、24時間365日の受付対応体制を有する。海外では上海守谷電梯有限公司が資材調達窓口として機能し、船舶用エレベーターの据付支援も担う。
ビジネスモデル
新規エレベーター設置・入替工事で顧客を獲得し、設置後はフルメンテナンス契約またはPOG契約による保守・点検サービスで継続収益を得る。期末保守・点検契約台数は7,727台に達し、保守・修理売上高は10,786百万円と全売上高の約46%を占める。
新設需要の拡大が将来の保守台数積み上げに直結するため、販売拡大と保守収益の拡大が相互に強化し合う構造となっている。
企業の強み
期末保守・点検契約台数は7,727台(前期比282台増)に達し、保守・修理売上高は10,786百万円(前期比19.9%増)を記録。解約・休止台数109台に対し新規契約343台と純増が続いており、毎期積み上がる契約台数が景気変動に左右されにくい安定収益基盤を形成している。
海外調達先見直し・部品見直し・内製化を継続的に推進した結果、売上高総利益率は前期31.8%から当期35.6%へ3.8ポイント改善、売上高営業利益率は21.1%から25.7%へ4.6ポイント改善した。2026年3月稼働の芳賀工場も原価コントロールの一環として機能しており、構造的なコスト競争力の向上が確認できる。
当期末受注残高は23,755百万円(前期末比10.6%増)に達し、うち荷物用エレベーター18,363百万円(同12.1%増)、船舶用エレベーター2,916百万円(同23.8%増)と両軸で積み上がっている。受注残高が売上高に匹敵する水準にあり、翌期以降の売上計上の視界が確保されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期13,886百万円から2026年3月期23,589百万円へ5期で1.7倍に拡大。営業利益は同期間に1,818百万円から6,071百万円へ3.3倍となり、営業利益率は13.1%から25.7%へ大幅改善。
2023年3月期に営業利益が777百万円へ落ち込んだ後、2024年3月期以降は急回復・急拡大が続いている。外部要因として半導体・データセンター・冷凍冷蔵倉庫向け高付加価値案件の需要増加が追い風となる一方、内製化・調達改革による原価コントロールが利益率改善の主因。
2027年3月期は売上高25,400百万円・営業利益6,250百万円を予想しており、成長ペースは鈍化するものの増収増益基調は継続する見通し。
成長戦略
生産能力増強・保守積み上げ・船舶拡販・内製化深化の4軸で持続成長を追求
2026年3月に芳賀工場が稼働開始し、内製化による原価コントロールと施工・保全能力の拡充を実現。材料費比率の低下(44.5%→43.1%)に貢献しており、今後の受注増加に対応する生産基盤が整備された。
横浜市金沢区に製品開発拠点等の建設用地(仮称:福浦第2工場)を取得。土地取得額は2,698百万円。次世代製品開発・生産能力のさらなる拡充を目的とし、中長期的な競争力強化の基盤となる投資フェーズに入っている。
期末保守・点検契約台数は7,727台(前期7,445台)と着実に増加。新規契約343台・解約109台で純増234台を確保。「予防保全」ニーズの高まりを背景に修理案件も伸長しており、保守・修理売上高は10,786百万円(前期比19.9%増)に達した。
船舶用エレベーターの受注高は1,582百万円(前期比140.7%増)と急拡大し、受注残高も2,916百万円(前期末比123.8%)に積み上がった。売上高も981百万円(前期比4.7%増)と堅調に推移しており、今後の売上計上が期待される。
最終更新: 2026年7月19日

