市場環境・競合状況の変動
消費者の生活様式変化、サステナビリティ対応、暖冬などの天候不順、経済活動の停滞により、主要顧客であるニット製品メーカーの設備投資が大きく減退するリスクがある。競合他社の技術革新も日進月歩で進んでおり、当社が競争優位性を失った場合、業績及び財政状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。対応策として、ホールガーメント横編機とデザインシステムを活用した適時適量生産の提案や、非アパレル業界でのニット化推進など新たな事業領域の創出に取り組んでいる。
海外規制・通商問題の影響
米中貿易摩擦に端を発する相互関税の引き上げや技術輸出規制など、各国政府や国際的枠組みによる規制の新規導入・変更が、アパレル産業のサプライチェーンおよび設備投資動向に大きく影響を及ぼす可能性がある。当社グループは海外売上高比率が80%前後で推移しており、通商問題の影響を受けやすい事業構造となっている。世界各国の現地法人・販売代理店ネットワークを活用して現地動向をいち早く察知し、迅速な対応体制の整備を進めている。
為替レート変動リスク
当社グループは海外売上高比率が80%前後で推移しており、日本円以外の外国通貨建取引が多いため、急激な為替レートの変動が業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性がある。特に円高局面では海外売上の円換算額が減少し、収益を圧迫するリスクがある。対応策として、外貨建売上債権に対して先物為替予約取引などのデリバティブを活用したリスクヘッジを実施している。
与信・売上債権回収リスク
横編機事業の売上債権は素材仕入れから製品販売までの期間が長期にわたる業界特有の商慣習があり、アジア市場では1社あたりの取引金額が膨らむ傾向にあるため、回収リスクが高い。自然災害や国際紛争等によりユーザーの資金繰りが悪化した場合、売上債権の回収リスクがさらに高まる可能性がある。対応策として、債権流動化、担保設定、貿易保険の付保、横編機へのPMS(パスワードマネジメントシステム)搭載による支払い促進などを実施している。
知的財産保護の課題
海外競合他社における法令遵守意識の欠如により、当社が保有する独自技術・ノウハウの知的財産権による完全な保護が不可能または限定的となる可能性があり、模倣製品が流通した場合の事業への影響は大きい。また、生成AIやSNSの活用拡大に伴う新たなリスクとして、第三者の肖像権等の侵害認定による法的紛争や社会的信用低下の恐れもある。他社特許侵害の常時監視体制、各国現地法人・代理店からの情報活用、社内法務部門への専門人材配置および経験豊富な弁護士との連携により対応している。
組織・人材に関するリスク
高度な専門性・創造性・独自性を持つ人材が当社の競争力の根幹であるが、人材流出や優秀な人材の確保難が深刻化した場合、技術の伝承や後継人材育成が計画通りに進まず、製品開発力・品質の低下を招き事業競争力が低下するリスクがある。特に重要な人材が流出した場合の業績及び財政状況への影響は大きい。対応策として、社内研修の充実、インセンティブ制度の導入、働き方改革による職場環境改善、多様な採用活動、および特定人材・組織への過度な依存を避けるグループ全体の組織力強化に取り組んでいる。
情報セキュリティリスク
外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染、人的ミス、機器の故障等により情報通信システムの不具合が生じ、取引処理の誤り・遅延や情報流出が発生し、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性がある。情報システムは当社グループの重要な事業基盤であり、障害発生時の事業継続への影響は広範に及ぶ。情報セキュリティポリシーの策定、情報セキュリティ委員会を通じた物理的・技術的対策の継続的な啓発活動により対応している。
生産拠点の一極集中リスク
当社は製品の開発から製造までを和歌山県に集中させた一貫体制を採用しており、同地域で大規模な地震・風水害等の自然災害や工場火災等の事故が発生した場合、製造ラインが長期間停止するリスクがある。日産体制を構築しているため、停止期間が継続する場合の業績への影響は特に大きくなる。各種保険の付保、事業継続計画の整備、建物の耐震工事、非常時訓練の実施、安否確認システムの導入等の対策を講じているが、被害想定を超えた規模の災害等が発生した場合には事業継続に重大な影響を及ぼす可能性がある。
サステナビリティ課題リスク
脱炭素社会に向けた温室効果ガス排出規制や環境関連法規制の変更・新規制定により、遵守対応コストが増加し業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性がある。また、サプライチェーンにおける紛争鉱物・強制労働への対応要求など「ビジネスと人権」に関する規制強化が進む中、適切な対応が取られていない場合、取引停止・行政罰・社会的信頼の喪失・事業機会の損失等のリスクがある。環境マネジメントシステムの運用、人権方針の策定、CO2排出削減・廃棄物削減への取り組みにより対応しているが、規制動向の変化には継続的な注視が必要である。
自然災害・感染症の拡大リスク
地震・台風・津波等の自然災害や感染症のパンデミックが発生した場合、主要販売先であるアジア・欧州・中東市場での営業活動に支障をきたすとともに、サプライヤーの操業停止長期化による部品不足で生産抑制を余儀なくされ、業績及び財政状況に多大な影響を及ぼす可能性がある。社内での感染症拡大時には工場の稼働停止等により事業活動が停止するリスクもある。緊急時向け在庫の確保、複数社からの購買による安定調達体制の構築、社長を本部長とする危機管理本部の設置、在宅勤務体制の整備等により対応している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

