継続企業の前提に関する重要な不確実性
当社グループは令和元年11月期以降5期連続で営業損失・経常損失を計上し、令和6年11月期に一時黒字転換したものの当連結会計年度は再び営業損失・経常損失を計上しており、安定的な利益獲得には至っていない。資金計画には主要金融機関からの借入更新が含まれており、外部要因による業績回復の遅延が資金繰りに影響を及ぼす可能性がある。現時点で継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められると明示されており、連結財務諸表にはその影響が反映されていない。
中国経済の景気低迷リスク
繊維機械事業の主力市場である中国において景気が停滞した場合、顧客の設備投資計画の延期等が発生し、当社グループの業績に悪影響を与える可能性がある。中国は当社グループにとって最重要市場であり、その景気動向への依存度が高い構造となっている。対応策として、産業資材・高級スポーツブランド・一般衣料の3市場をターゲットとした多角化や、インド・ベトナム・台湾・インドネシアへの販路拡大を進めている。
米中政治・経済対立リスク
繊維機械事業の主力市場である中国では米国が重要な繊維製品の輸出相手国であり、米中間の政治的対立や貿易摩擦・追加関税引き上げにより繊維製品輸出が減少すると、中国顧客の設備投資に悪影響が及ぶ。一方、中国から隣国等への生産拠点移動現象も生じており、新たな商機として捉えている。当社グループは中国以外のアジア諸国への販売拡大を通じてリスク分散を図っている。
日中政治対立リスク
日中関係の変化により中国における事業環境が停滞し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性がある。当社グループは輸出比率が高く、中国市場への依存度が大きいため、政治的緊張の高まりは受注・売上に直接的な影響を与えうる。有報では具体的な対応策の記載は限定的であり、地政学リスクへの構造的な脆弱性が残存している。
為替変動及び金利上昇リスク
当社は輸出にあたり円建て契約を基本としているが、急激な円高は相手側の円調達リスクとなり、顧客の設備投資意欲を低下させる可能性がある。また、顧客とその最終仕向国間の為替変動による資金調達リスクが顧客の設備投資に影響する。金利上昇も財務コストの増加要因となりうる。
海上輸送運賃・エネルギー価格高騰リスク
当社は主に船便によるコンテナ輸送で製品を顧客へ引き渡しており、コンテナ不足による物流停滞は海上輸送運賃の高騰を引き起こし、輸出契約時に見込んだ運賃を上回る費用が発生するリスクがある。原油・電力等のエネルギー価格高騰も経営成績及び財政状態に悪影響を与える。対応策として販売価格への転嫁を進め採算性改善を図っているが、外部要因への依存が大きい。
繊維機械事業の収益回復リスク
繊維機械事業は中国市場への依存度が高く、景気低迷や地政学リスクの影響を直接受けやすい構造にある。「中期経営計画2026」に基づきZAX001neo Plusの販売促進やウォータジェットルームの強化、産業資材分野への展開を進めているが、低操業度でも利益確保できる体制の構築が課題として残っている。売価改善と原価低減の両立が実現できない場合、継続的な損失計上につながるリスクがある。
工作機械事業の市場転換リスク
工作機械関連事業では自動車業界の電動化・駆動要素の多様化への対応が求められており、従来の内燃機関向け需要の変化が事業に影響を与える可能性がある。NC円テーブル「TDBシリーズ」や傾斜NC円テーブルの販売促進、AWCシステムの新製品投入など自動化・省人化ニーズへの対応を進めているが、市場転換のスピードに製品開発が追いつかないリスクがある。航空宇宙・クリーンエネルギー等の新分野への参入も開発段階にある。
金融機関借入更新リスク
当社グループの資金計画には主要金融機関からの借入更新が含まれており、業績回復が遅延した場合に金融機関との関係維持や借入更新が困難となるリスクがある。取引金融機関とは定期的に資金計画・中期経営計画の進捗状況を説明し緊密な関係を維持しているとしているが、安定的な黒字計上が実現できない状況が続いており、資金繰りへの影響が懸念される。政策保有株式の売却も資金確保策の一つとして位置づけられている。
部品調達・サプライチェーンリスク
有報では部品の突発的な長納期化が対応策の実現可能性に影響を与える外部要因として明示されている。部品調達の遅延は製品の納期管理に支障をきたし、売上計上の遅れや顧客満足度の低下につながる可能性がある。当社グループはDXを活用した生産効率・業務効率・納期管理の向上を推進しているが、グローバルなサプライチェーン混乱への対応は外部環境に左右される部分が大きい。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月28日

