事業内容
津田駒工業は1909年創業、石川県金沢市に本社を置く産業機械メーカーである。エアジェットルーム・ウォータジェットルームを中心とする繊維機械事業(売上高の約85%)と、NC円テーブル等を中心とする工作機械関連事業(同約15%)の2セグメントで構成される。
繊維機械は中国・インド・パキスタン等のアジア新興国市場を主要顧客とし、工作用機器は自動車・航空宇宙・半導体製造装置向けに国内外へ展開。連結子会社9社・関連会社1社を含むグループで、中国・インド・欧州に現地法人を持つグローバル体制を構築している。
ビジネスモデル
主力の繊維機械は国内工場で製造し、中国・インド等の新興国市場へ輸出販売する。中国では現地製造子会社(津田駒機械製造(常熟)有限公司)がウォータジェットルームの一部を現地生産・販売し、上海・インドの現地法人がアフターサービスを担う。
工作用機器はNC円テーブルを中心に国内外の工作機械・自動車・電子機器業界向けに販売し、子会社ツダコマテクノサポートが修理・アフターサービスを提供する。売上原価率は83.7%と高水準で、価格転嫁と原価低減の両立が収益改善の鍵となっている。
企業の強み
エアジェット・ウォータジェット・レピアの複数方式をラインナップし、産業資材から高級衣料まで幅広い用途に対応。2025年10月のITMA ASIA+CITME2025では新型タオル用「ZAX001neo Terry」を発表し高評価を獲得、受注を積み上げている。
中国・インド・パキスタン等の新興国市場に現地法人を配置し、きめ細かなサービス体制を構築している。
工作機械関連事業では、加工特性に最適な3つの駆動方式(ウォーム・ダイレクトドライブ・ビルトインモータ等)をラインナップした唯一のメーカーとして高精度NC円テーブルを提供。2025期受注高5,279百万円を維持し、米国の自動車・データセンター向け大型NC円テーブルの引合いが継続している。
明治42年創業以来100年超の技術蓄積を持ち、当連結会計年度の研究開発費は1,391百万円(繊維機械1,044百万円、工作機械346百万円)を投じている。ZAX001neo Terryでは従来比高速性能10%向上・省エネ性能15%削減を達成するなど、継続的な製品競争力強化を実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2023期39,278百万円をピークに減少傾向が続き、2025期は35,447百万円。営業利益は2024期に398百万円と一時黒字転換したが2025期は△79百万円に再転落。
令和8年11月期第2四半期(中間期)は売上高16,525百万円(前年同期比4.9%減)、営業損失89百万円(前年同期△146百万円から改善)。外部要因として原材料・エネルギーコスト高騰が収益を圧迫する一方、受注高は前年同期比28.1%増と回復基調。
通期予想は売上高36,000百万円・営業利益500百万円で、下半期での大幅な業績改善が必要な状況。
成長戦略
中期経営計画2026のもと採算改善・新製品投入・新分野開拓で収益体質を構築
産業資材・高級スポーツブランド・一般衣料の3市場をターゲットに、ZAX001neo Plusの販売促進、ウォータジェットルームの中国・台湾向け大型案件獲得、ガラス織物用準備機の受注積み上げを推進。当中間期受注高19,635百万円(前年同期比27.3%増)と成果が出始めている。
NC円テーブルの非切削分野(脆性材ワーク加工用・検査用)への横展開、AWCシステムの完成度向上、測定器用NC円テーブルの開発を推進。令和8年秋開催のJIMTOF2026(第33回日本国際工作機械見本市)での展示・販促を計画。当中間期は売上高・利益ともに大幅増と順調。
コストダウン計画の遂行・経費節減の徹底により資金繰りを安定化。主要金融機関との定期的な資金計画・中期経営計画進捗説明を通じ借入更新を維持。当中間期の営業CFは518百万円を確保したが、財務CFは借入返済等でマイナス947百万円となり現金残高は2,909百万円に減少。
最終更新: 2026年7月17日

