事業内容
株式会社エアトリは、2007年設立のオンライン旅行会社を起源とし、東証プライム上場の総合ITグループ。主力のオンライン旅行事業では、国内外航空券・ホテル・旅行商材のBtoC直販および旅行コンテンツOEM提供(BtoBtoC)を展開し、業界最大規模の国内航空券取扱高を誇る。
旅行周辺領域として訪日旅行・Wi-Fiレンタル、宿泊業向けクラウドSaaS(かんざしクラウド等)、地方創生、メディア(まぐまぐ)、マッチングプラットフォーム等も傘下に持つ。さらに成長企業への投資育成を行うCVC事業(累計投資先145社)、ベトナム拠点のITオフショア開発事業を加えた3セグメント構成で「エアトリ経済圏」の構築を推進している。
主要顧客は国内外旅行者、宿泊事業者、スタートアップ企業等多岐にわたる。
ビジネスモデル
売上収益の大半(2025年9月期:27,744百万円、全体の98.7%)はオンライン旅行事業が占め、航空券・旅行商材の仕入(2025年9月期仕入高11,757百万円)と販売差益が主要収益源。これにBtoBtoCのOEM提供手数料、宿泊業向けクラウドSaaSのサブスクリプション収益、訪日旅行・Wi-Fiレンタル収益が加わる。
投資事業ではIPO等に伴うキャピタルゲインを獲得(2025年9月期に5社IPO達成)。ITオフショア開発は人月単価×人員数モデルで収益を得る。
企業の強み
全日本空輸・日本航空との認可代理店契約、東日本旅客鉄道との提携等により業界最大規模の国内航空券取扱を実現。2025年9月期のオンライン旅行事業取扱高は100,937百万円に達し、強い仕入れ力と販売網が競合他社との差別化要因となっている。
旅行BtoC・BtoBtoC販売に加え、宿泊業向けクラウドSaaS(かんざしクラウド等6種)、訪日旅行・Wi-Fiレンタル、メディア(まぐまぐ)、地方創生、マッチングプラットフォーム等を傘下に持ち、旅行需要変動リスクを分散しながら「エアトリ経済圏」を構築している。
投資事業では累計145社(2025年9月期末)への投資育成を実施。2025年9月期単年で5社のIPOを達成し、キャピタルゲインを実現。投資事業セグメント利益は前期の損失△36百万円から104百万円の黒字に転換し、グループ全体の利益底上げに貢献している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年9月期中間期(2025年10月〜2026年3月)の売上収益は17,739百万円(前年同期比35.5%増)、営業利益は2,505百万円(同63.2%増)、親会社帰属中間利益は1,867百万円(同106.4%増)と中間期単体では大幅増益を達成した。売上増加の主因はハイブリッドテクノロジーズ連結によるIT開発事業の急拡大(3,538百万円)と、インバウンド需要拡大(前年同期比39.1%増)および投資事業の好調(同73.2%増)。
一方、通期業績予想は売上高34,000百万円(前期比20.9%増)に対し、営業利益1,500百万円(同48.4%減)、親会社帰属当期利益600百万円(同33.7%減)と大幅な下方修正が行われており、後半の収益性悪化が見込まれている。過去5期の売上高は2021期17,524百万円→2025期28,104百万円と拡大基調を維持しているが、利益の安定性には課題が残る。
成長戦略
「エアトリ5000」のもと旅行強化・IT開発拡大・CVC投資の三位一体で経済圏を構築
UI/UX改善による利便性向上と各種プロモーション実施で旅行需要を取り込む。国内外旅行需要の増減に合わせた戦略的マーケティング投資を継続し、BtoBtoCのOEM提供拡充で販路を多様化する。中間期売上収益9,137百万円と堅調だが成長率は2.7%にとどまり、加速策が課題。
2026年9月期より連結子会社化したハイブリッドテクノロジーズを通じ、日越融合DX支援サービスを拡大する。中間期売上収益3,538百万円・セグメント利益107百万円と黒字転換を達成したが、利益率約3%の改善が次の課題。グループ内シナジー(セグメント間収益385百万円)の拡大も推進する。
成長企業への投資育成を継続し、投資先社数を149社まで拡大(中間期末時点)。投資先のIPO・上場に伴うキャピタルゲイン獲得を目指す。中間期セグメント利益は410百万円と前年同期比152.2%増の高成長を実現しており、「エアトリ経済圏」強化の戦略的柱として機能している。
メディア・地方創生・クラウド・マッチングプラットフォーム・CXOコミュニティ・HRコンサルティングの6事業を「エアトリ経済圏その他事業」として統合し、グループ内の相互送客とシナジー創出を推進する。中間期売上収益3,214百万円(前年同期比22.9%増)、セグメント利益250百万円(同36.0%増)と着実に成長している。
最終更新: 2026年7月17日

