事業内容
株式会社土木管理総合試験所は、1985年創業の土木建設工事向け総合試験・調査サービス企業。土質・地質調査試験、非破壊調査試験、環境調査試験を一括受注するワンストップサービスを核に、地盤補強・構造物補強・土壌浄化工事(工事総合サービス事業)、土木・建設向けソフトウェア開発販売(ソフトウェア開発販売事業)を展開する。
連結子会社5社を含むグループ体制で全国展開し、主要顧客は国・地方公共団体等の公共事業発注者および民間建設事業者。東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
法令上義務付けられた土木建設工事の各種試験・調査を、施工前から完成後の維持管理まで一括受注するワンストップサービスが収益の根幹。年間約28,000件・平均受注単価22万円程度の多件数・小口案件を積み上げる労働集約型構造を基盤としつつ、FCフランチャイズ(現10店舗)による営業エリア拡大、ベトナム子会社を活用したオフショア設計・解析による原価率低減、ソフトウェア事業(営業利益率約29%)の高収益補完により、グループ全体の収益性向上を図る。
企業の強み
土質・地質調査試験、非破壊調査試験、環境調査試験を単一グループで一括受注できる体制を構築。全国の試験センター(中央・東日本・西日本等)とFCフランチャイズ10店舗、石川出張所を含む全国展開により、公共・民間双方の顧客に対して迅速な対応が可能。
最大速度約80km/hで走行しながらレーダ探査が可能な高速移動型非接触3DレーダRSV(探査車両)を保有。AI・独自アルゴリズムによる高速解析と組み合わせ、高速道路での車線規制不要・鉄道の非運行時間帯での効率的探査を実現。内閣府第3期SIPにも協力機関として参画。
2025期の試験総合サービス事業のセグメント売上高6,129百万円に対し、セグメント営業利益1,252百万円、営業利益率20.4%を達成。ソフトウェア開発販売事業も営業利益率約29.2%(売上高674百万円、営業利益197百万円)と高収益を維持し、グループ全体の収益基盤を支えている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は6,999〜7,696百万円の横ばい圏で推移してきたが、2026年12月期第1四半期は2,137百万円(前年同期比+18.1%)と明確な加速を示した。営業利益は2023期474百万円を底に2024期581百万円、2025期670百万円と改善が続き、2026年12月期第1四半期の289百万円は前年同期171百万円から68.6%増と大幅改善。
外部要因として国土強靱化施策の本格実行フェーズ入りと災害復旧需要の継続が追い風となっている。内部要因としてはAI・自動化活用、外注費抑制、ベトナム子会社との連携強化による原価率改善が利益率向上に寄与している。
自己資本比率は72.1%と財務健全性も維持されている。
成長戦略
高収益構造確立・FCエリア拡大・デジタル技術活用・海外オフショアの4軸で持続成長を目指す
2026〜2030年度の「第1次国土強靱化実施中期計画」(総額約20兆円強)を背景に、土質・地質調査試験、非破壊調査試験、環境調査試験の全領域で受注拡大を図る。2026年12月期第1四半期のセグメント売上高1,732百万円(前年同期比+14.1%)、営業利益457百万円(同+32.2%)と順調に進捗している。
自社開発の3Dレーダ搭載車による高速調査・解析を活用し、従来の目視点検に代わる維持管理サービスを展開。内閣府主導の第3期SIP(スマートインフラマネジメントシステム)への協力機関参画により、研究成果の社会実装と技術力向上を目指す。
BIM/CIM義務化の進展に合わせたグループ連携による3D管理設計資料の提供体制強化も並行して推進中。
FC店の展開拡大と石川出張所の稼働継続により、全国で発生する災害等に迅速対応できる体制を整備。エリア拡大による受注基盤の拡充と、広域的な拠点間連携による業務平準化・労務効率最適化を推進している。2026年12月期第1四半期においても拠点間連携が収益性向上に寄与したことが確認されている。
ベトナム子会社(C.E.LAB INTERNATIONAL CO., LTD)との連携強化により、設計・解析業務の一部を海外拠点で実施することで品質を維持しつつ業務効率化と生産性向上を図る。国内技術者不足への対応と持続可能な事業運営体制の構築を目的とし、原価率低減による高収益構造の確立に貢献している。
2026年1月1日付で完全子会社の株式会社アイ・エス・ピー(土木測量設計プログラムパッケージの開発・販売)を吸収合併し、グループ内のソフトウェア開発・販売事業における経営資源と管理体制の効率化を実現。ただし2026年12月期第1四半期のソフトウェア開発販売事業は新規顧客獲得が当初予想を下回り、売上高145百万円(前年同期比▲7.4%)と減収となっており、早期の受注回復が課題。
最終更新: 2026年7月17日

