原材料調達リスク
主力製品の超硬工具はタングステンカーバイドやコバルト等の希少金属を原材料とし、タングステンカーバイドの調達はほぼ中国からの輸入、コバルトはアフリカ産出・中国製錬に依存している。中国による重要鉱物資源の輸出規制やAPT価格高騰が足元の懸念材料として明示されており、原料相場高騰・為替変動・地政学的混乱により財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性がある。対応策として一定量の原材料在庫保有、リサイクル原料の計画的購入、新規調達先の継続的検討等を実施している。
人財の育成・確保リスク
中長期的な成長は優秀かつ多様な人財の確保・育成・適材適所配置に大きく依拠しており、計画通りの採用困難、必要スキルを持つ人財の育成遅延、優秀人財の社外流出等が事業目的の達成を困難にするリスクがある。中期経営計画(2025年3月期-2027年3月期)では「変化に対応できる企業体質への転換」を基本コンセプトとし、自立型人財育成を不可欠と位置付けている。階層別教育研修プログラムの導入やワークライフバランス推進等により多様な人財確保に取り組んでいる。
自然災害リスク
地震・台風等の自然災害により建物・設備の倒壊・破損、ライフライン・輸送ルート・情報インフラの寸断等が発生した場合、操業停止や顧客への製品供給支障をきたし財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。防災訓練・安否確認訓練の定期実施、防災設備設置、火災保険加入、BCP策定等の対策を講じており、代表取締役社長を本部長とする対策本部を速やかに設置できる体制を整備している。
新規事業・M&Aリスク
中期経営計画において「新規事業の確立」を重要施策として掲げ、M&Aや業務提携を主な手段として新成長エンジンの創出を目指しているが、不確定要素が多く当初期待した効果が得られない場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。前連結会計年度に新規事業組織を発足させ事業化活動を推進しており、M&A実施時には弁護士・税理士・公認会計士等の外部専門家を活用したデューデリジェンスを実施する方針としている。
市場縮小リスク
販売品目の多くが生産財であり設備投資需要に大きく影響を受けるため、国内外の景気減速・後退による設備投資需要の低下が受注・売上の減少をもたらす可能性がある。日本機械工具工業会からの情報や営業活動から得た顧客情報を全社的に共有・分析し市場動向変化に迅速対応する体制を整備するとともに、在外子会社との連携強化により海外市場動向の早期把握にも努めている。EV関連製品需要拡大や3Dプリンタ技術活用による省資源化等を成長機会として捉えている。
情報セキュリティリスク
多くの顧客情報・機密情報を保有する中、サイバー攻撃等の予期せぬ事態により情報流出・破壊・改ざんや情報システム停止が発生した場合、社会的信用の失墜、損害賠償費用の発生、業務停止等により財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。当連結会計年度において脆弱性診断結果を受けた各種対策を実施したほか、標的型メール訓練をはじめとするセキュリティ教育を継続的に実施し、情報セキュリティの強化を推進している。
棚卸資産の価値下落リスク
棚卸資産は個別法に基づく原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)により評価しており、原料相場の高騰や稼働率の低下により製品原価が売価を上回った場合、収益性の低下による評価損が発生し財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。原材料調達リスクと連動して顕在化する可能性が高く、原料相場動向の継続的なモニタリングが重要となる。
労働災害・交通事故リスク
多くの生産設備を用いた製造業務や自動車を使用した営業活動において、重大な労働災害や交通事故が発生した場合、生産・営業活動への支障や補償金等の負担が生じ財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。前連結会計年度に品質保証本部内に安全管理部を新設し、当連結会計年度においては各事業所の職場巡視や自社制作の労働災害関連動画を活用した教育等、安全啓発活動に注力している。
地政学リスク
日本及びアジアを中心にグローバルに事業展開する中、進出国・地域の政治・経済情勢の変化や社会的混乱により生産停止・物流停滞等が発生した場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があり、原材料調達リスクとも密接に関連している。米国の関税引き上げや各国の報復措置の状況も含めた情報収集活動を強化しており、定期的な子会社業績報告会等で進出国の政治・経済情勢をグループ全体でモニタリングしている。
固定資産の価値下落リスク
当連結会計年度末の連結貸借対照表において有形固定資産を9,731百万円計上しており、資産の簿価が回収できない兆候が認められた場合は減損テストを実施し、十分な将来キャッシュ・フローを生み出さないと判断された場合は減損損失を認識する。多額の減損損失を認識した場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があり、生産能力・生産性向上のための継続的な設備投資を行う中でリスクが蓄積している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

