事業内容
冨士ダイス株式会社は1949年創業の超硬合金製耐摩耗工具・金型の専業メーカーで、国内外の幅広い産業に製品を供給する。超硬製工具類(ダイス・プラグ・ロール等)、超硬製金型類(自動車部品・製缶・電池関連・光学素子成形用等)、その他の超硬製品(超硬合金チップ等)を主力とし、輸送用機械、鉄鋼、非鉄金属、飲料缶、電機・電子部品など多様な分野の顧客に対応する。
国内10拠点・アジア5カ国に営業網を持ち、タイ・インドネシアに海外生産拠点を構える。2026年3月期の売上高は17,446百万円。
ビジネスモデル
顧客の生産工程に最適化したカスタムメイド品を個別受注で製造・販売する。調粉・冶金・加工・検査の全工程をグループ内で完結する一貫生産体制により、顧客ニーズに応じた多様なサイズ・形状の工具・金型を効率的に供給する。
約100名の営業担当者が顧客を直接訪問し、技術サービス員・生産技術者と連携して高度な提案を行うことで継続的な受注を確保する。
企業の強み
調粉・冶金・加工・検査の全工程をグループ内で完結する一貫生産体制を保有。長年の研究開発で蓄積した粉末冶金技術により、顧客使用条件に最適な超硬合金素材を選択・製造できる。
この技術基盤を活かし、タングステン・コバルト使用量を90%以上削減した新合金「サステロイSTN30」や電気化学反応用電極「PME」など新材料開発にも展開している。
国内10拠点・アジア5カ国(中国・タイ・インドネシア・マレーシア・インド)に営業拠点を展開し、約100名の営業担当者が顧客を直接訪問する体制を構築。生産拠点は国内7カ所・海外2カ所(タイ・インドネシア)を設け、そのほとんどが営業拠点と近接し、生産・営業の緊密な連携を実現している。
2026年3月期のアジア売上高は3,677百万円に拡大した。
中国政府の重要鉱物輸出規制強化によりタングステンの対日供給が不安定化する中、使用済み超硬工具・金型の回収・リサイクル事業を本格始動。原料調達先の複線化・代替原材料研究と合わせ、主原料タングステンの安定確保を図る取り組みを推進しており、原料調達リスクの低減と新規収益源の確立を同時に目指している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期16,874百万円→2023期17,179百万円→2024期16,678百万円→2025期16,595百万円→2026期17,446百万円と横ばい圏で推移。営業利益は2022期1,113百万円・2023期1,150百万円をピークに2024期809百万円・2025期488百万円と2期連続急減後、2026期は822百万円へ回復した。
回復要因は超硬素材・金型類の販売好調(売上高5.1%増)と外注加工費・電力燃料費の減少。ただし2027年3月期予想は原材料価格高騰・人財投資拡充を背景に営業利益700百万円(前期比14.9%減)と再び減益見通しであり、収益水準の2022・2023期への回帰には至っていない。
成長戦略
中期経営計画2026最終年度として経営基盤強化・海外飛躍・新事業確立の5施策を推進
監査等委員会設置会社への移行を完了し、グループ企業理念・ビジョンを刷新。DXを活用した営業活動の見える化・全社ワークフロー導入によるデジタル化を推進。コーポレートガバナンスの機能強化と業務効率化を同時に実現する。
部品どり最適化システムの本格稼働・研磨加工自動化ロボット導入・自動床洗浄ロボットの全社展開を実施。生産工程・焼結条件の見直しによりバインダーレス合金の生産量を短期間で倍増させた実績を持つ。
中国市場でローカル企業向け光学機器関連・半導体関連素材販売が好調。タイ・インドネシアでは輸送機器以外の製品群拡販を強化。アジア売上高は2,979百万円から3,677百万円へ拡大。インドでは休眠子会社再開に向け展示会出展を実施。
レアメタル使用量を大幅削減した新合金「サステロイSTN30」を開発・展示会初出展。水素生成装置向け触媒電極「PME」が2025年「超」モノづくり部品大賞「生活・社会課題ソリューション関連部品賞」を受賞し、外部評価を獲得した。
中国によるタングステン輸出規制強化を受け、使用済み超硬工具・金型の回収活動を本格開始。原料調達リスクの低減と新規収益源の確立を同時に目指す。調達先複線化・代替原材料研究も並行して推進している。
最終更新: 2026年7月19日

