事業内容
株式会社ジェイエスエスは「水を通じて健康づくりに貢献する」を経営理念に掲げ、1976年設立のスイミングスクール運営会社。2026年3月末時点で直営64事業所(スイミング61、フィットネス1、テニス2)、受託20事業所の計84事業所を北海道から沖縄まで展開する。
主要顧客は子供会員(会員構成比88.4%)であり、ベビーからシニアまで幅広い年齢層を対象とする。スイミングスクール運営企業として業界唯一の上場企業であり、東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所メイン市場に上場している。
日本テレビホールディングスと業務資本提携を締結し、同社100%子会社ティップネスとの協業も推進している。
ビジネスモデル
売上高の約8割を会費売上が占める安定的な会員制収益構造を持つ。直営事業所では会員からの月次会費を主収入とし、受託事業所では施設オーナーから売上連動または固定の委託料を受領する。
これに加え、スポーツ用品等の商品販売、企画課外活動(スキースクール・キャンプ等)、施設賃貸等の収入も得る。2026年3月期の売上構成は、スイミングスクール運営収入7,918百万円(構成比92.7%)、商品売上596百万円(7.0%)、その他27百万円(0.3%)。
企業の強み
スイミングスクール運営企業として業界唯一の上場企業であることを明示的に経営戦略に位置づけており、求職者・従業員に対する魅力ある労働環境整備や教育環境強化による質の高い人材確保の基盤としている。また、M&A交渉においても上場企業としての信用力・知名度が優位に働く。
創業以来50年近くにわたり蓄積した指導教本・水中健康運動教本等の各種マニュアル・教本に基づく専門性の高い指導プログラムを保有。毎大会オリンピック選手を輩出している実績を持ち、第101回日本選手権水泳競技大会でも複数選手が入賞。
この指導ノウハウは受託事業所展開や学校水泳授業受託の競争優位の源泉となっている。
直営事業所(64箇所)に加え、施設を保有せず委託料収入を得る受託事業所(20箇所)を組み合わせることで、設備投資リスクを抑えながら事業規模を拡大できる構造を持つ。直営においても会員数1,000名程度のコンパクトタイプ施設を標準モデルとし、低コスト運営を実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は7,550百万円(2022期)→8,073百万円(2023期)→8,132百万円(2024期)→8,382百万円(2025期)→8,541百万円(2026期)と緩やかな増収基調。営業利益は2023期の425百万円をピークに2025期に252百万円まで落ち込んだが、2026期は433百万円と大幅回復。
売上原価の削減(前期比58百万円減)が主因であり、会費改定効果と費用効率化が寄与したとみられる。一方、会員数は76,880人と前年同期比8.9%減少しており、外部環境として少子化・消費多様化の逆風が続く。
2027年3月期は売上高8,668百万円・営業利益465百万円を会社予想として開示。
成長戦略
M&A強化・会費改定効果継続・学校水泳受託拡大・ティップネス協業深化の四本柱。
M&A戦略を強化し更なるエリア展開に注力することで、地域に根差した青少年の健全育成・スポーツ振興を加速するとともに事業拡大と収益性の確保を目指す。財務体質改善(有利子負債比率低下)によりM&A実行余力が回復しつつある。
全国的な学校プール施設の老朽化・指導者不足を背景に水泳授業の民間委託が増加する中、当社の専門的水泳指導ノウハウを活かした小中学校への水泳授業受託を推進。自治体からの入札要請・インストラクター派遣依頼に積極対応する方針。市場環境として公立学校プール老朽化という外部追い風が存在する。
着衣泳体験会の共同開催(2025年5月・6月実施済)、オンラインフィットネス「トルチャ」の会員向け提供、JSSキッズファミリープランの設定、商材・備品の共同購入によるコスト削減等を継続推進。協業会議・分科会を定期開催し更なる施策を準備中。
紹介キャンペーン「つながろうJSS」・1日体験会等の集客施策を継続実施。2025年6月実施の会費改定による単価上昇効果が2026年3月期の売上原価改善に寄与したとみられ、2027年3月期も効果継続を見込む。会員数減少(前年同期比8.9%減)への対応として、ニーズ変化を捉えた施策を講じる方針。
最終更新: 2026年7月19日

