事業内容
日本スキー場開発株式会社は、2005年に日本駐車場開発株式会社の子会社として設立され、長野・群馬・岐阜県を中心に国内8スキー場(HAKUBA VALLEY白馬八方尾根、白馬岩岳、つがいけ、竜王スキーパーク、川場、めいほう、菅平高原スノーリゾート等)を運営するスキーリゾート専業事業者。「スキー場再生」をコアコンセプトに、地元関係者・従業員と一体となったハンズオン経営を実践。
主要顧客は国内スキーヤー・スノーボーダーに加え、近年はインバウンド旅行者やノンスキーヤーを含む幅広い層に拡大。ウィンターシーズンを主軸としつつ、グリーンシーズン事業も積極展開し通年型リゾートへの転換を進めている。
ビジネスモデル
収益はリフト券売上(2025期:5,964百万円)を主軸に、料飲(1,556百万円)、レンタル(837百万円)、その他(2,105百万円)で構成される。スキー場取得後にハード・ソフト両面の改善を施し、リフト券値上げや高付加価値サービス(S-Class等)で客単価を引き上げる。
グループ内の集中購買・ノウハウ共有によるコスト効率化と、インバウンド・グリーンシーズン需要の取り込みにより、売上高営業利益率21.5%(2025期)を達成している。
企業の強み
売上高は2021期4,547百万円から2025期10,462百万円へ約2.3倍に拡大。営業利益は同期間で-429百万円から2,246百万円へ転換し、営業利益率は21.5%と自社目標の20%超を達成。2025期は売上高・利益ともに創業以来最高を更新した。
2024-2025ウィンターシーズンのインバウンド来場者数は42.5万人と過去最高を記録。2025-2026シーズン中間期においても282千人(前年同期比26.3%増)と過去最高を更新中。
HAKUBA VALLEYエリアを中心に海外旅行代理店・スキークラブへの直接営業を再開し、インバウンド需要を着実に取り込んでいる。
暖冬・小雪リスクへの対策として人工降雪機への継続投資を実施。2025期は川場・めいほうスキー場に新たに15台を導入し、シーズン早期オープンと春スキー期間の延長を実現。菅平高原では日本初導入のフランス製人工造雪機を活用し、オープン早期化を達成している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期4,547百万円→2025期10,462百万円と5期で2.3倍に拡大し、2026期第3四半期累計も9,977百万円(前年同期比8.9%増)と増収基調を維持。しかし営業利益は2026期第3四半期累計で2,719百万円(同4.5%減)と、上場以来初めて前年同期を下回った。
売上原価・販管費・減価償却費がいずれも二桁増となっており、索道リニューアル投資の本格化が利益を圧迫。通期業績予想は売上高11,480百万円(前期比9.7%増)・営業利益2,300百万円(同2.4%増)と増収増益を見込むが、純利益2,470百万円(同55.7%増)は岩岳土地売却益(特別利益)を含む。
外部環境としてインバウンド需要の拡大が追い風となる一方、物価上昇による国内個人消費への影響や米国通商政策リスクが下振れ要因として存在する。
成長戦略
インバウンド取込・索道リニューアル・グリーンシーズン強化・アライアンス拡大の四軸で持続成長を追求
2025-2026ウィンターシーズンのインバウンド来場者数は543千人と過去最高を更新。白馬エリアの宿泊施設不足に対し、不動産部門を活用したシャレー等宿泊施設の自社開発を本格化するとともに、デベロッパー誘致・休業施設支援等で地域と連携し受入環境を整備する。
つがいけマウンテンリゾートのハンの木ゲレンデメインリフト「T3」を35年ぶりにリニューアルし2026年12月運行開始予定。岩岳5線サウスリフトは2027年12月、八方尾根ゴンドラは2027-2028シーズンのリニューアルを計画。
一時的な減価償却費増加を伴うが、リゾートの魅力向上と差別化による集客力強化を見込む。
グループ横断的に降雪機投資を継続し、シーズン当初から最速でロングラン可能なリゾートを構築。自然降雪に恵まれなかった2025-2026シーズンでも川場スキー場12月来場者数が上場以後初の3万人超を達成するなど、投資効果が顕在化している。
メインコースの人工降雪機をさらに強化し小雪シーズンでも競争力を維持する。
展望テラス・大型遊具・キャンプフィールド等の地域特性を活かした施設開発を継続し、ウィンターシーズン偏重の季節変動リスクを分散。岩岳では新ゴンドラ完成後初のグリーンシーズンにお盆期間過去最高来場者数を記録。川場リゾートのおにぎり店「かわばんち」は5年連続過去最高売上を達成。
NSDキッズプログラムは会員数4.7万人・対象スキー場14か所に拡大し、今シーズン利用者数93千人を維持。NSDアライアンスはみやぎ蔵王えぼしリゾート・オグナほたかスキー場が加入し来場者増・客単価向上・コスト適正化の効果を確認。
今後も参加スキー場を拡大し国内スキー人口の長期的育成とスノー業界全体の活性化を図る。
最終更新: 2026年7月17日

