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ダイハツインフィニアース株式会社

6023東証スタンダード輸送用機器

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ダイハツインフィニアース株式会社6023

事業内容

ダイハツインフィニアース株式会社は、船舶用および陸用ディーゼル機関の製造・販売を主力とする内燃機関メーカーである。連結売上高88,066百万円のうち約82%を舶用機関関連が占め、国内外の造船所・海運会社を主要顧客とする。

国内製造拠点(守山工場・姫路工場)に加え、シンガポール・欧州・米国・中国に販売子会社を展開するグローバル体制を持つ。陸用機関では非常用電源・常用動力向けに公共インフラ・産業向けへ供給する。

その他の部門として精密部品・産業機器・不動産賃貸・売電事業も展開し、18社のグループ体制で事業を運営している。

ビジネスモデル

主力の内燃機関部門では、新造船向け機関の一括販売による初期収益に加え、稼働中の機関に対するメンテナンス・部品供給によるストック型収益を積み上げる構造を持つ。舶用機関は輸出比率63.2%と高く、アジア・欧州を中心にグローバルに販売する。

陸用機関では受注残高の積み上げ(期末9,518百万円)が将来売上の可視性を高める。AIやIoTを活用した遠隔監視・異常診断サービスの拡充により、サービタイゼーション事業への展開も進めている。

企業の強み

2026年3月期末の舶用機関受注残高は102,284百万円(前年同期比53.6%増)、陸用機関は9,518百万円(同33.0%増)、全社合計113,500百万円(同51.2%増)に達する。年間売上高を上回る受注残高を保有しており、複数年にわたる売上の確実性が高い。

これは自社の営業力・製品競争力・顧客基盤の蓄積によるものである。

シンガポール・欧州・米国・中国に販売子会社を持ち、輸出比率51.8%のグローバル体制を構築している。ドイツRolls-Royce Solutions GmbHとの技術提携(2033年まで)により製品ラインナップを補完し、中国2社への技術供与契約(2031〜2032年まで)も継続中。

100年超の事業実績と国際的な技術・販売ネットワークは短期間での模倣が困難な競争優位である。

売上高営業利益率は2022年3月期3.6%から2026年3月期8.7%へ5年間で5.1ポイント改善。ROEは同期間4.7%から12.7%へ上昇し、自社目標12.0%を達成・超過した。売上高原価率も前期比0.7ポイント低下の75.8%となっており、収益体質の改善が数値として確認できる。

エンヴァリスの着眼点

2027年3月期の売上高予想104,000百万円(前期比18.1%増)は、期末受注残高113,500百万円(前期比51.2%増)によって相応の裏付けがある。一方、営業利益予想8,000百万円(前期比5.0%増)にとどまり、売上増加率に対して利益増加率が低い。

機関販売の競争激化、メンテナンス関連売上の減収見込み、人件費増・成長投資による固定費負担増が利益率の改善を抑制する構造となっており、増収効果が利益に転換する時期の見極めが重要。

2026年3月期の投資活動によるキャッシュ・フローは13,517百万円の流出(前期6,513百万円)と急拡大し、短期借入金が3,743百万円から12,656百万円へ大幅増加した。自己資本比率は44.7%(前期45.9%)と依然健全だが、来期も減価償却費を上回る成長投資を継続する方針であり、フリーキャッシュフローのマイナス継続と有利子負債の動向が財務健全性の観点から注目点となる。

2026年3月期は中小型機関の構成比率上昇により平均売価が低下し、前期比0.8%の減収となった。来期は大型機関・デュアルフューエル機関の増加により平均売価の上昇を見込むが、中国造船所へのシェアシフトや米国通商政策に伴う関税引き上げが海運市況・新造船需要に与える影響は不確実性が高い。

外部要因として、海運市況の悪化や為替変動(メンテナンス関連売上への影響)も業績の下振れリスクとして意識される。

成長戦略

次世代燃料対応・生産基盤強化・DX投資で2030年代に向けた競争力を構築

メタノール・アンモニア等の次世代燃料に対応する機関開発に注力し、市場投入を実施。姫路工場において補助金(国庫補助金400百万円を2026年3月期に計上)も活用しながら次世代燃料向け生産設備を増強中。来期も大型・デュアルフューエル機関の販売台数大幅増加を見込む。

姫路工場のエリア拡張、守山工場の工程改善・ロジスティクス改革投資を実施。グループ会社において群馬県で燃料噴射系装置の新工場建設を開始し、精密部品の生産拠点移転も進行中。2026年3月期の有形固定資産取得支出は11,372百万円と前期比約1.8倍に拡大。

AIやIoTを活用した機関の状態監視システム等のサポート体制構築に取り組む。来期は機関の状態監視等を中心としたシステム投資を実施予定。製品ライフサイクル全体にわたる価値提供を通じてアフターサービス収益の拡大と顧客囲い込みを図る。

2026年3月期において等級・人事評価・報酬・継続雇用の制度を改定。会社・組織の方針・目標と個人目標を連動させ、中長期ビジョン「POWER! FOR ALL beyond 2030」の達成を人事制度面から促進。人件費増は来期の固定費負担として織り込み済み。

2026年6月26日開催予定の第66回定時株主総会において定款変更を条件として監査等委員会設置会社へ移行予定。社外取締役を監査等委員として選任し、取締役会の監督機能を強化。新役員体制では社外取締役3名(うち監査等委員3名)を配置する。

最終更新: 2026年7月19日