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株式会社赤阪鐵工所

6022東証スタンダード機械

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株式会社赤阪鐵工所6022

事業内容

株式会社赤阪鐵工所は1910年創業、1961年に東京証券取引所(現スタンダード市場)に上場した舶用内燃機関の専業メーカーである。主力事業は舶用主機関(ディーゼルエンジン)の製造・販売に加え、部分品供給および修理工事サービスを展開する。

主要顧客は内航海運・近海船向け造船所および船主であり、客貨船・漁船用主機関を中心に国内市場へ供給する。静岡県焼津市に製造拠点を置き、鋳造から機械加工・組立・試運転まで一貫生産体制を有する。

近年は潤滑油清浄装置事業やバイオディーゼル燃料製造販売事業など新規事業の育成にも着手している。

ビジネスモデル

売上高の過半を占める部分品・修理工事(2026期販売実績4,546百万円)が安定的な収益基盤を形成し、主機関販売(同2,538百万円)の受注変動を補完する構造である。主機関はジャパンエンジンコーポレーションとのライセンス契約に基づきUE機関を製造・販売し、一定率のロイヤリティを支払う。

アフターサービス網を通じた部分品・修理工事の継続受注が収益の安定化に寄与している。

企業の強み

1910年創業以来、舶用内燃機関の設計・鋳造・機械加工・組立・試運転を一貫して手掛けてきた。ISO9001認証(1996年取得)を維持し、創業者遺訓「船主や乗組員に迷惑をかけるような機械を造ってはならない」を品質方針の原点に置く。

2026期の生産実績は8,452百万円(販売価格ベース)に達し、長年の技術蓄積が製造能力を支えている。

2026期末の舶用内燃機関受注残高は6,109百万円(前期比48.9%増)に達しており、次期以降の売上高9,000百万円計画に対する収益の先行指標として機能する。主機関は受注から納入まで一定のリードタイムを要するため、受注残高の積み上がりは短期的な業績の下振れリスクを緩和する効果がある。

2026期末の自己資本比率は60.2%、流動比率は193.2%と財務健全性は高い水準を維持している。総資産18,217百万円のうち投資有価証券を含む固定資産が大きく、純資産10,962百万円を確保している。インタレスト・カバレッジ・レシオは11.4倍であり、有利子負債に対する返済余力も十分である。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期末受注残高は6,109百万円と前期比48.9%増に達し、売上成長の可視性は高い。しかし当期は原材料・購入品・各種経費の値上がりを販売価格に転嫁しきれず、売上総利益率が大幅に悪化し営業損失188百万円を計上した。

外部要因として資機材価格の高止まりが続く中、価格転嫁力の回復が業績正常化の鍵を握る。

2026年3月期の当期純利益186百万円(前期比389.3%増)は、保有株式の一部売却による特別利益215百万円が主因であり、本業の経常利益は9百万円(前期比84.0%減)に過ぎない。法人税等調整額△48百万円も寄与しており、実力ベースの収益力は依然として低水準にある。

投資家は本業収益力の回復を慎重に見極める必要がある。

会社予想は売上高9,000百万円(前期比8.0%増)、営業利益20百万円、経常利益140百万円、当期純利益90百万円。外部要因として資機材価格の高止まりや調達コスト上昇が継続する見通しであり、価格転嫁の進捗次第で予想の達成可否が左右される。

また来期配当は現時点で未定とされており、株主還元の不透明感も残る。

成長戦略

受注拡大・価格転嫁・新規事業育成・次世代燃料対応による収益構造改革

資機材価格上昇分の販売価格への転嫁を継続的に推進するとともに、国内外での積極的な受注活動を展開。2026年3月期末受注残高6,109百万円(前期比48.9%増)を積み上げており、売上拡大の基盤は整いつつある。

主機関販売の収益変動を補完するため、既納機関向け部分品供給・修理工事の受注拡大に継続的に取り組む。当期も部分品・修理工事の売上は増加しており、主機関事業を補完する収益柱として機能している。

アジア地域を中心に海外案件の引き合いが増加傾向にあり、積極的な受注活動を展開。円安基調を背景に国際海運分野での競争力向上が期待される。外部要因として円安が追い風となっている。

潤滑油清浄装置事業およびバイオディーゼル燃料製造販売事業を新規収益源として育成。主機関事業への依存度低減と収益多様化を図る。現時点では育成段階にあり、業績への貢献は限定的。

脱炭素社会の実現に向け、次世代燃料エンジンや低燃費型新機関の開発を継続的に推進。自動運航船の実用化に向けたシステム開発も進め、環境規制強化への対応と中長期の競争力確保を目指す。

最終更新: 2026年7月19日