国内内航船業界偏重リスク
内航船の稼働隻数は5,150隻程度とやや減少傾向にあり、建造可能隻数は年間100隻未満の市場に対して国内舶用4サイクルエンジンメーカー5社が競合し受注競争が激化している。船員の高齢化・不足による隻数減少が継続すれば主機関受注の減少につながる可能性がある。対応策として東南アジアを中心とした海外市場の開拓に注力している。
ディーゼルエンジン偏重リスク
主力商品である低速4サイクルディーゼルエンジンの優位性が認められにくくなる、または環境規制強化により電気推進船・バッテリー推進船の建造が増加した場合、受注減少リスクがある。対応策として現有エンジンの継続的性能改善、機関モニタリングシステム「HANASYS 5」の充実、メタノール燃料エンジンのDF(デュアルフューエル)化計画、脱炭素に向けた研究開発を進めている。
IMO規制未対応リスク
NOx3次規制・SOx規制・EEDI規制・EEXI規制・船内騒音規制等のIMO規制への対応が求められており、特にNOx3次規制に適合するエンジンまたは技術が開発できない場合、経営成績および財政状態に大きな影響を及ぼす可能性がある。対策としてNOx3次規制適合ガスエンジンの開発を完了しており、SCR搭載船向けの実績も有する。関係各社の対策技術が開発されない場合は新船建造に歯止めがかかり主機関受注に影響が及ぶ可能性もある。
資材価格高騰の転嫁困難リスク
原料・エネルギー高騰や円安等により原材料・部分品の価格高騰が生じた場合、その変動分を販売価格に反映することが困難なケースがあり、業績および財務状況に影響を与える可能性がある。新規調達先の開拓や調達コスト低減に取り組んでいるが、市場環境によっては十分な価格転嫁が進まないリスクが残る。
新卒人材採用困難リスク
少子高齢化に伴い新卒採用計画の充足が困難となっており、状況が継続すれば技術・ノウハウの社内伝承が進まず事業機会を失い、経営成績や財政状態に大きな影響を及ぼす可能性がある。対応策として大学との個別コンタクト、通年採用・経験者採用のオープン化、初任給アップ、SNS活用、リファラル採用・転職サイト活用等を実施している。
地政学リスク(ロシア・中東)
ロシアのウクライナ侵攻および中東地域の戦争・紛争により、エネルギー・原材料価格の高騰やサプライチェーンの混乱が生じ、金属材料・部品の二次的高騰を通じて利益を圧迫する可能性がある。ロシア向け販売は2022年3月以降停止済みで直接影響は軽微だが、中東地域は原油等の主要供給地であり資源価格変動の影響を受けやすい。対応策としてA重油・塗料・シンナー等主要資材の複数調達先確保によるサプライチェーン安定化に取り組んでいる。
ランサムウェア攻撃リスク
基幹システムがランサムウェア攻撃を受けた場合、システム障害による操業停止が生じ経営成績に大きな影響を与える可能性がある。攻撃発覚までの期間が長期化し暗号化被害が拡大するリスクも存在する。対策としてセキュリティ可視化ソフト・閲覧制限ソフト・ファイアウォール等の導入に加え、サイバーリスク保険への加入およびオフラインバックアップシステムを構築している。
会計上の見積りリスク
製品保証引当金および受注損失引当金の見積りには不確実性が含まれており、将来の不具合発生予測の変動や作業工程の遅れ等の予期せぬ事象により見積費用が変動する可能性がある。これらの状況変化により翌事業年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある。
SDGs未対応リスク
SDGsへの貢献が企業の社会的責任として求められており、対応が不十分な場合はビジネス社会における信頼を失うリスクがある。現中期経営計画においてSDGsへの貢献を基軸に据え、具体的な中期目標を設定して対応を進めている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

