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阪神内燃機工業株式会社

6018東証スタンダード輸送用機器

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阪神内燃機工業株式会社6018

事業内容

阪神内燃機工業は1918年創業、神戸市に本社を置く舶用ディーゼル機関の専業メーカーである。主力製品は船舶用低速4サイクルディーゼル機関で、内航海運向けに国内トップシェアを有する。

製品ラインナップは主機関(船舶用ディーゼル機関・可変ピッチプロペラ・サイドスラスタ・潤滑油清浄装置・遠隔機関監視システム等)と部分品・修理工事(部分品販売・修理・保守管理・機械加工等)の2区分で構成される。顧客は国内内航船主・造船所を中心に、東南アジア・東アジア・韓国等の海外船主にも販売網を拡大中。

累計生産12,000台超の実績を持ち、東京証券取引所スタンダード市場に上場している。

ビジネスモデル

主機関の製造・販売で初期売上を獲得し、納入後の部分品販売・修理工事・保守管理で継続的な収益を得るストック型の収益構造を持つ。川崎重工業との技術提携によりMAN-B&W型機関の製造・販売権を保有し、製品競争力を補完している。

2026年3月期の売上構成は主機関8,435百万円(60.1%)、部分品・修理工事5,592百万円(39.9%)であり、アフターサービス収益が安定的な収益基盤を形成している。

企業の強み

有報に「内航船分野における主機関のトップシェアを堅持する」と明記されており、2023年6月にはディーゼル機関の累計生産12,000台を達成。1953年に業界第1号のJIS表示許可を取得した歴史的な技術蓄積が参入障壁を形成し、競合他社が短期間で模倣困難な顧客基盤と信頼関係を構築している。

2015年に船舶用低速4サイクル機関として世界初の電子制御機関を完成、2018年に世界初のガスエンジン、2024年に世界初のメタノール燃料エンジンを完成させた。研究開発費208百万円・専任スタッフ14名体制で継続的な技術革新を実現しており、GHGフリー技術の先行開発が将来の規制対応競争力を裏付けている。

2026年3月期末の主機関受注残高は12,001百万円(前期比71.2%増)に達し、受注高も19,021百万円(前期比34.2%増)と急増した。造船所によっては5〜6年先まで建造予約が埋まる状況下で積み上がった受注残は、今後複数年にわたる売上の可視性を高め、業績の安定性を裏付ける自社固有の強みとなっている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期末の受注残高は12,001百万円(前期比71.2%増)に達し、2027年3月期予想売上高17,200百万円(前期比22.6%増)の裏付けとなっている。外部要因として、造船所の建造予約が5〜6年先まで埋まる状況が続いており、主機関の受注パイプラインは当面厚い。

一方、売上計上は造船所の建造スケジュールに依存するため、受注残高の売上転換ペースを継続的に確認する必要がある。

2026年3月期の営業利益率は5.9%(前期4.6%)と改善したが、販売費及び一般管理費は2,105百万円(前期比16.4%増)と売上増を上回るペースで増加。待遇改善に伴う人件費増と大型設備投資による減価償却費増(577百万円、前期比32.9%増)が固定費を押し上げている。

2027年3月期予想の営業利益率は5.2%と低下見込みであり、増収効果が固定費増を吸収できるかが焦点となる。

輸出売上高は4,503百万円(前期比12.7%増)と拡大し、部分品・修理工事の輸出は前期比30.3%増と急伸。外部要因として、タンカー船を中心とした海外向け引き合いが継続しており、輸出比率の上昇は収益多様化に寄与する。

一方、中東地域の地政学リスクに起因する原油価格高騰やナフサ等の原油由来原料の供給不安については、会社自身が業績予想への織り込みが困難と明示しており、下振れリスクとして注視が必要。

成長戦略

内航リプレース案件の確実な獲得・輸出拡大・CMR新規顧客開拓の3本柱

内航海運の代替建造需要を確実に取り込み、主機関の受注・販売量を前年度以上に確保する。資材価格高騰に対する価格転嫁を継続推進し、2026年3月期に売上総利益率20.9%を達成。2027年3月期も主機関売上の拡大を見込む。

国内稼働隻数の逓減を補うため、海外向け部分品・修理工事の受注を積極的に取り込む。2026年3月期の輸出部分品・修理工事は前期比30.3%増の1,133百万円に拡大。巡回サービスの充実と前期実施の値上げ政策定着により一定の受注・販売量を確保する方針。

CMR(鋳造・金属機械加工)事業は2026年3月期に606百万円(前期比6.5%減)と伸び悩み。更なる鋳物ビジネスの展開と「高精度金属加工技術」をベースにした新規顧客開拓により成長を目指す。部材の内製化・サプライチェーン拡大・VEによるコストダウンも並行推進。

最終更新: 2026年7月19日