事業内容
タクマは1938年創業のボイラメーカーを源流とし、現在は自治体向けごみ処理プラント・下水汚泥焼却発電プラント、民間向けバイオマス発電プラントの設計・建設(EPC)から運転管理・メンテナンス(O&M)、DBO(建設・運営一括)まで一貫して手掛ける。主要顧客は全国の地方自治体および民間エネルギー事業者。
国内環境・エネルギー事業が売上高・営業利益の約8割を占める中核事業であり、汎用ボイラ(民生熱エネルギー)、建築設備・半導体産業用設備(設備・システム)、東南アジア向け海外事業を補完的に展開する。
ビジネスモデル
プラント建設(EPC)で受注残高を積み上げ、竣工後はメンテナンス・O&M・新電力事業等のアフターサービスで長期安定収益を獲得する。2026年3月期末の受注残高は745,158百万円と過去最高を更新しており、将来売上の視界が高い。
DBO案件では建設と運営を一括受注することで顧客との長期関係を構築し、ストック型収益基盤を拡大している。
企業の強み
2026年3月期の受注高は333,026百万円(前期比86,725百万円増)、受注残高は745,158百万円(前期比167,406百万円増)と過去最高を更新。受注残高は年間売上高の約4.5倍に相当し、中期的な売上・利益の視界を確保している。
ごみ処理プラントのDBO事業(設計・建設・運営一括)を中心に、プラント稼働後20〜30年にわたるアフターサービス需要を自社グループで取り込む体制を構築。ハイトラスト各社を通じた運営事業の拡大により、ストック型収益モデルが着実に積み上がっている。
1963年に機械式ごみ焼却炉国内第一号機を完成させて以来、60年超にわたる廃棄物処理プラントの設計・建設・運営実績を保有。独自のCO₂分離回収技術(非水系吸収液を用いた化学吸収法)の実証試験が環境省採択事業に選定されるなど、技術力の継続的強化が確認できる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は165,620百万円(前期比9.6%増)、営業利益15,409百万円(同13.9%増)、親会社株主帰属純利益13,732百万円(同32.1%増)と3指標すべてで過去最高を更新した。主要ドライバーは環境・エネルギー(国内)事業の売上高126,935百万円(同13,284百万円増)および民生熱エネルギー事業の㈱IHI汎用ボイラ連結化効果(売上高7,000百万円増)。
営業利益率は9.3%(前期9.0%)と改善。外部要因として自治体インフラ老朽化更新需要の旺盛な継続が業績を下支えした。
2027年3月期は売上高191,000百万円(同15.3%増)・営業利益17,800百万円(同15.5%増)を会社予想として開示しており、増収増益基調の継続が見込まれる。
成長戦略
国内ごみ処理プラント受注最大化とストック型収益確立を軸に2030年経常利益200億円を目指す
ごみ処理プラントのDBO事業を中心に新設工事・基幹改良工事の継続的受注を図る。2026年3月期は新設5件・基幹改良2件・エネルギープラント新設4件を受注し、受注高288,709百万円と目標を大幅超過。受注残高722,939百万円が将来売上を担保している。
納入プラント増加に伴うメンテナンス・O&M・新電力事業のストック収益拡大を推進。データ活用による運営事業の品質向上と収益力強化、ごみ処理プラント運営の包括委託増加への対応、2026年4月の㈱カンエイメンテナンス株式取得によるアフターサービス基盤強化を実施。
2026年4月1日付で連結子会社間合併を完了し、販売・メンテナンス網の有効活用、貫流ボイラ等の生産効率向上、技術開発強化によるスケールメリット獲得とシナジー最大化を図る。水素・バイオマス・電気式など脱炭素対応製品の市場開拓も並行して推進。
配当性向50%またはDOE4.0%の高い方を目標とする還元方針のもと、2026年3月期年間配当93円(前期67円)を実施。2026年5月取締役会で上限200万株・40億円の自己株式取得(2026年5月〜9月)および消却(2026年10月予定)を決議し、資本効率向上を継続的に推進。
2030年度経常利益200億円を長期目標として設定。第14次中計(2024〜2026年度)では3か年累計経常利益450億円・累計受注高7,000億円以上・2027年3月期ROE11.5%以上を数値目標とする。2026年3月期経常利益16,279百万円・ROE12.4%と進捗は順調。
最終更新: 2026年7月19日

