事業内容
株式会社スーパーツールは1942年創業の産業用工具・機器メーカーで、東証スタンダード市場に上場。レンチ・スパナ・プライヤ等の作業工具と、吊クランプ・クレーン・マグネット等の産業機器を中核とする金属製品事業(売上高構成比約93%)を展開する。
土木建設・鉄鋼・造船・電子機器など幅広い産業界の生産現場に製品を供給し、国内はトラスコ中山・山善等の大手流通を通じた販売が主体。韓国子会社を軸にアジア・欧米数十か国にも輸出。
環境関連事業(太陽光発電施工・売電)は2028年撤退方針を決定済みで、金属製品事業への選択と集中を進めている。
ビジネスモデル
堺市本社工場での鍛造から機械・熱処理・仕上げまでの一貫生産体制を基盤に、プロ用工具・産業機器を製造。国内はトラスコ中山(売上高比29.8%)・山善(同19.5%)等の大手流通商社を主要販路とし、海外は韓国子会社SUPER TOOL KOREA CO., LTD.を軸に展開。
2024年9月稼働の新物流倉庫・組立工場により生産効率化を推進。吊クランプ管理アプリ「S・M・A・Я・T」によるソリューション型ビジネスモデルへの転換も進める。
企業の強み
1942年創業以来、鍛造から機械・熱処理・仕上げまでの一貫生産体制を堺市本社工場で維持。2025年3月期の金属製品事業セグメント利益率は15.6%を確保しており、売上高が減少する中でもセグメント利益は前年同期比1.5%増の760百万円を達成した。
トラスコ中山(販売高1,561百万円、構成比29.8%)と山善(同1,021百万円、同19.5%)の2社合計で総販売高の約49%を占める。大手産業用品流通を通じた安定的な販売チャネルを確立しており、国内市場での製品供給基盤は堅固である。
2025年3月期末の自己資本比率は76.9%(前期81.4%)と依然として高水準を維持。純資産10,276百万円に対し負債3,079百万円と財務レバレッジは低く、新物流倉庫・組立工場建設(設備投資総額1,901百万円)を長期借入金900百万円で賄いながらも財務基盤は安定している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期7,957百万円をピークに4期連続減少後、2026期5,437百万円で底打ち。2027年3月期第1四半期は1,638百万円(前年同四半期比+17.4%)と増収基調に転換。
ただし売上原価率が上昇し売上総利益は前年同四半期とほぼ横ばいの402百万円にとどまり、販管費増加も重なり営業利益は70百万円(前年同四半期比▲17.0%)と減益。さらに新工場建設に伴う既存施設取壊費用147百万円を特別損失に計上したことで四半期純損失67百万円に転落。
外部要因として物価上昇による個人消費下押しリスクや地政学リスクが継続する中、韓国造船市場向け吊クランプの回復が増収を牽引した。通期業績予想(売上高5,500百万円、営業利益390百万円)に変更はない。
成長戦略
金属製品事業への集中・ソリューション化・新工場投資で収益基盤を再構築
資産管理アプリを核としたソリューション提案営業を展開し、吊クランプ類の販売が前年同期を上回って推移。顧客の設備管理ニーズに応えることで競合との差別化と顧客囲い込みを図り、産業機器分野の収益性向上を目指す。
生産性向上および生産技術改善・新技術開発を目的として新工場の建設を進行中。既存施設の取壊費用147百万円を2027年3月期第1四半期に特別損失計上済み。新工場稼働後は生産リードタイム短縮・低コスト体質の実現による競争力強化を見込む。
アルミ製ポータブル門型クレーン・アルミH鋼式クレーン等の新機種を投入しクレーン販売の回復を図る。海外は韓国造船市場向け吊クランプが大幅伸長、欧州・米州・中華圏でも取扱機種拡大プロモーションを強化。2026年6月に海外一部地域向け価格改定を実施し収益性改善を図る。
既発表の撤退方針に基づき、連結子会社スーパーツールECOにおいて水上設置型太陽光発電所の施工等の受注済み案件を計画通り遂行中。撤退完了後は金属製品事業に経営資源を集中し、収益構造の改善を目指す。
最終更新: 2026年7月17日

