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日本フイルコン株式会社

5942東証スタンダード金属製品

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日本フイルコン株式会社5942

事業内容

日本フイルコン株式会社は1916年創業の老舗製造業グループで、当社・子会社19社・関連会社2社で構成される。主力の産業用機能フィルター・コンベア事業(売上高20,030百万円)では製紙用抄造網・工業用金網をグローバルに製造販売し、タイ・米国・ドイツ・シンガポール・オーストラリア・中国に製造・販売拠点を持つ。

電子部材・フォトマスク事業(売上高4,556百万円)ではエッチング加工製品とフォトマスクを手掛け、AI・通信デバイス向け需要を取り込む。環境・水処理関連事業(売上高2,223百万円)ではプールとろ過装置を一体提供する国内唯一のプール総合メーカーとして機能し、不動産賃貸事業(売上高1,031百万円)では工場・社宅跡地を活用した都心部物件で高収益を維持する。

2025年11月期の連結売上高は27,842百万円。

ビジネスモデル

主力の産業用機能フィルター・コンベア事業では、顧客の抄造条件に合わせた高付加価値製品群と豊富な知見を武器に製紙・食品・工業向けに継続的な受注を獲得する。電子部材・フォトマスク事業では試作から量産まで一貫対応できる多様な設備を保有し、AI・通信デバイス向け精密加工品を供給する。

不動産賃貸事業は都心部物件の安定稼働により営業利益率75.6%という高収益を生み出し、グループ全体の収益基盤を下支えする構造となっている。

企業の強み

製紙製品分野では顧客の抄造条件に合わせたN-CRAFTシリーズ・N-LEAPシリーズ・SPUNPROシリーズを展開し、駆動負荷低減ワイヤーやリサイクル糸使用ワイヤーなど環境配慮型製品も市場で評価を獲得。受注高は前期比5.2%増、受注残高は前期比7.3%増と先行指標が改善している。

環境・水処理関連事業を担う㈱アクアプロダクトは、プール本体とろ過装置の双方を自社で取り扱う国内唯一のプール総合メーカー。競合大手の事業撤退により引き合いが増加し、2025年11月期末の受注残高は2,037百万円と前期比90.1%増に達している。

工場・社宅跡地を活用した都心部複数物件の賃貸事業は、2025年11月期に売上高1,031百万円・営業利益779百万円・営業利益率75.6%を達成。前期比ほぼ横ばいで安定稼働しており、グループ全体の収益を下支えするキャッシュカウとして機能している。

エンヴァリスの着眼点

2026年11月期中間期の営業利益は834百万円(前年同期比195.4%増)、経常利益は1,002百万円(同189.1%増)と急回復した。通期業績予想も2026年1月14日公表値から修正し、売上高28,500百万円(前期比2.4%増)、営業利益1,400百万円(同109.6%増)、経常利益1,600百万円(同69.5%増)へ引き上げられた。

中間期の進捗率は営業利益59.6%、経常利益62.7%と高水準であり、通期予想の達成確度は高いと判断される。

電子部材・フォトマスク事業の中間期営業利益は486百万円(前年同期比234.9%増)と急拡大したが、その背景には前期末に計上した減損損失(1,579百万円)による減価償却費の大幅減少という一時的効果が含まれる。また産業用機能フィルター・コンベア事業でも国内連結子会社の退職金制度変更に伴う退職給付費用の減少が利益押し上げに寄与した。

これらの非反復的要因を除いた実力ベースの収益力の評価が引き続き重要である。

自己資本比率は53.3%(前期末51.6%)に改善し、純資産は23,511百万円(前期末比958百万円増)と回復基調にある。一方、当中間期には特別退職金517百万円の支出と減損損失132百万円の計上があり、親会社株主に帰属する中間純利益は527百万円にとどまった。

営業CFは1,344百万円の収入を確保したものの、財務CFは長期借入金返済675百万円・配当273百万円等で891百万円の支出となり、現金及び現金同等物は前期末比141百万円減少の4,972百万円となった。

成長戦略

収益力回復を最優先に、生産移管・拠点再編・電子部材成長で2028年度営業利益1,500百万円を目指す

前期末の大規模減損損失計上(1,579百万円)により減価償却費負担が軽減され、2026年11月期中間期の同事業営業利益は486百万円(前年同期比234.9%増)と急拡大。通信デバイス向け製品の好調を背景に、次期中期経営計画での売上高5,504百万円・営業利益733百万円目標の達成を目指す。

静岡工場からタイ子会社への生産移管による原価低減と、欧州販売拠点の再編(フランス子会社清算・ドイツ新会社設立)による欧州事業効率化を推進。中国市場での食品業界向けコンベヤーベルト販売増加も寄与し、2026年11月期中間期の同事業営業利益は606百万円(前年同期比39.8%増)と改善した。

2025年11月期末の受注残高2,037百万円(前期比+90.1%)を背景に、前期まで受注抑制していた大型案件の工事進行により2026年11月期中間期は売上高1,256百万円(前年同期比23.4%増)、営業利益80百万円(前年同期は営業損失35百万円)と黒字転換を達成。競合撤退後の引き合い増加を取り込む営業強化を継続する。

既存賃貸物件の順調な稼働を維持しつつ、計画的大規模修繕により賃料水準を維持する。2026年11月期中間期の営業利益率は74.9%と高水準を維持。次期中期経営計画(2028年度)での営業利益733百万円目標の達成を目指す。

最終更新: 2026年7月17日