事業内容
日本フイルコン株式会社は1916年創業の老舗製造業グループで、当社・子会社19社・関連会社2社で構成される。主力の産業用機能フィルター・コンベア事業(売上高20,030百万円)では製紙用抄造網・工業用金網をグローバルに製造販売し、タイ・米国・ドイツ・シンガポール・オーストラリア・中国に製造・販売拠点を持つ。
電子部材・フォトマスク事業(売上高4,556百万円)ではエッチング加工製品とフォトマスクを手掛け、AI・通信デバイス向け需要を取り込む。環境・水処理関連事業(売上高2,223百万円)ではプールとろ過装置を一体提供する国内唯一のプール総合メーカーとして機能し、不動産賃貸事業(売上高1,031百万円)では工場・社宅跡地を活用した都心部物件で高収益を維持する。
2025年11月期の連結売上高は27,842百万円。
ビジネスモデル
主力の産業用機能フィルター・コンベア事業では、顧客の抄造条件に合わせた高付加価値製品群と豊富な知見を武器に製紙・食品・工業向けに継続的な受注を獲得する。電子部材・フォトマスク事業では試作から量産まで一貫対応できる多様な設備を保有し、AI・通信デバイス向け精密加工品を供給する。
不動産賃貸事業は都心部物件の安定稼働により営業利益率75.6%という高収益を生み出し、グループ全体の収益基盤を下支えする構造となっている。
企業の強み
製紙製品分野では顧客の抄造条件に合わせたN-CRAFTシリーズ・N-LEAPシリーズ・SPUNPROシリーズを展開し、駆動負荷低減ワイヤーやリサイクル糸使用ワイヤーなど環境配慮型製品も市場で評価を獲得。受注高は前期比5.2%増、受注残高は前期比7.3%増と先行指標が改善している。
環境・水処理関連事業を担う㈱アクアプロダクトは、プール本体とろ過装置の双方を自社で取り扱う国内唯一のプール総合メーカー。競合大手の事業撤退により引き合いが増加し、2025年11月期末の受注残高は2,037百万円と前期比90.1%増に達している。
工場・社宅跡地を活用した都心部複数物件の賃貸事業は、2025年11月期に売上高1,031百万円・営業利益779百万円・営業利益率75.6%を達成。前期比ほぼ横ばいで安定稼働しており、グループ全体の収益を下支えするキャッシュカウとして機能している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期24,782百万円から2025期27,842百万円まで横ばい圏で推移し、2025期は前期比2.8%減となった。営業利益は2021期1,104百万円をピークに低下傾向が続き、2025期は668百万円まで落ち込んだ。
2025期は当期純損失726百万円と赤字転落した(前期末の大規模減損損失計上が主因)。2026年11月期中間期は売上高14,359百万円(前年同期比7.0%増)、営業利益834百万円(同195.4%増)と急回復。
外部要因として通信デバイス向け需要の回復、中国食品業界向けコンベヤーベルト販売増加、円安による海外売上の押し上げが寄与。内部要因として減損処理完了による減価償却費減少と退職金制度変更による費用削減が利益改善を牽引した。
通期予想は営業利益1,400百万円(前期比109.6%増)と2021期水準への回帰を目指す。
成長戦略
収益力回復を最優先に、生産移管・拠点再編・電子部材成長で2028年度営業利益1,500百万円を目指す
前期末の大規模減損損失計上(1,579百万円)により減価償却費負担が軽減され、2026年11月期中間期の同事業営業利益は486百万円(前年同期比234.9%増)と急拡大。通信デバイス向け製品の好調を背景に、次期中期経営計画での売上高5,504百万円・営業利益733百万円目標の達成を目指す。
静岡工場からタイ子会社への生産移管による原価低減と、欧州販売拠点の再編(フランス子会社清算・ドイツ新会社設立)による欧州事業効率化を推進。中国市場での食品業界向けコンベヤーベルト販売増加も寄与し、2026年11月期中間期の同事業営業利益は606百万円(前年同期比39.8%増)と改善した。
2025年11月期末の受注残高2,037百万円(前期比+90.1%)を背景に、前期まで受注抑制していた大型案件の工事進行により2026年11月期中間期は売上高1,256百万円(前年同期比23.4%増)、営業利益80百万円(前年同期は営業損失35百万円)と黒字転換を達成。競合撤退後の引き合い増加を取り込む営業強化を継続する。
既存賃貸物件の順調な稼働を維持しつつ、計画的大規模修繕により賃料水準を維持する。2026年11月期中間期の営業利益率は74.9%と高水準を維持。次期中期経営計画(2028年度)での営業利益733百万円目標の達成を目指す。
最終更新: 2026年7月17日

