経済状況・為替・金利変動
グローバル販売活動において、景気・物価変動や原材料(アルミ・銅・樹脂・半導体等)価格高騰、物流・エネルギーコスト上昇が経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。国内では新設住宅着工戸数の大幅変動、為替相場変動による外貨建資産・負債の円換算影響、市場金利上昇による有利子負債の金利負担増加も懸念される。対応策として、適切なタイミングでの価格改定、リージョナル・トレジャリー・センター(中国・シンガポール・ドイツ・米国の4拠点)による為替ヘッジ、リフォーム戦略強化等を実施している。
地政学リスク
国際情勢・多国間関係の変化により、原材料・エネルギー価格変動、主要航路遮断による物流リードタイム長期化、経済安全保障政策強化に伴う取引停止・事業撤退等の影響が生じる可能性があり、重要性は前年から増加している。特に中東情勢の緊迫化・長期化が不確実性を高め、米国の関税政策動向も業績に影響を及ぼしうる。対応策として、調達先の多角化・カントリーリスク対応、欧州配送センター再編・北米メキシコ生産力強化によるサプライチェーン最適化、BCP定期見直しを推進している。
情報・サイバーセキュリティ
生産・販売活動を支えるコンピュータシステム・通信ネットワークへの障害やサイバー攻撃、個人情報漏洩が発生した場合、社会的信頼の失墜と多額の費用負担が生じ、売上収益減少・販管費増加につながる可能性がある。ランサムウェア攻撃やシステム老朽化によるリスクも顕在化しうる。対応策として、CSIRT設置による常時監視、ゼロトラスト認証基盤整備、拠点間ネットワーク分離・イミュータブルバックアップ等の多層防御体制を構築している。
原材料等の調達リスク
金属・木材・樹脂・セラミック等の原材料について、国際情勢や経済状況による為替・コモディティ価格変動、物流ドライバー不足・石油価格変動による物流コスト上昇が売上原価増加や製品供給の安定性に悪影響を及ぼす可能性があり、重要性は前年から増加している。欠品発生時には製品の信頼性・評判への影響も懸念される。対応策として、販売価格への転嫁、デリバティブ活用、複数購買・カントリーリスク対応、安全在庫確保、代替素材転換・リサイクル素材活用を推進している。
災害・事故・感染症等
地震・台風等の自然災害、大規模事故、感染症の発生により、国内外の生産・物流・販売拠点が甚大な被害を受け、製品供給に深刻な影響が生じ売上収益に悪影響を及ぼす可能性がある。感染症拡大による労働力低下や取引先の事業停止も事業活動に支障をきたしうる。対応策として、BCP策定・危機管理対策本部体制整備、被害情報収集アプリ・緊急時回線確保、海外渡航者の安全確保体制、在宅勤務環境整備等を実施している。
ブランド価値毀損リスク
ブランド戦略と事業戦略の不整合、市場トレンドとの乖離、製品事故等のインシデントによりブランド・エクイティが低下した場合、業績に悪影響を及ぼす可能性がある。特にGROHEブランド(LIXIL Europe S.à r.l.保有)の価値毀損は売上成長鈍化・利益率低下を招き、計上しているのれんの減損損失につながりうる。対応策として、事業戦略と一貫したブランド戦略の策定・展開、グローバルでの販売価格モニタリング・分析、GROHEブランドのデザイン使用ルール整備によるブランド価値維持管理を実施している。
競合他社との競争・製品価格
多くの市場において激しい競争に直面しており、価格競争により売上収益・利益率が低下する可能性がある。高品質製品の市場投入に取り組む一方、価格面での競争優位性を常に確保できる保証はない。対応策として、付加価値製品による差別化、富裕層向け・環境配慮型・省施工型商品の展開、資材共通化・プラットフォーム化によるコスト削減、事業横断でのコーディネート提案による「価値」訴求を推進している。
人材獲得・育成・ダイバーシティ
少子高齢化に伴う労働人口減少等により、専門技術人材やマネジメント人材の確保・育成が計画通りに進まない場合、業務運営の効率性が損なわれ経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。国内外での人材獲得競争は厳しさを増している。対応策として、新卒・経験者通年採用の積極展開、多角的教育プログラム実施、5つのグローバル従業員リソースグループ(ERGs)設置、報酬・福利厚生委員会によるグローバル処遇の公平性・透明性向上を推進している。
繰延税金資産の回収可能性
将来の課税所得見積りに基づき計上している繰延税金資産について、収益性向上施策の未達や不利な税制改正が生じた場合、繰延税金資産の一部または全部が減額され経営成績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。当期においても一部子会社を含め繰延税金資産の帳簿価額の一部を減額している。対応策として、企画管理部門によるモニタリング強化、CFO直轄組織による業績管理プロセス強化、税務部門による税制改正情報の早期把握体制を構築している。
規制強化リスク
国内外の競争法・個人情報保護法・国際取引規制・サステナビリティ関連規制等が急速に新設・変更される可能性があり、売上原価増加・設計開発コスト増・取引停止等の悪影響が生じうる。重要性は前年から増加しており、特に自然資源利用規制や非財務情報開示規制、個人情報保護規制のグローバルな強化が顕在化している。対応策として、2022年1月の法務・コンプライアンス部門グローバル再編、2024年12月の欧州Trade Compliance Leader採用、事業部門とコーポレート部門の連携強化による規制遵守体制を整備している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

