事業内容
アルインコ株式会社は1970年創業、子会社19社で構成されるグループ企業。建設用仮設機材(足場・支保工等)の製造・販売・レンタルをコア事業とし、アルミ製はしご・脚立・フィットネス機器等の住宅機器、無線通信機器・プリント配線板等の電子機器も手掛ける。
主要顧客は建設会社・建設機材レンタル会社・住宅建築業者・官公庁等。国内製造拠点(兵庫工場等)に加え、中国・タイ・インドネシア・ベトナムに海外製造・販売・レンタル拠点を持ち、東南アジアでのレンタル事業も展開する。
2022年に東証プライム市場へ移行。2026年3月期の連結売上高は62,632百万円で2期連続過去最高を更新した。
ビジネスモデル
建設機材関連事業(売上高24,674百万円)では自社製造した仮設機材を建設会社等へ直接販売し、レンタル関連事業(売上高17,881百万円)では同製品を自社運用資産としてレンタル提供する。販売とレンタルを連携させることで顧客の調達形態変化(購買からレンタルへ)に柔軟に対応しつつ、レンタル資産への継続投資で将来の稼働率向上を図る。
住宅機器・電子機器事業が補完的な収益源を形成する。
企業の強み
自社開発の新型足場「アルバトロス」は大手建設会社への採用が拡大し、販売・レンタル双方で稼働率が向上。2026年3月期においても建設機材関連・レンタル関連の両セグメントで主力製品として売上を牽引した。販売とレンタルの連携強化により付加価値製品の市場シェア拡大を継続的に推進している。
国内は兵庫工場・茂木工場・福知山物流センター(2025年3月に第2棟竣工)・泉大津機材センター・つくば機材センター等を整備。海外は中国・タイ・インドネシア・ベトナムに製造・販売・レンタル子会社を展開。
2026年3月期の設備投資総額は3,928百万円で、レンタル資産投資1,738百万円を含む積極的な供給能力強化を継続している。
建設機材・レンタル・住宅機器・電子機器の4セグメントを持ち、2026年3月期は電子機器セグメントが消防無線更新需要を捉えて前期比11.0%増(5,620百万円)と大幅成長し全体売上を補完した。単一事業への依存を避けた事業ポートフォリオが、特定市場の変動に対するバッファーとして機能している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2022期55,256百万円→2026期62,632百万円と増収基調を維持。2027年3月期第1四半期は売上高16,395百万円(前年同期比+6.4%)、営業利益782百万円(同+21.6%)と増収増益が加速した。
外部要因として都市再開発・インフラ老朽化対応を背景とした建設需要の高水準継続が追い風となる一方、中東情勢に起因する円安・資源高・消費マインド鈍化が住宅機器・電子機器セグメントの逆風となっている。EBITDAは1,374百万円(前年同期比+14.3%)と改善。
通期予想(営業利益3,000百万円、前期比+35.6%)は据え置かれており、1Q進捗率26.1%は概ね計画線上にある。
成長戦略
「中期経営計画2027」でコア事業の進化・事業ポートフォリオ再構築・累進配当を推進
新型足場「アルバトロス」の採用ユーザー裾野拡大を販売・レンタル連携で促進。2027年3月期第1四半期に販売が前年同期比45.3%増を記録し、連携効果が数値として顕在化。組織変更(2026年3月21日付)によりセグメント間連携を制度的に強化した。
建設機材・レンタル・住宅機器・電子機器の各セグメント間での顧客・技術・販路の相互活用を強化。物流施設効率化ニーズへの対応(双福鋼器の大口受注好調)や高所作業台の建機レンタル向け展開など、具体的な成果が第1四半期に確認された。
2027年3月期の年間配当予想を45円(前期44円から増額)とし、累進配当方針を継続。2026年5月より自己株式198,600株の取得を開始。配当と自己株式取得を組み合わせた総還元策により株主価値向上を図る。
住宅機器では玄米保冷庫・高所作業台の好調を維持しつつ、円安・原材料高による仕入コスト上昇への対応が課題。電子機器では消防無線デジタル化更新需要の取り込みと受注価格改定を推進。両セグメントの赤字縮小が中期計画の重要課題として残存している。
最終更新: 2026年7月21日

