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三協立山株式会社

5932東証プライム金属製品

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三協立山株式会社5932

事業内容

三協立山株式会社は、富山県を本拠地とする総合アルミニウムメーカーで、連結子会社45社・持分法適用関連会社6社を擁するグループを形成する。事業は建材事業(ビル・住宅・エクステリア建材)、マテリアル事業(アルミ・マグネシウムの鋳造・押出・加工)、商業施設事業(店舗什器・看板・メンテナンス)、国際事業(欧州・タイ・中国でのアルミ押出)の4セグメントで構成される。

主要顧客は建設業者・住宅メーカー・小売業者・自動車関連メーカー等に及び、国内外で幅広い産業に素材・製品を供給する。2025年5月期の連結売上高は359,424百万円。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

マテリアル事業でアルミ・マグネシウムの鋳造から押出・加工までを一貫生産し、その素材・形材を建材事業・国際事業へ内部供給するとともに外部顧客にも販売する垂直統合型モデルを採る。建材事業では代理店・販売会社による全国流通網を通じて住宅・ビル・エクステリア建材を販売し、商業施設事業では什器製造から施工・24時間365日メンテナンスまでをワンストップで提供することで継続的な収益を確保する。

国際事業では欧州・タイ・中国の拠点で高付加価値アルミ押出製品をグローバルに供給する。

企業の強み

マテリアル事業において合金鋳造・形材押出・加工の一貫体制を国内最大級規模で保有。2025年5月期のマテリアル事業生産実績は51,320百万円(前期比110.6%)。自動車分野拡大に向けた押出機・加工ライン導入など積極的な設備投資(同事業設備投資4,282百万円)を継続している。

店舗用陳列什器・看板ともに業界トップクラスのシェアを有し、全国一律サービスを提供するメンテナンスネットワークと24時間365日対応体制を構築。2025年5月期の商業施設事業売上高は44,522百万円と過去最高を更新(前期比4.3%増)し、インバウンド需要を着実に取り込んだ。

2015年に欧州Aleris押出事業を買収し、ドイツ・オーストリア・英国・タイ・中国・シンガポールに生産拠点を展開。国際事業売上高は76,145百万円(2025年5月期)。

ASEAN地域では旺盛な需要に対応した生産能力増強投資(設備投資4,995百万円)を実施し、電子機器分野等の新規需要を取り込んでいる。

エンヴァリスの着眼点

2026年5月期の親会社株主帰属当期純損失は13,498百万円と前期(2,336百万円の損失)から大幅に拡大。主因は中東情勢の緊迫化に伴うアルミ地金高騰を起因とする建材事業固定資産の減損損失16,761百万円の計上。

個別ベースでも当期純損失19,712百万円を計上し、自己資本比率は22.4%まで低下。利益剰余金は10,227百万円まで減少しており、財務バッファーの縮小が懸念される。

2026年5月期の営業利益は1,546百万円(前期比+0.1%)と計画(1,000百万円)を上回ったが、売上高営業利益率は0.4%にとどまる。支払利息が1,998百万円と営業利益を上回る水準にあり、経常利益は882百万円(前期比△6.6%)に留まった。

5期連続で営業利益率1%未満が続いており、収益構造改革の実効性が問われる局面にある。

2027年5月期の連結業績予想は売上高390,000百万円(前期比+9.1%)、営業利益4,000百万円(同+158.7%)と大幅な回復を見込む。外部要因として、建築基準法改正に伴う駆け込み需要の反動減からの持ち直しや「住宅省エネ2026キャンペーン」によるリフォーム需要の回復が前提となっている。

一方、中東情勢に起因するアルミ地金価格の高止まりや欧州子会社の回復遅延が下振れリスクとして残存する。

成長戦略

収益構造改革を最優先に、マテリアル自動車分野・欧州子会社改革・住宅省エネ需要を取り込む

収益構造改革によるコスト削減と価格改定を含む販売価格の適正化を推進。2026年5月期は売上高が前期比△6.2%減少したものの、営業利益は1,069百万円(前期比+352.2%)と大幅改善を実現。高断熱スリム窓『STINA(エスティナ)』の拡販とリフォーム需要獲得を継続する。

自動車の車体軽量化ニーズを背景に、新湊東工場への大型形材新押出ライン増設を実施。輸送分野の販売量増加により売上高は前期比+13.3%増加。ただし中東情勢に伴うアルミ地金・諸資材価格の急騰により営業利益は前期比△9.6%減少した。

業績不振が続く欧州子会社において、製造経費などのコスト削減を推進。2026年5月期の国際事業営業損失は△2,433百万円と前期(△2,598百万円)から小幅改善。

自動車・鉄道・航空等輸送分野の物量減少が引き続き課題。会社は改革が計画どおり進捗しており2027年5月期での収益貢献を見込むと表明している。

固定費・間接コストの削減、業務・組織体制の効率化、製造体制の適正化を中期経営計画の5施策として推進。2026年5月期は販売費及び一般管理費が68,966百万円と前期(68,219百万円)から微増にとどまり、大幅な削減効果は限定的。2027年5月期に向けてさらなる固定費圧縮が求められる。

「住宅省エネ2026キャンペーン」等の補助金施策を追い風に、高断熱窓等の省エネ建材の販売拡大を図る。2026年度の新設住宅着工戸数は前年度の反動減からの持ち直しが見込まれており、建材事業の売上回復の外部環境として期待される。

最終更新: 2026年7月17日