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株式会社コロナ

5909東証スタンダード金属製品

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株式会社コロナ5909

事業内容

株式会社コロナは1937年創業、新潟県三条市に本社を置く住宅関連機器専業メーカーである。暖房機器(石油ファンヒーター・石油ストーブ等)、空調・家電機器(ルームエアコン・除湿機・加湿器等)、住宅設備機器(エコキュート・石油給湯機・ヒートポンプ温水暖房システム等)の3分野を主力とし、製造から販売・施工・アフターサービスまで一貫して手掛ける。

国内販売を主軸としつつ、中東・ヨーロッパ向けに石油暖房機の輸出も展開。子会社12社・関連会社1社を含むグループ体制で、製造・物流・サービス・リフォームまで住宅関連の幅広い事業領域をカバーする。

主要顧客は国内一般家庭および住宅設備施工業者である。

ビジネスモデル

当社グループは、本社および子会社(㈱新井コロナ・㈱今町コロナ・㈱栃尾コロナ等)で製品を製造し、大和興業㈱・㈱金辰商事等の販売子会社や代理店を通じて国内外に販売する。アフターサービスはコロナサービス㈱等が担い、施工・リフォームは㈱サンライフエンジニアリング・コロナリビングサービス㈱が対応する。

見込生産方式を採用し、製品ラインアップの拡充と価格転嫁により収益を確保する構造である。

企業の強み

2001年に世界初の自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯機エコキュートを販売開始し、2002年度省エネ大賞経済産業大臣賞を受賞。以降も複数回の省エネ大賞を受賞しており、ヒートポンプ技術における先行開発の蓄積が競合他社との差別化要因となっている。

2026年3月期の住宅設備機器売上高は42,367百万円と5年間で最高水準を更新した。

当連結会計年度末において金融機関等からの借入残高はゼロであり、純資産77,845百万円を有する強固な財務基盤を持つ。運転資金・設備投資は自己資金で賄う方針を堅持しており、2026年3月期の設備投資総額2,032百万円(有形固定資産1,890百万円・無形固定資産141百万円)もすべて自己資金で実施した。

石油暖房機・ルームエアコン・エコキュートという異なる需要サイクルを持つ3分野を保有することで、特定製品の需要変動リスクを分散している。2026年3月期において住宅設備機器が売上高の約49.6%を占める一方、暖房機器が約27.3%、空調・家電機器が約16.2%を占め、製品構成の多様性が維持されている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は852百万円(前期比36.6%減)と大幅に落ち込み、営業利益率は1.0%まで低下。2027年3月期予想では営業利益600百万円(前期比29.6%減)、当期純利益600百万円(前期比39.5%減)とさらなる減益を見込む。

原材料・仕入価格の高止まりと販売費及び一般管理費の増加(17,047百万円→17,510百万円)が利益を圧迫しており、売上高が横ばいで推移する中での費用増加が収益性改善の最大の障壁となっている。

住宅設備機器は政府補助金・脱炭素需要を追い風に前期比5.7%増と好調だが、暖房機器(前期比2.1%減)は需要期の気温高止まり、空調・家電機器(前期比8.3%減)はメーカー間競争激化と梅雨明け早期化の影響で大幅減収。全体売上高は0.1%増にとどまり、成長牽引役が住宅設備機器に一極集中している構造的な脆弱性が顕在化している。

新設住宅着工の弱含みも中長期的な需要天井として意識される。

営業キャッシュ・フローは2期連続でマイナス(2025年3月期△423百万円→2026年3月期△731百万円)。支払サイト短縮に伴う仕入債務の減少(3,880百万円)が主因で、現金及び現金同等物の期末残高は13,234百万円から9,930百万円へ25.0%減少。

設備投資(有形固定資産取得2,481百万円)も継続しており、フリーキャッシュ・フローはマイナス圏が続く。配当性向は82.6%(2026年3月期)と高水準で、2027年3月期予想では136.5%に達する見込みであり、配当維持の持続可能性が問われる局面に入っている。

成長戦略

脱炭素・省エネ需要を軸にヒートポンプ機器へ事業ポートフォリオを再構築

2026年3月期に有形固定資産取得2,481百万円を投じ、エコキュートをはじめとするヒートポンプ機器の生産能力増強と合理化を推進。「コロナエコ暖システム6.0」を新たにラインアップに追加し、快適性と省エネ性を両立した温水暖房システムとして市場投入。

政府補助金制度(GX志向型住宅)の活用により住宅設備機器売上は前期比5.7%増を達成。

「OUTFIELD」ブランドで暮らしの楽しみを拡大する商品開発・販売を推進。2026年3月期には「ナイトブラックエディション」の暖房機器を発売し、デザイン・ライフスタイル訴求による差別化を図る。既存の石油暖房機器市場の中長期的な需要構造変化に対応した新規顧客層の取り込みを目指す。

2027年4月からの省エネ基準引き上げに対応した製品開発を推進。基本性能・省エネ性能の向上、清潔性・お手入れのしやすさを追求した商品開発、IoT技術の活用、工事不要のウインドタイプ等の特色あるラインアップ拡充を進める。

2026年3月期は空調・家電機器が前期比8.3%減と苦戦しており、競争力回復が急務。

第10次中期経営計画の基本戦略「経営基盤の再構築」のもと、DX人財育成に向けた取り組みとデータ活用による業務効率化を推進。販売費及び一般管理費が17,510百万円(前期比2.7%増)と増加傾向にある中、業務合理化による費用構造の改善が収益性回復の鍵となる。

最終更新: 2026年7月19日