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株式会社STG

5858東証グロース非鉄金属

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株式会社STG5858

事業内容

株式会社STGは、実用金属で最軽量のマグネシウム合金を中心に、アルミニウム合金部品の製造加工を行う精密部品メーカーである。金型設計・製造から鋳造・機械加工・表面処理・塗装・組立・最終検査までの一貫製造体制を強みとし、日本(大阪・静岡)、中国(深圳)、タイ(アユタヤ)、マレーシア(ジョホールバル・ペナン)の5カ国6拠点でグローバル生産を展開する。

主要顧客はAXIS COMMUNICATIONS AB(売上比率21.6%)、三菱電機(同16.2%)、CBC(同13.2%)等であり、ミラーレスカメラ・ネットワークカメラ・自動車・医療機器・ドローンなど幅広い最終製品向けに軽量化部品を供給している。2026年3月期の売上高は6,815百万円で、アルミニウムダイカスト54%・マグネシウムダイカスト41%の構成比となっている。

ビジネスモデル

顧客から受領した製品仕様に対し、金型設計・鋳造・加工・表面処理・組立までを自社グループ内で完結させる一括一貫体制により付加価値を提供する。マグネシウム部品はアルミニウム比で高い利益率を実現しており、アルミニウム部品はマレーシア子会社2社を中心にコスト競争力を確保する。

売上高・マグネシウム部品売上高・EBITDAを重要指標として位置づけ、設備投資とM&Aによる生産能力拡大で規模拡大を図る成長投資型モデルである。

企業の強み

マグネシウムは発火・爆発リスクが高く大手メーカーが撤退した素材であり、国内同業他社が少ない高参入障壁市場である。当社は1998年に湿式集塵機(特許第3481487号)を開発し、長年の鋳造・金型設計ノウハウにより凝固収縮のコントロール等の固有技術を蓄積。アルミニウム比で高い利益率を実現している。

大阪・静岡・深圳・アユタヤ・ジョホールバル・ペナンの6拠点を保有し、グローバル化が進む顧客の生産体制に対応できる。2025年9月にE-CAST INDUSTRIES SDN. BHD.を子会社化しマレーシア二拠点体制を構築。

E-Cast社のダイカスト部門に約50%の生産余力があり、外注費削減シナジーも見込まれる。

2D・3D CADを用いた金型設計から鋳造・機械加工・ショットブラスト・化成処理・塗装・組立・三次元測定機による最終検査まで一貫して対応。単なる部品製造にとどまらず、顧客製品の性能・機能を維持しつつコストダウンを図るVE(バリューエンジニアリング)提案を行い、顧客との深い関係を構築している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高6,815百万円(前期比+6.1%)と増収を維持したが、販売費及び一般管理費が1,282百万円(前期比+23.5%)と売上増加率を大幅に上回って膨張し、営業利益は337百万円(前期比▲30.5%)、営業利益率は4.9%(前期7.5%)へ急低下した。E-Cast社買収に伴うアドバイザリー費用122百万円等の一時費用も影響しているが、構造的なコスト管理が問われる局面にある。

2027年3月期予想では営業利益500百万円(前期比+48.3%)を掲げており、E-Castのシナジー効果実現が鍵となる。

E-Cast社買収資金調達により、長期借入金は2,818百万円(前期末1,381百万円)へ倍増し、短期借入金も1,407百万円(前期末1,070百万円)に増加した。総資産は9,639百万円(前期末6,653百万円)へ拡大した一方、自己資本比率は36.8%(前期末36.4%)とほぼ横ばいを維持。

支払利息は87百万円(前期66百万円)に増加しており、今後の追加M&Aに伴う更なる借入増加が財務健全性に与える影響を注視する必要がある。

中期経営計画「Challenge 100」は2028年3月期に連結売上高120億円・営業利益12億円を目標とする。2026年3月期実績(売上高6,815百万円・営業利益337百万円)からは、売上高で約76%増、営業利益で約256%増が必要であり、残り2期での達成には相当の成長加速が求められる。

2027年3月期予想(売上高7,600百万円・営業利益500百万円)はその通過点として位置づけられるが、未確定M&Aの影響を織り込んでいない点に留意が必要。外部要因として、EV需要の低調継続や米国通商政策の不確実性が自動車部品需要の回復を遅らせるリスクがある。

成長戦略

M&A・設備投資で2028年3月期売上高120億円・営業利益12億円を目指す「Challenge 100」

2025年9月にマレーシア北部ペナン州のアルミニウムダイカストメーカーE-Cast Industries Sdn. Bhd.を2,145百万円で完全子会社化。既存のジョホール州拠点との連携により生産能力の相互補完・稼働率最適化・外注費削減を推進。

E-Cast社のダイカスト部門生産余力(約50%)を活用した増収増益を目指す。

高収益企業にとどまらず事業再生案件も対象に、規律ある取組のもとで追加M&Aを検討。検討案件は大幅に増加しているとされる。2027年3月期業績予想には未確定M&Aの影響を織り込んでいないため、成約次第で上振れ要因となる可能性がある。

自動車部品のEV需要低調を補う形で、中国拠点における精密機器関連およびマレーシア拠点におけるネットワークカメラ関連の受注増加を推進。売上構成の多様化により特定用途依存リスクを低減しながら、2027年3月期売上高7,600百万円(前期比+11.5%)の達成を目指す。

2026年3月期に優先株式発行により資本剰余金534百万円増加(株式発行による収入555百万円)。E-Cast社買収資金の一部を株式発行で調達することで財務基盤を維持しつつ成長投資を実行。A種優先株式の2027年3月期予想配当は1株当たり63,000円。

最終更新: 2026年7月19日