貴金属・為替相場変動リスク
貴金属および希少金属の価格は国際的な需給・政治経済動向・為替相場・金融政策等により変動し、当社グループの経営成績および財政状態に直接影響を与える。先渡取引等によるヘッジを基本方針とするが、ロジウムは流動性に乏しくヘッジ手段が限られており、リスク軽減が不完全となる可能性がある。主要貴金属価格の変動状況は適時経営陣に報告される体制を整備している。
法規制・コンプライアンスリスク
当社グループは国内外で事業許可・輸出入規制・環境保全・租税・知的財産権等の多様な法規制の適用を受けており、法規制の遵守違反や新たな規制導入・基準強化により事業が制約を受けるリスクがある。特に各国政府による環境・気候変動対策に係る規制強化は事業コストの増加や事業制約につながる可能性がある。法改正情報の一元管理と現場への周知徹底を図る仕組みを構築しているが、完全な遵守を保証するものではない。
事業環境・地政学リスク
貴金属事業・環境保全事業において、法規制・許認可変更による顧客ニーズの大幅変化や顧客企業の海外移転、業界再編等により事業環境が大きく変化する可能性がある。加えて、地政学的緊張の高まりや各国の経済安全保障政策に伴う戦略物資の輸出入規制強化が、当社グループおよび顧客企業のサプライチェーンに予期せぬ混乱をもたらすリスクがある。新事業・新分野への挑戦においても、事業環境が想定と異なった場合にリスクが顕在化する可能性がある。
海外事業展開リスク
北米・アジア等での海外事業拡大に伴い、関税制度変更・政治経済的事象・労働争議・人材確保の不確実性・社会的混乱・当局の不当介入等のリスクが内在する。北米精錬事業ではトレーディングや融資等の付加価値サービスを拡大しており、経済環境や取引先の信用状況悪化時にリスクが顕在化する可能性がある。リスク管理部門の関与や取締役会での議論等の管理体制を講じているが、グローバルな物流網の混乱も現地事業継続に影響を及ぼし得る。
企業買収・統合リスク
当社グループは企業買収を成長戦略の柱としており、今後も積極的に取り組む方針であるが、人材・資産の統合が想定通り進まない場合、期待した統合効果を得られないリスクがある。買収時には財務・法務・人事・設備等の観点から十分な調査を実施しているが、市場環境の変化等により買収先企業が当初予定した業績を達成できない場合、のれんや固定資産の減損が発生し経営成績および財政状態に重大な影響を与える可能性がある。減損リスクは買収規模の拡大に伴い財務的インパクトが増大する点に留意が必要である。
情報セキュリティリスク
高度化・巧妙化するサイバー攻撃によるウイルス感染・ハッキング・システム障害が発生した場合、重要データの破壊・改ざん・漏洩や生産・業務の中断等の不測の事態が生じる可能性がある。また、生成AI等の新たなデジタル技術の活用に起因して、社内機密情報の意図せぬ外部送信やAIの誤出力に基づく判断ミスにより、社会的信用の低下につながるリスクも存在する。最大限のセキュリティ対策と定期的な社員教育を実施しているが、完全な防止を保証するものではない。
気候変動リスク
移行リスクとして炭素税を含むカーボンプライシング制度の導入が事業コストを増加させる可能性があり、物理リスクとして異常気象による自然災害の激甚化が当社グループの設備等に甚大な影響を及ぼし事業活動が長期間停止する可能性がある。2030年までにCO2排出量を2023年比42%削減する目標を掲げ、2050年カーボンニュートラルを宣言するとともにTCFD提言に沿った開示・対応を実施している。Scope1・2・3のCO2排出量計測と第三者検証を実施しているが、規制強化のペースによっては対応コストが想定を超える可能性がある。
責任ある貴金属管理リスク
貴金属サプライチェーン上で人権侵害・資金洗浄・テロ資金供与・贈収賄・不正取引・経済制裁違反等の重大なコンプライアンス問題が発生または判明した場合、認証の維持や取引継続に支障を来す可能性がある。国際的なガイダンスに準拠した管理体制を構築し第三者機関による監査・認証を取得・維持しているが、関連法令・規制や認証基準の強化・改定への対応が遅れた場合、社会的信用の低下を通じて経営成績および財政状態に影響を与える可能性がある。貴金属事業の根幹に関わるリスクであり、サプライチェーン管理の継続的強化が不可欠である。
人材確保・育成リスク
事業展開のスピードが増す中、優秀な人材の確保や必要な戦力整備が適切なタイミングで実施できない場合、経営成績および財政状態に影響を与える可能性がある。ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進・健康経営・週休3日モデル等の働き方改革・採用活動・人材育成プログラムを実施しているが、国内外での人材獲得競争の激化により十分な人材確保が困難となるリスクがある。中長期的な成長の実現が多様な人材の活躍に依存している点で、戦略的な人材マネジメントの継続が重要である。
自然災害・感染症リスク
大規模地震・台風等の自然災害や新たな感染症の発生により、生産・物流・販売および情報管理関連施設等の拠点に甚大な被害が発生する可能性がある。事業継続マネジメント(BCM)の構築・水害対策・防災訓練・社員安否確認システム等の対策を講じているが、これらは被害を完全に排除できるものではない。特に製造拠点への被害は生産停止を通じて売上・利益に直接的な影響を与えるリスクがある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

