事業内容
AREホールディングスは、アサヒプリテック・アサヒメタルファイン等を傘下に持つ純粋持株会社。主力の貴金属事業では、電子材料・歯科材料・宝飾・自動車触媒等から金・銀・パラジウム・プラチナ・ロジウム等を回収・精錬し、商社・半導体メーカー・宝飾メーカー等に販売する。
国内工場に加え、北米(米国・カナダ)・アジア(マレーシア・韓国・タイ・インド)に拠点を展開し、グローバルな貴金属リサイクルネットワークを構築。環境保全事業では持分法適用会社を通じて産業廃棄物の収集運搬・中間処理を担い、循環型社会の形成に貢献している。
2026年3月期の連結売上収益は569,992百万円。
ビジネスモデル
電子・歯科・宝飾・触媒等の各産業から貴金属含有スクラップを集荷し、国内外の精錬工場で高純度地金に加工して販売する。北米では精錬に加え倉庫業・トレーディング事業も展開し収益源を多様化。
価格プレミアムを付したリサイクル由来貴金属やリテール向け製品の販売拡大により採算性を高める構造。売上収益の約99%を貴金属事業が占め、環境保全事業は持分法投資損益(2026年3月期1,857百万円)が安定的に寄与する。
企業の強み
Asahi Refining USA Inc.およびAsahi Refining Canada Ltd.を通じ北米地域最大の精錬規模を保有。精錬・製品・倉庫・トレーディングの4分野で収益を獲得する構造を持ち、2026年3月期の北米精錬関連事業は全分野で前期比増益を達成。
単一機能への依存を避けた多角的な収益基盤が特徴。
アサヒプリテックは責任あるジュエリー協議会(RJC)のCOP認証(2019年)およびCOC認証(2021年)を取得。金・銀・パラジウム・プラチナ地金はLBMA・LPPM等の国際公認ブランド認定を保有。
ISO17025の本格運用も2026年3月期に開始し、分析値の透明性・客観性を確保することで顧客信頼と新規開拓を支える。
国内主力工場(坂東工場等)に加え、北米・マレーシア・韓国・タイ・インドに拠点を展開。2025年4月にはアサヒプリテック坂東工場が竣工し、新技術・新設備・生産管理システムを導入。アサヒメタルファイン坂東工場ではロボット活用による無人生産を実現し、生産能力拡大とコスト削減を達成している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益は2022年3月期192,442百万円から2026年3月期569,992百万円へ5年間で約3倍に拡大。営業利益は2024年3月期12,367百万円を底に2025年3月期19,984百万円、2026年3月期37,088百万円と急回復し、過去5期で最高水準を更新。
外部要因として金・銀・プラチナ・パラジウム等の貴金属価格上昇が売上・利益双方を押し上げた。親会社帰属当期利益は24,441百万円(前期比+70.7%)と2022年3月期の18,735百万円を上回り、1株当たり当期利益も315.49円と大幅改善。
2027年3月期は売上収益680,000百万円・営業利益41,000百万円・親会社帰属当期利益29,000百万円を予想。
成長戦略
貴金属新分野開拓・海外拡大・環境DXの多軸戦略で2030年循環経済の担い手を目指す
北米最大の精錬規模を基盤に、製品・倉庫・トレーディング・融資等の付加価値サービスを拡充。2026年3月期は全分野で前期比増益を達成し、米国通商政策変化に伴う金銀需給変動への機動的対応が奏功。引き続き北米事業の収益多様化を推進。
タイ・インド・韓国・マレーシア・シンガポール地域での貴金属リサイクル事業を推進。各国の製造業拡大と貴金属需要増加を取り込み、グローバルな集荷・精錬ネットワークを強化することで、国内事業の回収量減少を補完する成長軸として位置付け。
サステナビリティ意識の高まりを背景に、価格プレミアムを付けたリサイクル貴金属の販売量およびリテール向け貴金属製品の販売量を前期比で増加させることに成功。責任ある貴金属管理認証を活用した差別化販売戦略を継続強化。
長野工場の洗浄工程等の茨城県坂東市への移転・集約、伊集院工場の産廃物処理施設再構築等の拠点再編を実施。減損損失は前期2,038百万円から494百万円へ大幅縮小。採算性向上と費用構造改善により、回収量が減少した分野でも営業利益を増加させる体制を構築。
持分法適用会社・株式会社レナタスを通じた産業廃棄物処理事業において、デジタルプラットフォームの機能・サービス拡充と動静脈連携による循環型社会推進を推進。2026年3月期の持分法投資損益は1,857百万円と前期(1,931百万円)と同水準の安定的な寄与を維持。
2030年までにCO2排出量を2023年比42%削減する目標を掲げ、2050年カーボンニュートラルを宣言。Scope1・2・3の計測と第三者検証を実施し、TCFD提言に沿った開示・対応を推進。気候変動対応を事業マテリアリティの一つとして位置付け。
最終更新: 2026年7月19日

