事業内容
株式会社アーレスティは1943年創業のアルミダイカスト専業メーカーで、東証プライム上場。当社グループは当社および子会社13社で構成され、主力のダイカスト事業(売上高の約94%)では自動車向けダイカスト製品・金型・周辺機器を日本・北米・アジアの3極体制で製造・販売する。
国内はアーレスティ栃木・熊本・山形等の子会社を含む複数拠点、北米は米国オハイオ州・メキシコ、アジアは中国(広州・合肥)・インドに展開。主要顧客はSUBARU(売上高の12.6%)をはじめとする自動車メーカー。
アルミニウム事業(二次合金地金の精製・販売)と完成品事業(建築用床材)を補完的に営む。
ビジネスモデル
顧客の受注内示に基づき見込み生産を行い、納入指示日直前に確定受注として出荷・売上計上する形態。製品設計(湯流れ・強度解析)から金型製作・試作・量産(ダイカスト鋳造・機械加工)まで一貫して担い、付加価値を提供する。
アルミニウム事業では二次合金地金を精製・販売し、ダイカスト事業の原材料を内部供給する垂直統合的な構造も持つ。売上高の約53%が海外(北米・アジア)で構成される。
企業の強み
国内4拠点(東海・栃木・熊本・山形等)、北米2拠点(米国オハイオ・メキシコ)、アジア3拠点(中国広州・合肥・インド)を擁し、2026年3月期の売上高167,092百万円のうち海外売上高が88,438百万円(約53%)を占める。主要自動車メーカーの生産地域に密着した供給体制を構築している。
製品設計(湯流れ・強度解析)、金型製作、試作、量産(ダイカスト鋳造・機械加工)を一貫して担う技術体制を保有。㈱ジーテクトとの車体部品・EV関連部品の共同開発を推進し、研究開発費は700百万円(前期比6.7%増)。自動車車体部品のダイカスト製造技術の熟成と電動部品の性能向上に継続的に取り組んでいる。
2026年3月期に7期ぶりの当期純利益黒字(3,580百万円)を達成。人員規模適正化・生産体制合理化・価格転嫁交渉の推進により営業利益は3,739百万円(前期比10.9%増)。
自己資本比率は41.1%(前期38.7%から改善)と財務目標の40%以上を達成し、EBITDAは15,404百万円を確保している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期116,313百万円から2026年3月期167,092百万円へ5期連続増収(前期比2.6%増)。営業利益は2024年3月期2,291百万円→2025年3月期3,371百万円→2026年3月期3,739百万円と3期連続増益。
親会社株主帰属純利益は7期ぶりに3,580百万円の黒字転換を達成した。EBITDAは15,404百万円(前期比2.0%増)と安定的。
ただし経常利益は支払利息増加(759百万円)・シンジケートローン手数料(140百万円)等の営業外費用増加により前期比5.9%減の2,865百万円。2027年3月期は、外部要因としてホルムズ海峡封鎖に起因する原材料・エネルギー価格高騰、米国関税政策の影響、中国自動車市場の構造変化が重なり、営業利益1,400百万円(前期比62.6%減)と大幅減益を会社は予想している。
成長戦略
電動車・車体系部品へのポートフォリオシフトと財務目標達成を両輪とする10年ビジネスプラン
生産体制合理化による固定費削減・生産性向上を通じ受注変動への耐性を強化。2026年3月期はセグメント損失428百万円(前期損失1,617百万円から大幅改善)。2027年3月期予想でセグメント利益400百万円の黒字転換を目指す。
自動車の電動化を見据えた製品ポートフォリオの見直しを25-27中期経営計画の柱に位置づけ。電動車向け売上比率拡大および車体系部品への進出強化に取り組む。具体的な売上比率数値は未開示。
10年ビジネスプランの4本柱財務目標として自己資本比率40%・配当性向35%・設備投資1,400億円・ROE9%を掲げる。2026年3月期末に自己資本比率41.0%を達成。配当性向29.1%(1株当たり42円)。DOE1.5%を新指標として導入。
エネルギー費および労務費の上昇コストを顧客への価格転嫁交渉により吸収し、安定的な収益を確保する。2026年3月期は日本セグメントで固定費圧縮と受注増加が奏功しセグメント利益前期比13.7%増を達成。
中国工場の生産体制合理化・固定費削減を推進。阿雷斯提精密模具(広州)有限公司の出資持分を2025年7月31日付で全部譲渡し連結除外。後発事象として中国連結子会社での省人化計画に基づく特別退職金約500百万円を2027年3月期に計上予定。
最終更新: 2026年7月19日

