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ニッポンインシュア株式会社

5843東証スタンダードその他の金融業

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ニッポンインシュア株式会社5843

事業内容

ニッポンインシュア株式会社は、2008年に家賃債務保証サービスを開始し、2023年10月に東京証券取引所スタンダード市場へ上場した福岡発の保証専業会社。主力の保証事業(全社売上の約94%)では、賃貸住宅における家賃債務保証を中核に、介護費債務保証・入院費債務保証へと事業領域を拡張している。

主要顧客は不動産管理会社であり、全国に福岡本社・東京・大阪・神奈川・新潟・仙台・名古屋の各拠点を展開。その他事業として福岡県内でコインランドリー3店舗・フィットネスクラブ6店舗をFC運営している。

ビジネスモデル

不動産管理会社を販売チャネルとして入居希望者から初回保証料(月額賃料の0.5ヶ月分、最低2万円)と年次更新保証料(1万円)を受領する。契約件数の積み上げにより更新料収入がストック型に積み重なる構造で、2025年9月期の初回保証契約件数は33,749件、初回保証契約単価は51,846円。

滞納発生時は代位弁済を行い求償債権として回収(回収率98.8%)。独自クラウドシステム「Cloud Insure」で管理会社の業務効率化を支援し、囲い込みを図る。

企業の強み

2025年9月期の求償債権回収率は98.8%、求償債権発生率は6.3%。SMS・WEB請求・オートコール・AIオペレータによる回収業務のオートメーション化を推進しており、売上拡大局面においても貸倒リスクを一定水準に抑制している。

2025年9月期の売上高は前期比16.0%増加の3,738百万円に対し、売上原価は前期比4.6%増加の1,396百万円にとどまり、売上総利益は前期比24.1%増加の2,342百万円を達成。営業利益は前期比81.5%増加の759百万円と、収益拡大局面での利益成長が顕著。

独自開発の契約管理クラウドシステム「Cloud Insure」を提供し、不動産管理会社の契約書作成・書類アップロード・顧客情報管理・代位弁済請求・支払明細発行を一元化。管理会社の業務効率化を支援することで取引継続の障壁を高め、既存顧客の維持に寄与している。

エンヴァリスの着眼点

2026年9月期中間期の経常利益602百万円は通期予想887百万円の68.0%、中間純利益417百万円は通期予想617百万円の67.6%に相当する。上期偏重の進捗率であり、通期予想(売上高4,233百万円、営業利益883百万円)は据え置かれているが、下期に向けて前受収益の減少(前事業年度末比56百万円減)や保証履行引当金の取り崩し動向が業績の変動要因となりうる点を注視したい。

求償債権残高は前事業年度末の1,594百万円から1,740百万円へ146百万円増加し、貸倒引当金も631百万円から674百万円へ42百万円積み増された。代位弁済の発生が続いていることを示しており、外部要因として賃料滞納リスクは景気動向や雇用環境に左右される。

引当率(貸倒引当金÷求償債権)は38.7%と前期末(39.6%)から若干低下しており、引当水準の適切性を継続的に確認する必要がある。

2025年9月期の営業利益759百万円に対し、2026年9月期通期予想は883百万円(+16.4%増)と増益を見込む。しかし中間期単体で既に591百万円を計上しており、下期は292百万円の計上で通期達成となる計算で、前年下期実績(759百万円-387百万円=372百万円)を下回る水準。

前受収益の季節的変動や保証履行引当金の動向次第では上振れ余地があるが、業績予想に修正なしとしており、経営陣の慎重姿勢が読み取れる。

成長戦略

家賃債務保証のシェア拡大とIT化・回収自動化による収益性向上を推進

独自開発の契約管理クラウドシステム「Cloud Insure」のリニューアルを通じて管理会社の業務効率化を支援し、新規取引先の開拓と既存顧客の深耕を図る。2026年9月期中間期において保証事業売上高が前年同期比+16.4%増と順調に推移しており、施策の効果が数値に表れている。

SMS・WEB請求・オートコール・AIオペレータを活用した回収業務の自動化により、回収効率の向上と人件費抑制を同時に実現する。売上原価の増加率(中間期+4.1%)が売上高増加率(+15.6%)を大幅に下回る形で効果が確認されており、営業利益率の改善に直結している。

既存クライアントへのタイアップを通じた新商品設計提案と、新規優良顧客の獲得を継続的に推進。2026年9月期中間期の保証事業セグメント利益は720百万円(前年同期比+39.1%増)と大幅増益を達成しており、新規顧客獲得戦略が奏功している。

家賃債務保証で培った保証ノウハウを活用し、介護費・入院費の債務保証サービスへの市場開拓を推進。高齢化進行による需要拡大が期待されるが、現時点での収益貢献は限定的であり、中長期的な成長ドライバーとして位置づけられる。

最終更新: 2026年7月17日