日本精鉱株式会社5729
アンチモン事業
三酸化アンチモン等を製造・販売する日本精鉱の中核事業
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(2026年3月期通期) | 29,373百万円 | 15,807百万円 | ↑ |
| セグメント利益(2026年3月期通期) | 5,391百万円 | 3,059百万円 | ↑ |
| セグメント資産(2026年3月期末) | 13,763百万円 | 12,289百万円 | ↑ |
| 販売数量(2026年3月期通期) | 3,962トン | 4,541トン | ↓ |
| アンチモン地金平均価格(2026年3月期通期) | 約46,820ドル/トン(円建て前年度比約46%上昇) | 約31,690ドル/トン | ↑ |
事業詳細
プラスチック向け難燃剤(三酸化アンチモン)、ブレーキ材料向け三硫化アンチモン、エンプラ系樹脂難燃剤用アンチモン酸ソーダ等を製造・販売する。主要顧客は自動車・家電・産業機械・住宅向け電化製品メーカー。連結子会社の日テイ精礦(上海)商貿有限公司が中国国内市場での販売と原料調達を担う。原料アンチモン地金の国際相場が製品販売価格に直結する構造を持ち、相場変動が業績に大きく影響する。
直近の概況
相場急騰で売上高85.8%増も、第2四半期以降は相場下落に転じ第4四半期は急落
2026年3月期通期の売上高は29,373百万円(前年度比85.8%増)、セグメント利益は5,391百万円(同76.2%増)と大幅増収増益を達成。アンチモン地金の国際相場は中国の輸出管理実施・対米輸出原則禁止発表を受け急騰し、通期平均価格はトン当たり約46,820ドル(前年度比約48%上昇)となった。ただし第1四半期末をピークに第2四半期以降は下落基調となり、第4四半期平均価格は約26,880ドルと第3四半期比ドル建てで約39%下落。2027年3月期の想定相場はトン当たり24,000ドルと設定されており、来期は大幅な業績悪化が見込まれる。販売数量は製造業の生産軟調とOEM品調達困難から前年度比579トン減少(12.8%減)の3,962トンにとどまった。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 太陽光パネル向け需要拡大によるアンチモン需給の構造的逼迫
- 中国当局による輸出管理継続を背景とした供給制約と価格下支え効果
- 生産効率の改善および在庫効果によるセグメント利益率の改善
- 原料アンチモン地金の競争力ある供給元のさらなる多様化推進による安定調達体制の整備
- 電池材料向け金属硫化物など新製品開発・高付加価値製品の製造技術確立
- 製品販売のグローバル化推進による収益拡大
- 生産プロセスのDX化・省人化による原価低減
リスク
- アンチモン地金国際相場の急落リスク(2027年3月期想定価格24,000ドル/トンは2026年3月期通期平均比約49%下落水準)
- 中国国外でのアンチモン鉱石採掘・製錬増加による供給増加と相場下落の加速
- 中国の環境政策・資源政策・輸出管理動向の変化による原料調達の不安定化
- 製造業全般の生産軟調および中国等からのOEM品調達困難による販売数量の減少
- 棚卸資産の低価法適用リスク(相場下落時に在庫評価損が発生、2026年3月期は313百万円の評価損を計上)
- 米国通商政策の不確実性および地政学リスクの高まりによる需要変動
最終更新: 2026年6月24日

