非鉄金属相場変動リスク
亜鉛・鉛・銅等の非鉄金属価格はLMEをはじめとする国際市場で決定され、国際需給バランスや世界の政治経済情勢、投機的取引等により大きく変動する。LME相場等が著しく低下しその状態が長期間継続した場合、製錬収入(マージン)の悪化を通じて経営成績に重要な影響を与える可能性がある。対応策として商品先渡取引によるリスクヘッジを実施している。
為替変動リスク
亜鉛精鉱等の輸入原料価格や非鉄金属地金の国内価格は米ドル建てLME相場を基準に決定されるため、製錬収入は実質的に米ドル建てとなっており、機能材料等の輸出収入も外国通貨建てとなっている。円高が大幅かつ長期間継続した場合、経営成績に重要な影響を与える可能性がある。為替予約取引によるヘッジを必要に応じて実施している。
製品品質不適切事案リスク
当社製品は電子機器・自動車等に幅広く利用されており、2024年10月に子会社での品質不適切事案が発覚し特別調査委員会を設置、2025年4月4日に調査結果を公表した。自動車部品等で品質欠陥が生じた場合、重大事故や大規模リコールに発展するリスクがある。再発防止策として抜き打ち監査・検査データのデジタル化・品質コンプライアンス教育・品質保証ガイドラインの強化等をグループ全体で展開している。
情報セキュリティリスク
サイバー攻撃・関係者の故意または過失・生成AIの不適切な利用等により、顧客情報や機密情報の漏洩・改ざん・消失が発生した場合、事業活動の停止や多額の損害賠償・訴訟リスクが生じる。国際情勢の変化やICT技術の進歩に伴い新たな脅威が増加し続けていると認識している。SOC・CSIRTの継続的強化、ICTセキュリティ規則の遵守、定期的な監査・モニタリングにより対応している。
カントリーリスク・通商規制
グローバルに事業展開する当社グループは、地政学リスクの高まり・政治不安定化・通商規制強化・経済制裁・保護主義的動向にさらされており、特に米国をはじめとする主要国の追加関税措置の影響を完全に見通すことは困難である。顧客企業の生産・投資計画見直しによる販売数量の減少や、製品販売・原材料調達コストの増加を通じて業績に影響を及ぼす可能性がある。外務省・民間シンクタンク等からの情報収集・モニタリングおよびサプライチェーンの多元化により対応している。
機能材料セグメントの競合・規制リスク
機能材料セグメントでは、中国等における競合品の台頭による価格競争激化、代替技術の進展による技術優位性の低下・市場シェア減少、景気後退による需要減少、輸入関税の変更、レアメタルに係る輸出規制等が業績および事業継続に影響を及ぼす可能性がある。また環境規制強化や炭素税導入等によるコスト増加リスクも存在する。高付加価値製品・差別化技術の開発、適正な価格設定、調達・販売先の複線化等により影響低減に努めている。
金属セグメント操業リスク
リサイクル原料の増処理推進に伴う設備への高負荷操業の継続、生産設備の老朽化、新規原料の処理等に起因する設備故障を含む操業トラブルが発生するリスクがある。また亜鉛製錬事業では東邦亜鉛の事業再編を経て当社とDOWAメタルマイン二社体制となったことを踏まえ、安定操業・安定供給の維持が課題となっている。日々の設備保全に加え、中長期的視点での適切な設備投資・工程改善により操業リスクの低減に努めている。
大規模自然災害・感染症リスク
気候変動の進行による大規模台風・集中豪雨・地震等の自然災害リスクが全世界的に増大しており、感染症の大規模流行とあわせて、従業員・生産設備・サプライチェーンへの被害を通じて調達・生産・販売に支障が生じる可能性がある。顕在化した場合には人命保護を最優先にBCPを発動し、資産保護・サプライチェーン維持・早期復旧を図る。三井金属BCMマネジメント活動サイクルによりBCP対策の有効性を継続的に改善している。
ESG・気候変動規制リスク
非鉄金属業界は相対的に温室効果ガス排出が多い産業特性を有しており、国内外の脱炭素政策の進展により排出量取引制度の開始や設備投資コストの上昇が見込まれる。また水資源・廃棄物・生物多様性に関する規制強化や、SSBJ基準・GHGプロトコル改訂への対応も求められている。再生可能エネルギー・CO2フリー電力の購入、環境貢献製品の提供、TNFDに基づく情報開示準備等を通じてリスク低減に取り組んでいる。
ガバナンス・コンプライアンスリスク
事業・外部環境の変化等により不測の事態が発生した場合、ガバナンスの実効性が低下し、法令違反等のコンプライアンスリスクや訴訟・レピュテーションリスクが生じる恐れがある。贈収賄・反競争的行為等の不正行為が発生した場合もペナルティやレピュテーション毀損を通じて経営成績に重要な影響を与える可能性がある。2024年6月の監査等委員会設置会社への移行、2026年3月のコンプライアンス委員会設置、行動規範・コンプライアンスガイドブックの周知徹底等により対応している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

