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株式会社大紀アルミニウム工業所

5702東証プライム非鉄金属

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株式会社大紀アルミニウム工業所5702

事業内容

大紀アルミニウム工業所は1922年創業、国内二次アルミニウム製錬業の草分けとして100年超の歴史を持つ。アルミスクラップを溶解・精製してアルミニウム二次合金地金を製造・販売する事業を中核とし、国内4工場(亀山・白河・滋賀・結城等)に加え、タイ・マレーシア・インドネシア・フィリピン・インド・ベトナム・中国など東南アジア・南アジアを中心に海外子会社18社を展開する。

主要顧客は自動車・輸送機器メーカーであり、ダイカスト製品事業・アルミニウム溶解炉事業も補完的に運営する。2026年3月期の連結売上高は331,109百万円。

ビジネスモデル

アルミスクラップを国内外の関連会社・市場から調達し、独自の溶解・精製技術で二次合金地金に加工して自動車・輸送機器メーカーへ販売する。製品価格はLMEアルミニウム市況に連動するため、スクラップ調達コストと販売価格のスプレッド管理が収益の鍵となる。

グループ内でスクラップ調達・加工・販売を垂直統合することでサプライチェーンを内製化し、海外拠点での現地生産により顧客の現地調達ニーズにも対応する。

企業の強み

1922年に国内初の二次アルミニウム製錬業として創業し、100年超にわたり溶解・精製技術を蓄積。国内4工場に加え海外7カ国に製造拠点を持ち、アルミニウム二次合金地金の年間販売数量は47万8千トン(2026年3月期)に達する。この規模と技術蓄積は競合が短期間で模倣困難な参入障壁を形成している。

タイ・マレーシア・インドネシア・フィリピン・インド・ベトナム・中国に製造・販売子会社を展開し、グループ全体で18子会社・2関連会社を擁する。海外拠点では販売価格の是正や材料転換を進め、2026年3月期に収益回復軌道に乗りつつあることが有報に記載されており、地理的分散によるリスク低減と成長市場へのアクセスを両立している。

ダイキマテリアル・ダイキ インターナショナル トレーディング コーポレーション(米国)等のグループ内調達会社を通じ、国内外からアルミスクラップを安定調達する体制を構築。原料前処理技術の開発にも継続投資しており、研究開発費127百万円(2026年3月期)を計上。

調達から製造・販売までの垂直統合が原料コスト管理力の源泉となっている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高331,109百万円(前期比10.4%増)と過去最高を更新したが、営業利益率は2.2%にとどまる。外部要因として輸出需要増によるアルミスクラップ価格の高止まりが原料コストを押し上げており、LME価格上昇による売上増が利益率改善に直結しにくい収益構造が続いている。

2026年3月期の親会社株主帰属純利益は3,680百万円(前期699百万円から426.4%増)と急回復したが、前期に計上した減損損失1,454百万円が当期はゼロとなった効果が大きい。経常利益ベースでも前期比49.9%増の5,620百万円と改善しており、営業キャッシュ・フローも1,867百万円と前期のマイナス10,043百万円から黒字転換した点は実質的な改善を示す。

会社は2027年3月期に売上高386,700百万円(前期比16.8%増)、営業利益12,160百万円(同67.3%増)、経常利益11,380百万円(同102.5%増)を予想する。ただし、トランプ政権の通商政策による自動車メーカーの減産リスク、ホルムズ海峡の実質的封鎖に伴うエネルギー価格上昇・物流遅延など外部要因の不確実性が高く、予想達成には慎重な見方も必要である。

成長戦略

「G&G(Global & Green)」を軸にEV・HV向けリサイクル合金とアジア拠点強化で2030年を目指す

タイ・インド等の海外拠点において販売価格是正・材料転換を推進。2026年3月期は収益の回復軌道に至りつつあると経営者が言及。2027年3月期は売上高386,700百万円を目標とし、海外需要取り込みを継続する。

アルミスクラップの選別精度向上と価格変動対応型の購買体制構築を推進。スクラップ価格高止まり環境下でも収益を確保するため、低炭素原料の調達多様化と材料転換を継続的に実施している。

電動化シフトに伴うアルミ軽量化需要の拡大を中長期の成長機会と位置付け。ハイブリッド車・EV・燃料電池車向けリサイクル合金の供給体制を整備し、自動車産業の電動化トレンドに対応する。EV市場の競争激化・補助金動向の変化により地域・車種別で影響が分かれる状況が続いている。

最終更新: 2026年7月19日