サイバーセキュリティ管理
課金ID数358万を超える従業員の個人情報・顧客機密情報をクラウド上で管理しており、サイバー攻撃の高度化・生成AIを悪用した新手法・サプライチェーン経由の脆弱性リスクが年々増大している。万一、情報漏洩・データ毀損・サービス改ざん等のインシデントが発生した場合、個人情報保護法に基づく報告義務の履行、監督当局による検査・指導、損害賠償請求、契約解除、社会的信用の失墜等を通じて経営成績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。ISMS・Pマーク認証の維持に加え、データ保護基盤・外部連携経路・内部統制基盤の強化に向けたセキュリティ投資を継続実行している。
生成AI進化に伴うリスク
生成AIをはじめとする先端技術の急速な進化により、AI活用新興競合の参入・顧客自身によるAI内製化・代替手法の出現等を通じて当社サービスの競争優位性が損なわれる可能性がある。一方、日本の複雑な労働法制への対応力と長年蓄積された顧客データはAI普及下でむしろ価値が高まると認識しており、AI関連投資を積極実行して社内業務効率化・データ分析基盤構築・SMP機能へのAI活用を推進している。ただし、AI投資の効果発現が想定通り進まない場合や技術進化への対応が追いつかない場合には、競争力及び業績に影響を及ぼす可能性がある。
システムトラブル
課金ID数358万ID・課金社数6.1万社の顧客の勤怠・労務データをクラウド上のIaaS上で運用しており、サービス中断は顧客の給与計算・勤怠管理業務に直接影響する。災害・サイバー攻撃・ソフトウェア不具合等の重大事象が発生した場合、損害賠償・顧客流出・社会的信用の毀損等を通じて事業・業績に重要な影響を及ぼす可能性がある。定期的なバックアップ・システムの多重化・DRサイトによる二重管理等の防止策を講じている。
競合環境の激化
勤怠管理SaaS市場は新規参入が比較的容易な分野であり、今後は資本力・マーケティング力を有する大手企業の参入、生成AIを基盤としたAIネイティブ新興競合の台頭、海外HRテック企業の日本市場参入等により競争環境が大きく変化する可能性がある。競争激化による顧客流出・価格競争・対処コスト増加が事業・業績・財政状態に影響を与える可能性がある。一方、日本の複雑な労働法制への対応ノウハウの蓄積には相応の時間を要するため、短期間で同等の市場信頼を獲得することは困難と認識している。
特定製品への依存
当社グループの売上は「KING OF TIME」とその関連サービスで構成される勤怠管理SaaS事業の単一セグメントであり、収益源の集中リスクを抱えている。勤怠管理市場の成長鈍化・生成AI普及による顧客ニーズの変化・新サービスの立ち上げ遅延等が生じた場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。収益源多様化に向け「KING OF TIME 電子契約」(2025年2月リリース)・「給与計算BPaaS」・「パートナーサービス」の本格立ち上げを進めているが、これら新サービスの収益寄与は依然限定的である。
内部管理体制の整備
上場後の事業規模拡大・M&Aによるグループ会社増加・海外子会社の事業拡大等に伴い、内部管理体制の整備・運用が追いつかない状況が生じた場合、適切な業務運営が困難となり事業展開・財政状態・経営成績に影響を及ぼす可能性がある。現業部門・リスク・コンプライアンス管理委員会・内部監査部門による3線ディフェンス体制を整備し、四半期毎のリスク評価と内部監査による早期発見・解決に努めている。
中期利益率目標の見直し
2026年3月期決算発表時に、営業利益率30%の達成時期を従来の2028年3月期から2030年3月期へと見直しており、AI関連投資約160百万円・セキュリティ関連投資約130百万円を中期的競争力維持のため優先実行することを判断したことによる。当該投資の効果発現が想定より遅延した場合、または市場環境の変化や追加投資の必要性が生じた場合には、収益性目標の更なる達成遅延を通じて当社株式の市場価格及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
人材確保・流出リスク
新規事業展開・サービス安定稼働・競争力向上のためエンジニア・AI人材を中心とした優秀な人材の継続的確保が必要であるが、近年のエンジニア・AI人材を巡る獲得競争の激化・人件費水準の上昇・優秀な人材の他社流出等により、採用・育成が計画通りに進まない場合にはサービス開発・運営体制の維持・強化が困難となる。採用専属チームの組成・地方採用・リモートワーク等の柔軟な就業環境整備・人材育成・定着率向上施策を実施しているが、競争環境の激化により効果が限定される可能性がある。
M&Aに係るリスク
成長戦略の一環として機動的なM&Aを検討対象としているが、買収後の事業計画が想定通り進捗しない場合・PMIが円滑に進まない場合・想定外の偶発債務が発見された場合・市場環境の変化により買収目的が達成できない場合には、のれんその他無形資産の減損・追加費用の発生等を通じて経営成績・財政状態に影響を及ぼす可能性がある。実行に際しては規律ある投資判断のもと、対象企業の事業内容・財務状況・法的リスク等について十分なデューデリジェンスを実施する方針としている。
法令改正対応リスク
「KING OF TIME」及び関連サービスは36協定・変形労働時間制・割増賃金計算・社会保険制度等、毎年改正される日本の複雑な労働関係法令への適合を前提として提供されており、法令対応は競争優位性の源泉であると同時に継続的な責務でもある。改正の周知期間が短いケース・複雑なシステム改修を要するケース・法令解釈に不明確性が残るケース等においては、対応遅延・システム改修費用の増加・誤った計算結果による損害賠償・訴訟リスク等を通じて経営成績・財政状態に影響を及ぼす可能性がある。法改正への即時・正確な対応力は当社の差別化要因であり、継続的な体制整備を行っている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

