事業内容
S&J株式会社は2008年創業のサイバーセキュリティ専業企業。大企業・中堅企業を主要顧客とし、セキュリティアドバイザー・インシデント対応・脆弱性診断等を提供するコンサルティングサービスと、自社開発SIEM「SOC Engine」・クラウド型EDR「KeepEye®」・AD監視等を活用した24時間365日体制のSOCサービスを両輪として展開する。
SIer等の販売代理店網も活用し、中小企業向けにも国産・低コストの製品・サービスを提供。2023年12月に東京証券取引所グロース市場へ上場。
ビジネスモデル
売上の大半は年間契約を基本としたストック型収益で構成され、2026年3月期末のARRは2,134,256千円(前期比18.4%増)、契約負債残高は599百万円超。既存顧客への継続サービスで高い継続率を維持しつつ、インシデント対応等のスポット案件をコンサルティングサービスで取り込み、その顧客をSOCサービスへ誘導する循環モデルを構築。
マクニカ・ソフトクリエイト等の代理店経由でも販路を拡大している。
企業の強み
年間契約を基本とするストック型収益モデルにより、2026年3月期末ARRは2,134,256千円(前期比18.4%増)を達成。契約負債残高も前期比43,473千円増加し、受注残高は合計1,695,415千円(前期比47.3%増)と将来売上の可視性が高い。
高い顧客継続率が安定的な収益基盤を形成している。
SOC Engine(自社開発SIEM)、KeepEye®(クラウド型EDR)、S&J AD Agent®(AD監視エージェント)など複数の自社開発製品を保有。大企業向けコンサルティングで蓄積した知見を製品・サービスに還流させる仕組みを持ち、他社SIEMやEDR製品の運用にも対応できる技術的柔軟性を有する。
2026年3月期の売上高営業利益率は23.8%(前期21.6%から改善)。金融機関からの借入がなく、現金及び現金同等物残高は2,249,429千円。自己資本比率71.2%と財務基盤は堅固で、内部留保による自律的な成長投資が可能な体制を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2024期→2025期→2026期の売上高は1,611百万円→1,943百万円→2,333百万円と3期連続で20%超の成長を維持。営業利益は349百万円→421百万円→556百万円、当期純利益は219百万円→309百万円→405百万円と各段階で加速的に拡大した。
売上高営業利益率は2024期21.7%→2025期21.6%→2026期23.8%と改善傾向にある。外部要因として、大手企業へのサイバー攻撃の深刻化がセキュリティIT投資の増加を後押しした。
営業CFは534百万円と前期比190百万円増加し、キャッシュ創出力も向上している。2027期会社予想は売上高2,740百万円(17.4%増)・営業利益620百万円(11.5%増)と増収増益を見込むが、利益成長率は鈍化する見通し。
成長戦略
ARR積み上げ・新規サービス拡充・営業力強化の三位一体で成長加速を目指す
KeepEye®等の自社開発製品を活用した新規顧客獲得を継続推進。2026年3月期のSOCサービス売上高は1,767百万円(前期比22.6%増)と主力サービスとして着実に拡大しており、2027期も引き続き新規案件獲得を成長の主軸に据える。
不審メール訓練支援・セキュリティインシデント対応を中心に案件を獲得。2026年3月期のコンサルティング売上高は565百万円(前期比13.0%増)。SOCサービスへの誘導機能も担い、顧客深耕の入口として位置づける。
顧客ニーズの細かな把握と技術向上、コーポレートブランドの強化および人材採用を継続推進。2027期の販管費増加予想は先行投資の反映とみられ、中長期的な成長基盤の整備を優先する方針。
2026年3月期に初配当(期末15円)を実施し、2027年3月期は17円への増配を予定(配当性向23.3%)。自己株式取得も積極的に実施しており、成長投資と株主還元を両立する資本政策を推進。
最終更新: 2026年7月19日

