事業内容
ブルーイノベーション株式会社は、自社開発のソフトウェアプラットフォーム「Blue Earth Platform(BEP)」を中核に、ドローンやAGVを活用した社会インフラ点検・防災・教育ソリューションを提供する単一セグメント企業。点検(売上比率55%)・ポート(24%)・教育(19%)・ネクスト(2%)の4ソリューションで構成され、電力会社・石油化学・自治体・官公庁など累計700社超の法人顧客を持つ。
東京電力グループとの送電線点検システム共同開発、仙台市・千葉県一宮町での津波避難広報ドローンシステム実運用など、社会インフラ領域での社会実装実績を積み上げている。2023年12月に東京証券取引所グロース市場に上場。
ビジネスモデル
導入コンサルティング→実証実験(PoC)→ソリューション開発→トライアル導入→本格導入→受託運用という段階的プロセスで顧客を獲得。ハードウェア(ドローン・AGV)の一括販売(フロー型)とリース・ソフトウェア月額課金・保守メンテナンス(ストック型)を組み合わせた収益構造を持つ。
2025年実績ではストック型売上比率22.0%(231百万円)にとどまり、フロー型依存が課題。標準パッケージ化によるストック型比率向上が収益改善の鍵となっている。
企業の強み
屋内・橋梁下など一般ドローンが飛行困難な非GPS環境において、複数センサを組み合わせたマルチセンサポジショニング技術(センサフュージョンアルゴリズム)を保有。東京電力グループと共同開発した送電線点検システム「BEPライン」を東京電力管内で複数台実用化するなど、特殊環境下での高い技術実績を有する。
2016年より国土交通省と共にドローンポート開発に着手し、2023年6月に150kg以下物流ドローン向けドローンポートの国際標準規格「ISO5491」の発行に成功。ISOのTC20/SC16・SC17エキスパート及びvertiportワーキングドラフトのコンビーナ(委員長)を務め、業界のデジュールスタンダード形成を主導している。
2014年のJUIDA設立当初から参画し、会員25,238名・認定スクール187校・操縦技能証明証発行33,531名の管理業務を受託。全国10万人超のパイロットネットワークと接続し、複数拠点同時運用を可能にする体制を構築。
教育ソリューションが点検・防災ソリューションの人材供給基盤として機能している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023期1,265百万円→2024期1,223百万円→2025期1,051百万円と3期連続減収だったが、2026年12月期1Q累計は420百万円(前年同四半期343百万円比22.6%増)と増収に転じた。主因は下水道点検を中心とした公共インフラ分野の導入案件増加による点検ソリューションの急伸(前年同四半期比96.3%増)。
一方、ハードウェア販売比率上昇による売上総利益率低下と研究開発費・採用費等の先行投資継続により、営業損失は72百万円と前年同四半期(70百万円)から微拡大。通期業績予想は売上高1,600百万円(前期比52.2%増)・営業損失380百万円で変更なし。
外部要因として、国・自治体の下水道重点調査方針や安全保障関連予算の継続的投下が需要を下支えしている。
成長戦略
フロー型・個別対応モデルから標準パッケージ・ストック型への構造転換を推進
下水道・橋梁等の公共インフラ点検分野において、国・自治体の重点調査方針を背景に導入案件を積み上げる。2026年12月期1Q累計で点検ソリューション売上が前年同四半期比96.3%増と急伸しており、機体販売と運用支援サービスの両輪で成長を牽引している。
BEPソフトウェアライセンス・ハードウェアリース・保守メンテナンス・運用サービスの継続利用比率を高め、安定収益基盤を構築する。2026年12月期1Q累計のストック型売上比率は19.8%(前年同四半期27.0%)と低下しており、社会実装フェーズにおける導入案件拡大に伴うフロー型比率上昇が課題。
官公庁・民間企業とのPoC(実証実験)やシステム連携案件を通じて、将来の事業化および運用モデル構築を推進。2026年12月期1Q累計で前年同四半期比260.7%増と急伸しており、安全保障・防災・新規産業分野への展開が進展している。
下水道点検を中心とした公共インフラ分野の導入案件増加により、2026年12月期1Q末の累計取引企業数は773社(前期末比73社増)に拡大。取引企業数の増加がストック型収益の将来的な積み上げ基盤となる。
最終更新: 2026年7月17日

