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株式会社くすりの窓口

5592東証グロース情報通信業

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株式会社くすりの窓口5592

事業内容

株式会社くすりの窓口は、調剤薬局・医療機関・介護施設・健康保険組合を主要顧客とするヘルスケア領域特化のITプラットフォーム企業。2015年にEPARKの調剤薬局部門として事業を開始し、処方箋ネット受付(メディア事業)、医薬品流通支援(みんなのお薬箱事業)、医科・薬局・介護向け基幹システム(基幹システム事業)、未病予防事業の4事業を展開する。

連結子会社12社・関連会社1社を擁し、全国6万店超の調剤薬局を中心に医療関係者と個人ユーザー(患者)をデジタルでつなぐプラットフォームの構築を目指している。

ビジネスモデル

収益はショット売上(初期コンサルティング・機器納入等)とストック売上(月額システム利用料・処方箋受付手数料・医薬品流通手数料・保守料等)に区分される。顧客施設数と利用頻度の増加がストック売上の積み上げに直結するネットワーク効果型モデルであり、加盟施設数の拡大が価格交渉力強化や取引機会増加にも寄与する。

2026年3月期の売上高は12,330百万円、営業利益率は約21.7%に達している。

企業の強み

2026年3月期の処方箋ネット受付件数は726万件(前期比120%)に達し、施設保有数・店舗当たり受付件数ともに増加。EPARKお薬手帳アプリとの連携によるリピート促進機能を自社開発で実装しており、競合が短期間で模倣困難な顧客接点と利用データを蓄積している。

調剤薬局向けレセコン・薬歴システム、医療機関向け電子カルテ・医事会計システム、介護施設向け電子介護記録システムまで、医療関連施設の基幹業務を網羅するシステム群を子会社群で保有。2026年3月末時点の基幹システム事業施設保有数は8,439施設(前期比105%)に達し、顧客の業務依存度が高いストック収益基盤を形成している。

システム開発部門を社内に保有し、AI受付機・eオーダーシステム・店舗間在庫共有機能など独自機能を継続的に開発・市場投入している。2026年3月期の設備投資1,619,427百万円のうち主要部分がソフトウエア開発費であり、顧客ニーズを速やかにサービスへ反映できる内製開発体制が競争優位の源泉となっている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高が10.1%増加する一方、販売費及び一般管理費が4,521百万円から4,288百万円へ約232百万円減少し、営業利益率が17.4%から21.8%へ急改善した。前期に発生した大型一時費用(未払金の大幅減少等)の剥落に加え、ストック売上の積み上げによる固定費吸収効果が顕在化したと見られる。

この構造変化が持続するかどうかが次期以降の評価軸となる。

メディ・ウェブ完全子会社化(2026年1月)に続き、テクノネットワーク・ケイング取得(2026年5月、取得原価950百万円)と矢継ぎ早にM&Aを実施。医療機関向け市場への本格参入は中長期の成長機会として評価できる一方、のれん残高は507百万円から870百万円へ増加しており、今後の取得案件次第でさらに膨らむ可能性がある。

統合シナジーの実現時期と統合コストの水準が業績予想の達成可否を左右する重要な観察点である。

2027年3月期の会社予想は売上高14,400百万円(前期比16.8%増)、営業利益3,100百万円(同15.6%増)、親会社株主帰属純利益3,100百万円(同5.0%増)。売上・営業利益は加速するが、純利益の伸びが5.0%にとどまる点は、前期に計上した繰延税金資産の取り崩し(法人税等調整額△574百万円)による税効果の剥落が主因と推察される。

外部環境として薬価改定による薬価差益縮小が調剤薬局の経営効率化ニーズを高め、同社サービスへの需要を構造的に押し上げる追い風は継続しているが、政策変更リスクは引き続き注視が必要である。

成長戦略

医療機関向け市場への本格参入とM&Aで顧客基盤10万施設を目指す

処方箋ネット受付サービスの認知度向上施策を継続し、調剤薬局への導入施設数と予約件数の積み上げを図る。ストック売上の安定的な拡大基盤として機能しており、2026年3月期も増収に貢献。

調剤薬局および医療機関への医薬品流通プラットフォームの普及を推進。新規顧客開拓と既存顧客の流通金額増加を両輪で進め、ストック収益の底上げを図る。

メディ・ウェブ(2026年1月完全子会社化)およびテクノネットワーク・ケイング(2026年5月取得)を含むグループ各社のシステム・データ連携を強化し、医療機関向けワンストップITソリューションの提供体制を確立する。

EPARKクリニック・病院を運営するメディ・ウェブを2026年1月に株式交換で完全子会社化。これまでの薬局向け市場に加え、医療機関向け市場へ本格参入し、事業領域を拡大した。連結範囲への取り込みは完了済み。

2026年5月1日付でテクノネットワーク(ORCA導入支援・電子カルテ販売)およびその完全子会社ケイングを取得原価950百万円で株式取得。九州地区を中心に1,200超の医療機関への導入実績を持つ同社を取り込み、政府の医療DX推進(2030年電子カルテ標準化方針)という外部環境の追い風を活用した成長を図る。

最終更新: 2026年7月19日