事業内容
株式会社ABEJAは「ゆたかな世界を、実装する」を企業理念に掲げ、2012年創業のAIプラットフォーム企業。独自開発のABEJA Platformを核に、コンサルティングから導入・運用まで一気通貫でエンタープライズ企業のAI社会実装を支援する。
事業はAI導入支援の「トランスフォーメーション領域」と人とAIの協調による運用を担う「オペレーション領域」の2領域で構成。小売・製造・金融・医療・不動産など多業種300社超の導入実績を持ち、LLM(大規模言語モデル)関連需要を主な成長ドライバーとして、デジタル空間からリアル空間(AIロボティクス)への事業領域拡張を進めている。
2023年6月に東京証券取引所グロース市場に上場。
ビジネスモデル
トランスフォーメーション領域はフロー型(都度契約)が中心だが、長期計画的プロセスのため継続顧客比率は高く(2025年8月期エンタープライズ継続顧客売上比率88.8%)、オペレーション領域はストック型の継続収入が主体。ABEJA Platformに蓄積された知見・データを両領域で相互活用するシナジー構造により、顧客単価の大口化(年間取引額5,000万円以上の取引先が前期比41.7%増)と取引深耕を実現している。
企業の強み
売上高に占めるLLM構成比が前期20%超から2025年8月期は50%超へ急上昇。NEDOのGENIAC枠組みで小型LLMの高精度化に成功し、ベンチマーク良好な結果が案件化を促進。ミッションクリティカル業務へのLLM導入という高難度領域で実績を積み上げている。
エンタープライズ継続顧客売上比率88.8%(2025年8月期)を維持しつつ、年間取引額5,000万円以上の大口取引先が前期比41.7%増と取引規模の大口化が進展。新規・既存双方で取引ボリュームが増加し、売上高は前期比29.6%増の3,585百万円を達成。
多種多様な業界・業態300社超のAI導入支援で培ったナレッジをABEJA Platformに蓄積。コンサルティングから運用まで一元提供できる「デジタル版EMS」モデルは、コンサルティングファームやSIerとの差別化要因となり、参入障壁を形成している。
特許(PCT/JP2018/3824)も取得済み。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年8月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高は3,369百万円(前年同期比25.1%増)、営業利益566百万円(同41.9%増)、経常利益582百万円(同44.8%増)、四半期純利益713百万円(同101.8%増)。売上総利益率は60.0%(前年同期62.6%から低下)と原価率が上昇しているが、販管費の増加を吸収し営業利益率は16.8%(前年同期14.8%)に改善。
外部要因として企業のAI投資需要が旺盛な環境が追い風となっており、LLM関連需要の取り込みとオペレーション領域のストック収入積み上がりが複合的に寄与している。過去5期の売上高推移(2023期2,775百万円→2024期2,766百万円→2025期3,585百万円→2026期3Q累計3,369百万円)は2025期以降に成長が加速している。
修正後通期予想は売上高4,550百万円(前期比26.9%増)、営業利益710百万円(同59.2%増)。
成長戦略
LLMを現軸に据えつつフィジカルAIでリアル空間へ事業領域を拡張
ミッションクリティカル業務へのAI実装需要を取り込み、ABEJA Platformを通じたエンタープライズ顧客の継続的高度化を推進。NVIDIA Nemotron3の搭載等、外部最先端モデルとの統合により高度AIエージェント構築力を強化している。
人とAIの協調による継続運用フェーズの顧客を積み上げ、ストック型収入比率を高めることで収益の安定性と予見可能性を向上させる。当第3四半期会計期間においてオペレーション領域の売上が着実に伸長し、継続収入の積み上がりが進んでいる。
栃木銀行との全行的DX/AI連携を開始し、AIガバナンス・リスク管理・Human in the Loopを組み込んだアーキテクチャを構築。金融特有の複雑なガバナンス要件に対応できる実装実績を積み上げ、他業種への横展開を図る。
デジタル空間における意思決定をリアル空間における実行へ接続する技術蓄積を推進。ロボット基盤モデルの評価・検証等を通じてフィジカルAIを次の成長領域として位置づけ、意思決定AIとロボティクスの統合を目指す。
NEDOのGENIAC事業に第一期から四期連続で採択。第四期ではIDOMと連携し自動車整備領域特化AIエージェントの構築・実運用検証に取り組む。第三期ではロングコンテキスト対応小型化LLMおよびAIエージェントを構築し特定業務タスクでの運用可能性を検証済み。
最終更新: 2026年7月17日

