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株式会社ジェノバ

5570東証グロース情報通信業

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株式会社ジェノバ5570

事業内容

株式会社ジェノバは、GPS等のGNSS衛星測位で生じるメートル級の誤差をセンチメートル級に補正するデータをリアルタイム配信する専業企業。国土地理院が全国に設置した約1,300点の電子基準点(GEONET)を活用し、仮想点方式(VRS)および電子基準点方式でネットワーク型RTK-GNSSサービスを提供する。

主要顧客は測量・土地家屋調査・ICT土木・IT農業・ドローン・航空測量の6分野に従事する事業者。2002年の事業開始以来、国内唯一に近い全国規模の補正情報配信インフラを構築し、2023年4月に東京証券取引所グロース市場に上場した。

ビジネスモデル

売上の大半(2025年9月期:1,331百万円、全体の97.4%)はデータ配信サービスで構成され、従量プラン・定額プラン・年間契約プランの複数料金体系を提供する。初回登録料に加え、継続的な契約収入が積み上がるストック型構造。

残りは通信機器販売(35百万円)。設備投資は主にサーバー増強に限定され、限界費用が低い高収益モデルを実現。

2025年9月期の営業利益率は56.6%に達する。

企業の強み

国土地理院のGEONET全約1,300点を活用し、観測位置から最寄り3点を自動選定するVRS方式を採用。業界最多水準の電子基準点密度により高精度・低バラツキの補正データを提供。配信データは「測地成果2024」に整合し、公共測量に直接利用可能な品質を担保している。

売上高は2023年9月期1,206百万円→2024年9月期1,265百万円→2025年9月期1,367百万円と増収を継続。営業利益も651百万円→695百万円→774百万円と拡大し、2025年9月期の営業利益率は56.6%。

当期純利益も444百万円→482百万円→543百万円と3期連続で過去最高を更新した。

リアルタイムデータ配信の期末契約数は第21期(2021年9月)7,393件から第25期(2025年9月)9,348件へと5年間で26.4%増加。単一の重要経営指標として管理されており、測量・ICT土木・IT農業等の多分野への利用拡大が契約数の着実な積み上げを支えている。

エンヴァリスの着眼点

売上高成長率は2024期5.0%→2025期8.1%→2026年9月期中間期4.8%と足元で鈍化。売上原価はサーバーリプレイスおよびIT農業向けCPトランスMJW商品仕入の微増により前年同期比20.7%増(112百万円→136百万円)と売上高成長率を大幅に上回り、売上総利益率は83.5%→81.0%へ低下。

販管費削減で営業利益は増加したが、原価率上昇の継続性は今後の利益率動向を左右するモニタリングポイントである。

市場環境として、国土交通省のi-Construction深化・農林水産省のスマート農業推進・自動運転レベル4実装拡大等の政府施策が複数分野で同時進行しており、GNSS高精度測位需要の構造的拡大が続く。一方、当社はGNSS補正情報配信サービス等事業の単一セグメントであり、ICT土木向け建設機械や自動走行農機メーカーの生産・導入動向の変化が利用時間・契約数の上昇スピードに直接波及するリスクがある。

中東情勢に伴う原油価格上昇・電力料金高止まりの間接的影響も注視が必要。

2026年9月期通期業績予想は売上高1,433百万円(前期比4.8%増)・営業利益779百万円(同0.7%増)・当期純利益543百万円(同0.3%増)で修正なし。中間期実績は売上高715百万円(通期予想比49.9%)・営業利益406百万円(同52.2%)・中間純利益287百万円(同52.9%)と概ね折り返し地点に達しているが、通期営業利益の前期比増加幅は5百万円と僅少であり、下期の原価管理と契約数積み上げが達成の鍵となる。

年間配当は7.00円(前期6.00円から16.7%増配)を予定。

成長戦略

主力6分野でのブランド確立と政策連動需要の取り込みによる契約数・利用時間の継続拡大

国土交通省「i-Construction・インフラDX推進コンソーシアム」による3次元データ活用義務化対象の拡大を追い風に、中小建設事業者へのICT建設機械導入促進・3Dマシンガイダンス需要を取り込み、利用者数・利用時間の拡大を図る。

農林水産省「スマート農業総合推進事業」による自動操舵農機・農薬散布ドローン導入支援を背景に、CPトランスMJW等の関連商品仕入増加を伴いながらIT農業分野での契約数拡大を推進。中間期に商品仕入の微増が確認されており需要増加が顕在化している。

国土強靭化政策・防災DX推進ワーキンググループによるGNSS活用地殻変動監視・インフラモニタリング推進、および自動運転レベル4実装拡大に向けた制度整備を背景に、測量・ICT土木以外の新分野での利用拡大を目指す。

2026年9月期中間期にサーバーリプレイス(有形固定資産24百万円増加)およびソフトウエア取得(無形固定資産72百万円増加)を実施。投資有価証券取得(100百万円)も継続し、サービス品質向上と財務基盤の多様化を図る。

最終更新: 2026年7月17日