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株式会社バトンズ

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株式会社バトンズ554A

事業内容

株式会社バトンズは「誰でも、何処でも、簡単に、自由に、M&Aが出来る社会を実現する」をビジョンに掲げ、2018年に株式会社日本M&Aセンターから分社化して設立された。主力サービスは売り手・買い手・M&A支援機関の三者が参加するM&Aプラットフォーム「BATONZ」と、M&A支援機関向け業務支援SaaS「M&A SaaS」の2本柱。

累計成約実績3,421組、買い手累積登録数305,957人(2026年3月末時点)を誇り、全国全業種の中小企業の事業承継・後継者問題解決を支援する。2026年4月に東京証券取引所グロース市場に上場した。

ビジネスモデル

収益は①M&Aプラットフォームの成約時システム利用料(成約価額の2%)、②売り手向けFA支援サービス手数料(成約価額の5%)、③買い手向けソーシング支援の月額課金、④M&A支援機関向けSaaSの月額課金の4層で構成される。2026年3月期の売上高2,004百万円のうち、M&Aプラットフォームが1,504百万円(75%)、M&A SaaSが439百万円(22%)を占め、サブスクリプション型収益が安定基盤を形成している。

企業の強み

売り手・買い手・M&A支援機関の三者が集うオープンプラットフォームとして、累計公開案件43,888件、買い手登録305,957人、パートナーM&A支援機関1,964社(うち中小企業庁登録支援機関の約1/3に相当する1,134社)を擁する。案件・参加者の増加が相互に好循環を生む構造を確立している。

M&A支援機関向けSaaSは案件受託からエグゼキューションまでをカバーする25機能群を提供し、解約率は年間2.3%と極めて低水準。2026年3月期のM&A SaaS売上は439百万円(前期比21.0%増)で、月次リカーリング収益として安定的に積み上がっている。

2026年3月期のFA支援数は176件(前期140件)、手数料単価は3,220千円(前期1,557千円)と前期比約2.1倍に拡大。成約組数が前期比6.5%減少した中でも売上高が45.3%増加した主因であり、量から質への転換が収益性改善に直結している。

エンヴァリスの着眼点

成約組数が753組と前期比減少する中、システム利用料単価が858千円(前期722千円)、FA手数料単価が3,220千円(前期1,557千円)と大幅上昇し、売上高は45.3%増を達成した。量的拡大に依存しない単価向上型の収益モデルへの移行が進んでいる点は評価できるが、成約組数の持続的回復が今後の課題となる。

事業承継・引継ぎ支援センターの成約組数は2019年度1,176件から2024年度2,132件へ年平均13%増、民間M&A支援機関の成約組数も年平均17%増と市場全体が拡大している。外部環境として政府の補助金・税制改正・規制整備が追い風となっており、当社の成長を下支えする構造は当面継続する見込みである。

2025年3月期に中小企業庁から不適切事案に関する注意・指示を受領した事実が開示されており、プラットフォームの安全性確保が最重要課題として認識されている。株式譲渡案件へのFA支援必須化等の対応強化策を実施中であるが、規制強化や追加的な行政指導が事業モデルや費用構造に影響を与えるリスクは引き続き注視が必要である。

成長戦略

プラットフォームのデファクト化・AI活用による業務DX・M&A周辺領域への拡大

従来のオープンプラットフォームに加え、非公開案件を取り扱えるクローズドなマッチング機能を実装し、売り手・買い手双方の利便性向上と案件流通・成約数の最大化を目指す。

案件化プロセス(財務分析・IM自動作成)およびマッチングプロセス(M&A候補企業リスト自動作成)へのAI実装、VDRによる機密情報管理の自動化を図り、M&A SaaSの価値向上とFA業務の生産性改善を推進する。

M&Aニーズを持つ売り手・買い手との接点を活用し、CXO人材・成長推進人材を紹介する人材紹介事業を2025年11月にリリース済み。今後も経営支援ソリューションを開発・展開し、M&Aを起点としたビジネス全体のサクセスパートナーとしてのポジション確立を目指す。

株式譲渡案件へのFA支援必須化、全案件への基本合意等中間報告義務化、AIを活用した成約未報告検知強化等の多層的チェック体制を構築し、プラットフォームへの信頼性向上と利用者拡大を図る。

現在のパートナー機関1,964社に対し、経営革新等支援機関34,020社のうち当社パートナーは512社にとどまり、拡大余地は大きい。M&A SaaSの機能拡充とパートナープログラムの強化により継続的な拡大を図る。

最終更新: 2026年7月19日