事業内容
株式会社エリッツホールディングスは、京都・滋賀を中心に近畿圏で68店舗を展開する賃貸仲介会社(株式会社エリッツ)を中核に、賃貸マンション管理(株式会社エリッツ建物管理・28,685戸)、分譲マンション管理(株式会社ARC建物管理)、不動産売買仲介(株式会社エリッツ不動産販売)、コールセンター・システム(株式会社VAST)、海外事業(エリッツインターナショナルマレーシア)を擁する持株会社体制の不動産グループ。主要顧客は社会人・学生の単身者およびファミリー層の賃貸入居者と、賃貸マンションを保有するオーナー。
1986年の創業以来、京都市内での賃貸仲介・管理を起点に事業領域を拡大し、2023年6月に東京証券取引所スタンダード市場へ上場した。
ビジネスモデル
不動産仲介事業(2025年9月期売上高3,311百万円)が入居者・オーナーとの接点を創出し、不動産管理事業(同2,307百万円)が管理料・改装工事収入として安定収益を積み上げる。さらに居住者サポート事業(同767百万円)が保険代理店手数料・滞納保証料・入居後サービス等を業務提携先経由で低コスト提供し、利益率58.5%の高収益を実現する。
自社管理物件の仲介率約9割・入居率96.7%という高水準が三事業の好循環を支えている。
企業の強み
2025年9月期末の管理物件入居率は96.7%(前期比+0.4ポイント)。管理物件入居者の約9割が自社仲介によるものであり、この高い仲介率が入居率に直結している。
95%超の入居率は新規管理契約獲得時のオーナーへの訴求力となり、管理戸数の継続的純増(2021年9月期23,181戸→2025年9月期28,685戸)を支えている。
居住者サポート事業の2025年9月期セグメント利益率は58.5%(利益449百万円/売上767百万円)。保険会社・滞納保証会社・インターネットプロバイダー等の業務提携先がサービス提供主体となるため、グループ側は低コストで運営できる構造。
不動産仲介・管理事業で蓄積した顧客基盤を活用するため、追加的な顧客獲得コストが極めて低い。
賃貸仲介システム「バストレージ」を基幹システムとして活用し、反響数・来店率・成約率の向上を図るとともに、新規出店時にネットワーク接続のみで情報共有が即時完了する仕組みを構築。未経験者の短期戦力化も実現しており、2021年9月期51店舗から2025年9月期68店舗へ4年間で17店舗の純増を達成している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去3期の通期実績は売上高5,563百万円(2023期)→5,836百万円(2024期)→6,386百万円(2025期)と増収基調が継続。2026年9月期中間期は売上高3,526百万円(前年同期比+8.2%)、営業利益590百万円(同+16.1%)、経常利益586百万円(同+16.4%)、親会社株主帰属中間純利益389百万円(同+18.4%)と全利益段階で加速した増益を達成した。
外部要因として賃貸需要は底堅く推移したものの、物価上昇・建築コスト上昇・海外経済の不確実性が事業環境の重石となっている。不動産管理事業(改装売上収入+23.9%、管理料+6.3%)と居住者サポート事業(電気・ガス取次+28.0%、滞納保証料+26.4%)の高成長が全体の利益率改善を牽引した。
通期予想(売上高6,778百万円、営業利益1,107百万円)に変更はなく、中間期の営業利益進捗率は53.3%と概ね順調に推移している。
成長戦略
「管理拡大」「仲介拡大」「財務体質強化」を三本柱とする中期経営計画(2026〜2028年9月期)
グループ仲介力を背景に管理戸数の継続的純増を図る。2025年9月期末28,685戸(前期比+1,355戸)と着実に積み上がっており、管理料・更新手数料・改装工事受託の安定収益基盤を拡充する。2026年9月期中間期も管理料+6.3%、更新事務手数料+19.3%と好調に推移。
近畿圏(大阪・奈良・兵庫等)への新規出店を順次推進し、仲介件数と業務委託料収入の拡大を図る。2026年9月期中間期は業務委託料収入+5.7%、商品売上+12.8%と成長しているが、新規出店に伴う人件費・広告宣伝費・地代家賃等のコスト増によりセグメント利益は▲10.2%と先行投資フェーズにある。
電気・ガス等ライフライン取次、保険代理店、滞納保証等の取次先を新規開拓するとともに、システム販売事業の拡大に積極的に取り組む。2026年9月期中間期は電気・ガス取次+28.0%、滞納保証料+26.4%、保険代理店手数料+19.9%と複数サービスが同時高成長しており、施策の効果が数値に表れている。
長期借入金の計画的返済による財務健全性の維持・向上と、業績成長に連動した株主還元の拡充を並行して推進する。2026年9月期中間期末の長期借入金残高は1,594百万円(前期末1,659百万円)と圧縮が進み、年間配当予想は70円(前期68円から増配)と増額方針を維持している。
最終更新: 2026年7月17日

