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モリ工業株式会社

5464東証スタンダード鉄鋼業

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モリ工業株式会社5464

事業内容

モリ工業株式会社は1929年創業、大阪府河内長野市を本拠とするステンレス関連製品の専業メーカーである。主力製品はステンレス管(配管用・自動車用・装飾管)、ステンレス条鋼、ステンレス加工品(給湯器用フレキ管等)、鋼管(建設仮設材用)、パイプ切断機等の機械であり、国内では当社および連結子会社モリ金属・関東モリ工業が製造・加工を担う。

海外ではインドネシア子会社PT. MORY INDUSTRIES INDONESIAが二輪・四輪メーカー向けにステンレス管を製造販売し、タイの持分法適用会社Auto Metal Company Limitedにも40%出資・技術支援を行う。主要顧客は自動車・二輪車メーカー、建設業界、住宅設備メーカー等と多岐にわたる。

東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

原材料(ニッケル系コイル材等)を調達し、造管・圧延・加工の各工程を自社および子会社で一貫して行うことで付加価値を創出する。製品は配管・自動車・建設・住宅設備等の多様な用途向けに販売され、特定顧客への売上集中(10%超の顧客なし)を回避した分散型販売構造を持つ。

設備投資による生産効率向上と高付加価値製品の開発・拡販を通じて収益性の維持・向上を図る。

企業の強み

ステンレス管・条鋼・加工品・鋼管・機械と幅広い製品ラインを自社グループで一貫製造する体制を持つ。2026年3月期の設備投資は2,206百万円に上り、ステンレス管関係1,233百万円を筆頭に造管設備の改修・省力化投資を継続。単一顧客への売上依存が10%未満と分散されており、特定顧客リスクが低い。

2026年3月期末の自己資本比率は80.5%(前期比+1.0ポイント)、純資産は58,554百万円。現金及び現金同等物は15,876百万円を保有し、加えて総額3,000百万円のコミットメントライン契約を締結。

無借金に近い財務基盤により、設備投資を内部留保で賄いながら安定配当を継続できる財務体力を有する。

創業95年超の歴史を持ち、ステンレス管の小径管製造技術を強みとする。国内は河内長野・美原・茨城・泉大津の複数工場を展開し、海外はインドネシア拠点に加えタイのAuto Metal社へ技術支援を行う。

給湯器用フレキ管の他メーカーへの展開開始やAI外観検査装置の開発など、技術革新への継続的な取り組みが確認される。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高43,288百万円(前期比6.2%減)、営業利益4,378百万円(同18.9%減)と2023年3月期ピーク比で営業利益は約35%減少。経常利益増減要因分析では、生産金額(量・価格含む)の減少が1,191百万円の減益要因、固定費増加が232百万円、棚卸評価差損益が212百万円の減益要因。

建設業界の人手不足を背景とした需要低迷と安価な輸入材流入という外部要因が重なり、2027年3月期予想も営業利益4,100百万円(前期比6.4%減)とさらなる減益見通しであり、収益回復の時期見極めが投資判断の焦点となる。

インドネシアセグメントは売上高1,804百万円(前期比14.0%減)、セグメント営業利益28百万円(前期56百万円、前期比50.0%減)と急速に収益性が低下。二輪用は客先の一部が内製化を開始したことによる構造的な販売数量減少が発生しており、外部要因(四輪市場の内需冷え込み)に加え自社固有のリスクが顕在化。

全社売上高に占める比率は4.2%と小さいが、収益貢献の低下と内製化リスクの拡大は中期的な海外成長シナリオの再評価を促す要因として注視が必要。

2026年3月期の設備投資は2,206百万円と前期(1,065百万円)の約2倍に拡大し、MORY-PLAN26に基づく生産効率向上・工場集約化が本格化。会社側は翌期(2027年3月期)に材料価格上昇を見込み、販売価格への転嫁が必須と明言している。

市場環境として材料価格上昇局面は価格転嫁の追い風となり得るが、安価な輸入材との競合が続く中での転嫁実現可否が収益回復の分岐点。2027年3月期通期予想は売上高44,300百万円(前期比2.3%増)・営業利益4,100百万円(同6.4%減)と増収減益見通しであり、設備投資効果の発現タイミングと価格転嫁の進捗を継続的に確認する必要がある。

成長戦略

MORY-PLAN26に基づく高付加価値化・設備刷新・価格転嫁推進の三本柱

2026年3月期の設備投資額は2,206百万円(前期比約2倍)に拡大。機械装置及び運搬具(純額)は前期比773百万円増加し4,754百万円。造管設備の改修等による品質・コスト競争力の強化と工場集約化を推進しており、減価償却費も1,176百万円(前期1,085百万円)と増加傾向にある。

会社側は2027年3月期において材料価格の上昇を見込み、販売価格への転嫁が必須と明言。人件費・運送費・梱包材等の副資材価格上昇も見込まれる中、コスト増加分の価格転嫁実現が収益維持の鍵。2026年3月期は変動比率の減少が384百万円の増益要因となっており、コスト管理の成果も一部確認されている。

ステンレス加工品部門では給湯器用フレキ管の販売が回復(2026年3月期)。MORY-PLAN26に基づく高付加価値製品の開発・拡販を推進しており、汎用品との差別化による収益性改善を目指す。

ただし2026年3月期のステンレス加工品部門売上高は963百万円(前期比4.1%減)と他の加工品の減少が回復分を相殺した。

二輪用の客先内製化による構造的な販売数量減少に対応するため、自動車用製品以外の新分野への取扱製品拡大に向けた現地調査を開始。営業支援体制の強化および製造効率向上による原価低減にも取り組む。2026年3月期のセグメント営業利益は28百万円(前期比50.0%減)と急落しており、早期の収益回復が課題。

最終更新: 2026年7月19日