景気変動・需要変動リスク
主力製品であるけい酸カルシウム保温材は石油・石油化学・電力・ガス・鉄鋼等の設備投資動向に、耐火被覆材はオフィスビルや物流施設等の建設需要に依存しており、内外の景気動向や経済情勢の影響を直接受ける。建設費用の高騰局面では他素材との価格競争が激化し、受注量・販売価格の双方に下押し圧力が生じる可能性がある。需要先業種の設備投資サイクルに業績が左右されるため、景気後退期には売上・利益が大幅に落ち込むリスクがある。
原材料・エネルギー価格変動リスク
主原料である石灰石・珪石および製造熱源の天然ガス等の価格上昇や、地政学リスクに起因する需給ひっ迫により安定調達が困難となる可能性がある。高純度原材料を求めるため仕入先が限定されており、代替調達先の確保が難しい構造的脆弱性がある。物流業界の労働時間管理強化による運賃上昇も製造コストを押し上げ、経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。
アスベスト健康被害補償リスク
過去の建設現場等での石綿曝露を原因とする肺癌等の疾病について、国および建材メーカー多数を被告とする集団訴訟が継続中であり、当社もその一社として係争中である。当社製品と原告発病との明確な因果関係が認められた場合は敗訴となる可能性があり、必要に応じて訴訟損失引当金の計上を検討する方針である。また、当社起因のアスベスト疾病による従業員・元従業員への補償金支払いも継続しており、健康被害補償引当金を計上しているが、将来的な補償費用の増加が財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
人材確保・育成リスク
建設事業では主任技術者等の有資格者配置が法的に必須であり、業容拡大に伴い専門人材の確保・育成が重要な経営課題となっている。急激な業容拡大時に必要人材の確保が追いつかない場合や採用コストが上昇した場合、受注機会の逸失や工事品質の低下につながる可能性がある。有資格者の採用促進および社員の資格取得支援に注力しているが、建設業界全体の人手不足が構造的リスクとして継続している。
海外事業リスク
ベトナムを中心とした東南アジアでの事業展開において、テロ・戦争・疫病等の社会的混乱、インフラ未整備による停電・物流停滞、商慣習の違いに起因するトラブル等のカントリーリスクが存在する。ベトナムにおける税法改正・貿易障壁・反日運動・移転価格税制に基づく課税等が発生した場合も事業活動に悪影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクは当社グループの取引先において発生した場合も間接的に業績に影響する。
不採算工事・工事原価見積リスク
工事収益はインプット法による進捗度に基づき計上されており、工事原価総額の見積りが将来の不確実な経済条件の変動により実績と乖離した場合、収益・費用の計上額が変動する。想定外の追加原価発生等により不採算工事が生じた場合には、工事損失引当金の計上等を通じて財政状態および経営成績に直接影響を与える。適切な積算体制を整備しているものの、工事規模の大型化に伴い一件当たりの影響額が増大するリスクがある。
情報セキュリティリスク
事業活動を通じて取引先の個人情報・機密情報および営業上・技術上の機密情報を保有しており、サイバー攻撃や不正アクセスによる情報流出・データ破壊・システム停止のリスクがある。情報管理規定の整備・従業員への周知徹底・サイバー保険加入等の対策を講じているが、サイバー攻撃の高度化・多様化により完全な防御は困難である。情報漏洩が発生した場合は社会的信用の毀損および損害賠償責任が生じ、経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
法的規制・コンプライアンスリスク
建設業法・建築基準法・消防法・労働安全衛生法・環境基本法等の幅広い法規制の適用を受けており、特定建設業・一般建設業の許可(有効期限2030年7月)の維持が事業継続の前提となっている。法令違反が発生した場合は許可取消・業務停止等の行政処分、損害賠償責任、社会的信用の毀損につながる可能性がある。将来的な法令改正への対応コスト増加も事業継続に影響を及ぼす可能性があり、役職員への研修等を通じたコンプライアンス体制の維持・強化が求められる。
固定資産減損リスク
国内外に複数の生産拠点等の固定資産を保有しており、経営環境の著しい悪化による収益性の低下が生じた場合、減損損失の計上が必要となる可能性がある。減損損失の発生は一時的に純資産および当期純利益を大幅に押し下げ、財政状態に重大な影響を及ぼす。特に海外拠点においてはカントリーリスクとの複合的な影響により減損リスクが高まる可能性がある。
自然災害・労働災害リスク
国内外の複数生産拠点において大規模地震・風水害・疫病等が発生した場合、設備復旧費用の発生・生産停止・出荷遅延等により多額のコストが生じ、経営成績に影響を及ぼす可能性がある。工事現場での重大な労働災害が発生した場合は社会的信用の毀損により受注活動に悪影響が及ぶリスクがある。安全衛生委員会の設置・安全パトロールの実施等の予防措置を講じているが、リスクを完全に排除することは困難である。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

