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株式会社ニッカトー

5367東証スタンダードガラス・土石製品

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事業内容

株式会社ニッカトーは1913年創業の老舗セラミックスメーカーで、堺工場・東山工場にて自社製造するセラミックス製品(耐摩耗・耐熱・機能性・理化学用)を電子部品・食品・薬品・塗料等の各産業向けに供給するセラミックス事業(売上高構成比72.4%)と、加熱装置・計測機器を仕入販売する商社型のエンジニアリング事業(同27.6%)の2事業を展開する。主要顧客は電子部品メーカーで、スマートフォンや自動車EV化・自動運転に不可欠なMLCC等の製造工程で使用される消耗品を中心に供給している。

東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

セラミックス事業では堺・東山の2工場で製品を自社製造し、電子部品メーカー等の生産工程で消耗される道具類・機械部品として継続的に販売することで安定的な収益を確保する。エンジニアリング事業は製造工場を持たない商社型モデルで固定費を抑制しつつ、加熱装置・計測機器を自動車・重機・鉄鋼関連顧客に販売する。

両事業のシナジーにより顧客ニーズへの総合対応を図る。

企業の強み

1913年創業以来110年超にわたり培った「基盤技術」と「コア技術」を保有し、堺工場・東山工場での自社一貫製造体制を構築。1937年に国内初のOxide Ceramics工業化に成功し、1970年には大河内記念技術賞を受賞するなど、技術的先行優位が実績として裏付けられている。

セラミックス事業は固定費型の製造コスト構造を持ち、受注増による工場稼働率向上が直接的に原価率改善につながる。2026年3月期は電子部品業界の市況回復を受けて売上原価率が前年同期比3.6ポイント改善し、セグメント利益は前年同期比86.0%増の834百万円を達成した実績がある。

2026年3月期末の借入金残高は506百万円と低水準で、現金及び現金同等物は4,138百万円を保有。純資産は14,137百万円(自己資本比率約75%水準)と財務健全性が高く、営業キャッシュフローは1,675百万円を安定的に創出。設備投資・研究開発を自己資金で賄える財務基盤を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は電子部品業界の市況回復(外部要因)を追い風に、セラミックス事業売上高が前期比10.9%増の8,215百万円に拡大。稼働率向上による原価率3.6ポイント改善が利益レバレッジとして機能し、営業利益は前期比67.9%増の1,071百万円と2023年3月期の1,102百万円に迫る水準まで回復した。

市況の持続性が2027年3月期以降の業績を左右する最大の外部変数となる。

2027年3月期の会社予想は売上高11,000百万円(前期比3.0%減)、営業利益1,100百万円(同2.7%増)と慎重な見通し。地政学リスクや米国通商政策の不透明感を反映した保守的設定とみられる。

会社自身がPBR1倍割れを認識しており、中期計画「CONNECT30」の進捗と資本効率改善(ROE5.7%→目標水準)が株価評価の鍵を握る。配当は1株当たり23円(前期比2円増)に増配予定。

2026年3月期の売上高営業利益率は9.4%と前期の6.3%から大幅改善したが、中期計画「CONNECT30」が掲げる2030年度営業利益率15%目標との乖離は依然大きい。稼働率依存の収益構造から脱却し、高付加価値製品の拡販や販管費効率化による構造的な収益性向上が実現できるかが中長期の評価ポイント。

コミットメントフィーが前期比3倍超の16百万円に増加しており、資金調達コストの動向も注視が必要。

成長戦略

中期計画CONNECT30でセラミックス10,000百万円・エンジニアリング3,000百万円・営業利益率15%を2030年度目標に設定

電子部品向けを主軸に機能性セラミックスの高付加価値製品群を拡販し、2030年度売上高10,000百万円を目指す。2026年3月期は8,215百万円を達成し目標の82%水準に到達。稼働率向上による原価率改善も進んでいる。

加熱装置・計測機器の販売拡大と計測機器の利益率改善を推進。2026年3月期は売上高3,125百万円(前期比17.0%増)を達成し、2030年度目標3,000百万円をすでに上回る水準に到達。セグメント利益率も7.6%に改善。

生産体制の充実・合理化および既存設備の更新を継続的に実施。2026年3月期の有形・無形固定資産増加額は626百万円(前期831百万円から縮小)。設備投資を通じた稼働率向上と原価率改善が収益性改善に直結している。

2030年度の営業利益率15%目標に向け、稼働率向上・高付加価値製品拡販・販管費効率化を推進。2026年3月期は9.4%まで改善したが、目標との乖離は5.6ポイント残存。構造的な収益改善施策の実行が課題。

会社自身がPBR1倍割れを認識し、持続的成長による企業価値向上を株価改善につなげる方針を明示。2027年3月期は配当を1株当たり23円(前期比2円増)に増配予定。配当性向は34.4%の見込み。

最終更新: 2026年7月19日