事業内容
日本ガイシ株式会社(2026年4月よりNGK株式会社)は1919年創業のセラミックス専業メーカーで、連結子会社46社を含むグループ全体で売上高670,125百万円(2026年3月期)を誇る。主力のエンバイロメント事業では自動車排ガス浄化用ハニセラム・GPF・センサーを米国・欧州・アジアの自社工場でグローバル生産し、デジタルソサエティ事業では半導体製造装置用セラミック部品やHDD用圧電マイクロアクチュエーターを展開する。
エネルギー&インダストリー事業では電力用がいし・配電機器を手掛け、NAS®電池は2025年10月に製造・販売活動終了を決定した。従業員約20,000人のうち約6割が海外に所在し、真のグローバル製造体制を有する。
ビジネスモデル
独自のファインセラミックス材料技術とプロセス技術を核に、エンバイロメント・デジタルソサエティ・エネルギー&インダストリーの3セグメントで製品を製造・販売する。各セグメントで自社工場を世界各地に配置し、顧客の規制対応・性能要求に応じた高機能部品を供給することで価格転嫁力を確保する。
研究開発費は年間31,786百万円(2026年3月期)を投じ、技術差異化による参入障壁を維持しながら収益を得る構造である。
企業の強み
米国・欧州・インドネシア・中国・メキシコ・タイに自社製造拠点を持ち、国内外の排ガス規制強化に対応した製品をグローバルに供給する体制を構築。2026年3月期のエンバイロメント事業売上高は399,469百万円、営業利益率は17.1%(旧区分)に達し、高い収益性を維持している。
半導体製造装置用セラミック部品(HPC)やHDD用圧電マイクロアクチュエーターにおいて独自技術を有し、2026年3月期のデジタルソサエティ事業売上高は205,402百万円(前期比19.7%増)、営業利益は28,105百万円(前期比63.5%増)と急成長を実現。石川県への700億円超の新工場投資も決定し、生産能力を約2割増強する計画を進行中である。
「NGKグループビジョン Road to 2050」のもと、2021年から10年間で3,000億円の研究開発を計画し、2025年度末時点で5年間に1,426億円を投じた実績を持つ。2026年からの5年間は2,000億円規模の研究開発を計画。
DAC・サブナノセラミック膜・ハイセラムキャリア等の次世代製品開発を推進し、技術的参入障壁を継続的に高めている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2027年3月期1Qの売上高は184,147百万円(前年同期比10.6%増)、営業利益は32,631百万円(同37.2%増)と増収率・増益率とも前年同期(売上9.1%増、営業利益34.7%増)を上回り成長が加速。営業利益率は17.7%(前年同期14.3%)へ改善し、デジタルソサエティ事業の高成長とエネルギー&インダストリー事業の黒字転換が寄与した。
通期予想(売上高710,000百万円、営業利益107,000百万円)は据え置き。年間配当予想は106.00円(前期80.00円)へ増配、自己株式取得・消却も実施し株主還元を強化した。
成長戦略
デジタルソサエティ事業への重点投資とカーボンニュートラル製品開発で事業構成を転換
700億円超を投じた新工場で国内生産能力を約2割増強し、AI関連半導体需要の取り込みを加速。2027年3月期1Qは半導体製造装置用製品が23.6%増収と計画通り進捗。
デジタル社会関連の新製品創出とカーボンニュートラル製品(DAC・サブナノセラミック膜等)の早期事業化を目指す継続的な研究開発投資。
NAS電池の製造・販売活動終了により赤字事業のドラッグを解消し、2027年3月期1Qで同事業は営業黒字(1,534百万円)へ転換。事業構造改革引当金も前期末12,270百万円から10,676百万円へ減少。
最終更新: 2026年7月31日


