事業内容
日本コンクリート工業は1948年創業、コンクリートポール・コンクリートパイル・土木製品等の製造・販売および施工を主軸とする社会インフラ企業である。当社と子会社27社・関連会社4社で構成されるグループは、基礎事業(コンクリートパイル製造・杭打工事)、コンクリート二次製品事業(ポール・土木製品・プレキャスト製品)、不動産・太陽光発電事業の3セグメントを展開する。
主要顧客は電力・通信会社、建設会社、鉄道事業者等であり、国内インフラ整備・維持管理の幅広い需要を取り込む。東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
グループ内の製造子会社が製品を生産し、当社が販売・施工を担う垂直統合型モデルを採る。売上高49,233百万円(2026年3月期)のうち、コンクリート二次製品事業が26,906百万円、基礎事業が22,013百万円を占める。
製品販売に加え杭打・地盤改良工事の施工請負収入も取り込み、不動産賃貸・太陽光発電による安定的なストック収益も保有する。
企業の強み
1951年のNC式鋼線コンクリートポール発明以来、全国9社への製造技術無償供与を起点にNCグループを形成。現在は13社超に技術供与し、全国的な製造・販売ネットワークを構築。コンクリートポール分野で圧倒的なシェアと競争力を維持しており、競合他社が短期間で模倣困難な全国供給体制を有する。
NAKS工法・Hyper-ストレート工法・Hyper-ストレートNT工法(2024年1月国土交通大臣認定取得)等の独自高支持力工法、超高強度ONA123パイル、PC-壁体等のオリジナル製品を保有。研究開発費668百万円(2026年3月期)を継続投入し、特許・認定工法の蓄積により技術的参入障壁を形成している。
2026年3月期末の自己資本比率は52.1%と高水準を維持。みずほ銀行をアレンジャーとする5,000,000百万円規模のシンジケーション方式コミットメントライン契約(2029年3月まで)を締結し、流動性も確保。
政策保有株式の売却を計画通り進め、得られた資金を成長投資・株主還元に充当する財務規律を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は47,377百万円(2022期)→52,986百万円(2023期)→53,651百万円(2024期)→52,653百万円(2025期)→49,233百万円(2026期)と、2024期をピークに減少に転じた。営業利益は2023期に赤字(△229百万円)を計上後、2024期に1,808百万円まで回復したが、2025期990百万円、2026期322百万円と2期連続で急減し、過去5期で最低水準となった。
外部要因としてコンクリートパイル・ポールの全国需要低迷、原材料価格の高止まり、建設工事の着工遅延・工期延長が業績を圧迫した。親会社株主帰属当期純利益は投資有価証券売却益(768百万円)の計上により684百万円の黒字を確保したが、本業ベースの収益力は依然として低水準にある。
成長戦略
生産体制再整備・大型案件獲得・CCUS等付加価値製品で業績回復と成長路線への回帰を目指す
一部工場の休止と製造ライン集約を実施し、固定費削減と収益性改善を図る。NC貝原パイル製造㈱笠岡工場の生産拠点再構築を含む生産拠点再構築費用203百万円を2026年3月期に計上し、次の段階への移行を進めている。
リニア中央新幹線向けRCセグメントの検収が2026年3月期に想定より遅延し土木製品事業の売上高が前期比12.3%減となった。遅延分の翌期以降への繰り越しと新規大型案件の受注確保により売上高拡大を目指す。
CO2固定化・利活用技術(CCUS)およびグリーン製品(低炭素型コンクリート)の採用実績が増加しており、カーボンニュートラル政策の追い風を受けた需要拡大を取り込む。IT・AIを活用した生産性向上と新商品開発も加速させる方針。
政策保有株式の売却を計画通り進め、2026年3月期に投資有価証券売却益768百万円を計上。得られた資金を成長投資・株主還元に有効活用する方針。配当性向40%以上の維持を基本方針とし、2027年3月期は年間10円配当を予定。
最終更新: 2026年7月19日

