事業内容
株式会社ノザワは1897年創業の不燃建材専業メーカーで、連結子会社2社を含むグループで建築材料関連事業を単一セグメントとして展開する。主力製品は一般建築向け外壁材「アスロックNeo」(押出成形セメント板)で、住宅用軽量外壁材・高遮音床材、スレートボード、耐火被覆材なども手掛ける。
製品の製造・販売に加え、設計・施工・監理まで一貫して提供する。主要顧客は積水ハウス㈱(売上構成比35.8%)をはじめとするハウスメーカー・建設会社で、埼玉工場・播州工場の2拠点で生産する。
ビジネスモデル
製品販売と工事請負の2軸で収益を得る。製品は自社工場で製造し、子会社ノザワ商事を通じた販売・施工も行う。
「アスロック工場塗装品」や「工場プレ加工」など工期短縮に貢献する高付加価値品の拡販で単価改善を図る一方、NNPS(ノザワ・ニュー・プロダクション・システム)改善活動で製造コストを抑制する。借入金ゼロの無借金経営を維持し、設備投資は主に自己資金で賄う。
企業の強み
積水ハウス㈱向け売上高は当期7,988百万円(前期比790百万円増)で、連結売上高に占める構成比は35.8%に達する。長年にわたる取引実績に基づく安定的な需要基盤であり、住宅用軽量外壁材の前期比19.1%増という高成長がこの関係から生まれている。
NNPS(ノザワ・ニュー・プロダクション・システム)改善活動を継続的に展開し、当期は原材料・エネルギー価格の上昇(製造原価前期比200百万円増)に対し、使用量低減により原価上昇を60百万円に抑制した。生産性向上・コストダウンと増減産への柔軟な対応を両立する独自の生産管理体制を有する。
当連結会計年度末時点で借入金残高はゼロ。総資産30,450百万円に対し純資産21,930百万円(自己資本比率約72%)と財務健全性が高い。取引金融機関と総額2,000百万円のコミットメントライン契約を締結しており、有事の資金調達余力も確保している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は22,313百万円(前期比1.6%増)と2期ぶりの増収。営業利益1,994百万円(同18.7%増)・経常利益2,167百万円(同17.8%増)は増収効果と販管費削減(前期比119百万円減)により大幅改善し、売上高営業利益率は8.9%(前期7.7%)に向上した。
しかし特別損失1,557百万円(訴訟損失1,125百万円・減損損失271百万円・棚卸資産評価損91百万円)の計上により税前利益は715百万円にとどまり、純利益は605百万円(前期比47.7%減)と急落。外部環境として建築着工床面積の前年割れと人手不足による供給制約が主力アスロックの数量を押し下げた一方、住宅用軽量外壁材(前期比19.1%増)と工事売上高の伸長が補完した。
営業CFは236百万円(前期431百万円)と損害賠償金支払1,369百万円が大きく影響した。
成長戦略
中期経営計画「NOZAWA NEXT3」でPBR1倍超・資本コスト超過収益を目指す
災害対応・快適住環境・環境保全・人手不足解消をテーマに新商品を開発。当期は牡蠣貝殻を活用した内装用スレートボード「シェルイン オイスター」を発売し、廃棄物削減と意匠差別化を両立。独自性・優位性に主眼を置いた商品開発を継続する。
工期短縮・人手不足解消に貢献する「アスロック工場塗装品」の拡販と「工場プレ加工」採用推進により高付加価値化を図る。新工法「ミルフィア」(多色仕上げ現場塗装)を子会社ノザワ商事の塗装工事事業として展開し新市場を開拓する。
営業支援ツールの高度化・工場製品検査工程の自動化・事務作業のシステム化により生産性と顧客対応力を強化。ベースアップ・譲渡制限付株式割当・採用ページ刷新等で従業員エンゲージメントと人材確保基盤を強化する。
2026年5月15日公表の「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に基づき、株主資本コストを上回る資本収益性の達成とPBR1倍以上を経営目標として設定。自己資本比率72.0%・時価ベース自己資本比率48.0%(前期32.8%から大幅改善)と財務基盤は強固。
最終更新: 2026年7月19日

