ジェイファーマ
520A・東証グロース・医薬品
ジェイファーマ
520A・東証グロース・医薬品
事業内容
ジェイファーマは、創業者・遠藤仁(現杏林大学名誉教授)が発見したL型アミノ酸トランスポーター1(LAT1)を標的とする低分子創薬に特化したグローバル創薬ベンチャーである。がん・自己免疫疾患・希少疾患など既存治療では十分な効果が得られていない領域のアンメット・メディカル・ニーズに応えることを使命とし、リード化合物ナンブランラト(JPH203)による胆道がんグローバル第3相臨床試験(Beacon-BTC)と、中枢移行性LAT1阻害剤JPH034による再発を伴わない2次性進行型多発性硬化症の米国第1相臨床試験を同時並行で推進している。
米国FDAとの緊密な対話を重ね、欧米CROやアカデミアと連携したグローバル開発体制を構築している。
ビジネスモデル
当社は現時点で売上収益を計上しておらず、研究開発費を先行投資する創薬ベンチャーモデルを採る。収益化の主軸は、グローバル第3相臨床試験まで自社主導で開発を進めた上で製薬企業へライセンス契約(契約一時金・マイルストン・ロイヤルティ)を締結する形態であり、早期ライセンスによる価値毀損を避ける戦略を明示している。
資金は株式発行・公的補助金(AMED・NMSS等)で調達し、大原薬品工業との日本・アジア向けライセンス契約(最大5.5億円+ロイヤルティ最大10%)が既存の唯一の事業化契約として存在する。
企業の強み
ナンブランラトの国内第2相臨床試験(105名無作為化二重盲検)でPFSのハザード比0.56(p=0.02)を達成し、主要評価項目を充足した。ASCO GI 2023・ASCO Annual Meeting 2023で2回連続口頭発表(採択率数%)を獲得し、結果はClinical Cancer Researchに掲載。
グレード3以上有害事象率30%と既存薬(FOLFOX 69%、デュルバルマブ併用76%)を大幅に下回る安全性プロファイルも確認されている。
2022年4月にオーファンドラッグ指定を取得し、2024年9月にIND申請承認、2025年5月には商業製造スケールでのCMC品質基準適合についてFDAより肯定的書面回答を受領した。国内臨床データを基にFDAレビューを経てグローバル第3相へ進んだ事例は希少であり、規制当局との対話能力と開発実行力を示す具体的実績である。
JPH034について、米国Georgetown大学が保有するLAT1阻害剤の中枢性炎症性疾患(多発性硬化症含む)用途特許のグローバル独占的通常実施権を取得した。さらに競争が極めて厳しいNMSSのFast Forward Research Grantに採択され60万米ドルの補助金を獲得。
AMEDの創薬ベンチャーエコシステム強化事業にも採択されており、外部機関による科学的評価が知財・資金両面で裏付けられている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は事業収益ゼロで営業損失3,710百万円(前期1,596百万円)、当期純損失2,466百万円(前期1,499百万円)と損失が大幅に拡大した。研究開発費は3,015百万円と事業費用全体の81.3%を占め、ナンブランラトのグローバル第3相準備・開始およびJPH034第1相準備が主因である。
財務活動では株式発行により4,334百万円を調達し、期末現金残高は4,453百万円を確保した。収益計上のない研究開発段階企業として、損失拡大は開発進捗の加速を反映したものであり、財務指標よりも臨床マイルストンの達成状況が企業価値評価の主軸となる。
成長戦略
ナンブランラトのグローバル承認とライセンス契約締結を核に、JPH034・次世代品でパイプラインを多層化
2025年12月に開始したBeacon-BTC試験(パートA:用量設定、パートB:OS主要評価項目)を計画通り推進し、グローバル承認取得および年間売上10億米ドルのブロックバスター製品化を目指す。2026年6月時点で計画通り順調に進捗中。
ナンブランラト(12社)・JPH034(13社)のパートナー候補企業と継続的にコミュニケーションを実施。Beacon-BTCパートAの進捗を踏まえ、2028年3月期以降のライセンス契約等の事業化スキーム構築を目指す。
2026年3月22日に米国第1相臨床試験を開始し、安全性・忍容性・薬物動態データを取得中。欧米でのフェーズ2試験実施が可能となる段階を見据え、2027年3月期に事業化スキームの構築を目指す。
胆道がん1次療法(ICI併用医師主導試験JON-2404-B:2026年4月jRCT登録済)、KRAS変異大腸がん医師主導試験の開始準備、希少疾患非臨床試験、グリオーマ臨床試験検討を並行推進し、ナンブランラト・JPH034の適応拡大を図る。
ナンブランラトと同等以上の特性を持つ候補化合物を特定済みであり、構造最適化と非臨床評価を進めている。Goals for 2030の一環として2030年までの臨床試験入りを目指す。
最終更新: 2026年7月19日

