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アキレス株式会社

5142東証プライム化学

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アキレス株式会社5142

事業内容

アキレス株式会社は1947年創業のプラスチック加工メーカーで、東証プライム上場。連結子会社19社・関連会社3社を擁し、売上高81,802百万円(2026年3月期)を誇る。

事業は「第一事業部」(フイルム・車輌資材・ウレタン・工業資材)、「第二事業部」(断熱資材・建装資材・防災対策商品)、「シューズBU」(瞬足・アキレス・ソルボ・BROOKSなど)の3セグメントで構成される。主要顧客は自動車・半導体・医療機器・建設・小売など多岐にわたり、国内工場に加え米国・中国・台湾に海外拠点を持つグローバル展開を行っている。

中期経営計画(FY25〜FY27)では「グローバル ソリューション プロバイダー」を長期目標に掲げ、エレクトロニクス・モビリティ・メディカル等の重点分野への選択と集中を推進している。

ビジネスモデル

配合・製膜・発泡・断熱・導電化など独自のプラスチック加工技術を核に、車輌内装材・医療用フイルム・半導体搬送部材・断熱資材・シューズ等の多様な製品を製造・販売する。収益の約61%を第一事業部(エレクトロニクス・メディカル・モビリティ)が占め、第二事業部(建材・防災)が約28%、シューズBUが約11%を担う。

製造現場での集約生産による原価低減と、高付加価値分野への製品ミックスシフトで利益率改善を図る構造となっている。

企業の強み

製膜・発泡・導電化等の独自プラスチック加工技術を保有し、半導体ウエハー搬送用部材や医療機器向けRIM成形品、メディカル分野向けフイルムなど高付加価値製品を展開。2026年3月期において第一事業部のセグメント利益は前期比228.0%増の3,287百万円を達成し、技術力が収益に直結していることを示している。

国内複数工場(足利・滋賀・美唄・九州等)に加え、米国・中国(上海・佛山・昆山)・台湾に海外拠点を保有。2026年3月期の米国売上高は前期8,018百万円から10,390百万円へ拡大しており、グローバルな生産・販売体制が北中米市場での成長を支えている。

シューズBUが保有する「瞬足」ブランドはシリーズ累計8,600万足を突破しており、国内子ども向けシューズ市場での認知度・ブランド力は高い。また「アキレス・ソルボ」「BROOKS」等の複数ブランドを展開し、健康志向市場への対応力も有する。

なお同セグメントは少子化・百貨店不振等の構造的逆風を受けており、ブランド力の維持が課題となっている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益2,972百万円は前期の436百万円の損失から劇的な改善を遂げたが、その主因はメディカル向けフイルムの大幅伸長と為替差益693百万円の計上にある。2027年3月期予想では経常利益が2,000百万円(前期比49.0%減)と大幅減益を見込んでおり、為替差益の剥落と人的資本・DX投資の積み増しが利益を圧迫する見通し。

フイルム・工業資材の需要継続性と、外部要因(円安・半導体需要)への依存度の高さが収益の持続性を左右する。

2026年3月期に防災事業の固定資産に対して減損損失905百万円を特別損失に計上した。前期(2025年3月期)には3,256百万円の減損を計上しており、2期連続の減損は当初事業計画の達成遅延を示す。

第二事業部全体のセグメント利益は2,390百万円と改善しているが、防災事業の収益化遅延は中期経営計画の「選択と集中」戦略の実効性に疑問を呈する。今後の防災事業の方向性(継続・縮小・撤退)が注目点となる。

シューズBUは少子化・百貨店不振・価格改定の影響で売上高8,928百万円(前期比11.7%減)と大幅減収、セグメント損失321百万円が継続している。中国での日系自動車メーカーの減産影響により車輌資材も前年割れが続いており、外部要因として中国自動車市場の構造変化(EV化・国産シフト)が逆風となっている。

これら2事業の収益ドラッグが全社利益を押し下げる構造は中期的に継続する可能性があり、第一事業部の高収益化による補完が不可欠な状況にある。

成長戦略

中期経営計画FY25〜FY27で「選択と集中」「新価値創造」「グローバル戦略」の3軸を推進

メディカル向けフイルムと半導体関連工業資材を最重点分野と位置付け、製造能力増強と顧客深耕を推進。2026年3月期に第一事業部セグメント利益が3,287百万円(前期比228.0%増)に拡大し、2027年3月期も伸長継続を見込む。

地域別収益管理を重要経営指標に位置付け、米国売上高を第一事業部で前期8,018百万円から当期10,390百万円へ29.6%拡大。北中米エリアを中心に重点分野での事業拡大を継続推進中。

中期経営計画に掲げる人的資本経営とDX推進への積極投資を2027年3月期予想に織り込み済み。これが2027年3月期の営業利益減益(前期比26.0%減)の主因の一つとなっており、中長期的な生産性・競争力向上を目指す。

少子化・消費低迷という外部逆風の中、調達コスト見直し・経費削減・価格改定によりセグメント損失を前期972百万円から321百万円へ651百万円改善。引き続きコストダウン活動と機能性新製品投入による損失縮小を目指す。

防災事業は2期連続の減損計上(2025期3,256百万円、2026期905百万円)により収益化遅延が顕在化。断熱資材・建装資材の価格改定と非住宅分野拡大で第二事業部全体の利益は改善しているが、防災事業の抜本的な方向性の見直しが課題。

最終更新: 2026年7月19日